別添

 

意見等に対する実施機関の考え方

意見等

市の考え方

P6「第1章 計画の策定にあたって」「4 法制度等の状況」「(6)国、県の動向」について

「国、県が示す教育の方向性と整合させる・・・」とありますが、国の第2期教育振興基本計画は、平成29年度が最終年度となり、現在、平成30年度からの第3期教育振興基本計画の諮問に入っています。国が示す教育の方向性と整合させるには、周回遅れの計画になるのではないかと思われるのですが。また今後、国の計画が定まった時点で、本市の計画も中間見直しが行なわれるのでしょうか。

 P48「第4章 計画推進のために」「2 情報の発信と収集」に記載するとおり、「教育全般にわたる最新の情報を収集し、柔軟な発想により新たな課題にも対応」していくことは重要です。

国の次期計画の策定以降は、その方針を踏まえた事業等を柔軟に進めていくべきと考えますが、計画期間中の見直しは予定していません。

P7「第1章 計画の策定にあたって」「4 法制度等の状況」「5 アンケート結果から見る現状」について

一般市民向けのアンケートの質問の内容が、常に学校教育に関心を持って観察している者でないと分からないものが多く、適切ではないように思われます。本来なら無作為抽出法は高い精度で結果が出るものですが、質問の内容によっては、偏りがでます。有効回答率が低かったのもそのためでしょう。それに、子どもたちの保護者のデータが反映され難いのではと思われます。そのため、この結果については信頼性が感じられません。本計画に利用するアンケートなら、保護者からアンケートを取った方が、まだ有効なデータが抽出できたと思われます。

子どもたちの保護者でなく、一般市民とした理由は何でしょうか。

 今回のアンケートにおいては、学校教育に関する質問を多く設定したため、対象者の抽出にあたっては、小中学生の子どもがいる市民も含めるという条件を設定しました。一方で、教育施策全般に関する質問も設定したため、その他の市民の方も抽出できるような条件を設定しました。

第1期豊川市教育振興基本計画の結果と反省、そして、そこから見えてきた今後の課題を「第1章 計画の策定にあたって」の中で掲載してほしい。

 平成27年12月に実施した教育振興に関するアンケートにおいては、現計画の施策ごとの満足度や必要度を問う質問を設けました。その回答状況の一部を、第1章の「5 アンケート結果から見る現状」として整理することで、これまでの取組の成果や課題の一端を捉えようと考えました。

 また、策定作業においては、毎年度実施している「教育委員会事務の点検・評価」の結果や各種アンケート結果を踏まえた課題の検証なども行っていますが、読みやすい計画書とするため、細かな内容などは割愛したいと考えます。

 ご意見のように、取組を省みて、課題を捉えることは重要なため、次期計画の進捗においても、「点検・評価」などの結果を参考としながら、各施策の効果を高めていくことを目指します。

P24「第3章 施策の展開」基本目標1・施策E「読書活動の推進」について

この項目において4箇所ボランティアという表現が見られます。読み聞かせはやはり、有志の方によるものが望ましいという意識を感じます。

しかし、それを実現するための手立てが表現されていません。「ボランティアによる読み聞かせを行います」とは、市は何をするのでしょうか。

 市では、小中学校や中央図書館、公民館などで「読み聞かせ」の活動を推進しています。地域のボランティア団体や個人の方々に協力いただき実施することで、より多くの保護者の皆様に「読み聞かせ」を身近に感じていただき、家庭などにおいて広く取り組まれることを期待しています。

 引き続き、中央図書館における「読み聞かせ」のボランティア養成講座やボランティア団体交流会などを実施し、読み聞かせ活動の広がりを支えてまいります。

 なお、ご意見を踏まえ、P24における「ボランティアによる」という表記を、「ボランティアの協力を得て」に修正し、地域の方々の協力あっての取組であることをより明確にしたいと考えます。

P26「第3章 施策の展開」基本目標1・施策G「文化遺産の継承と新たな文化の創造」について

文化に関連する取組は、具体的な内容が書かれていて良いかもしれませんが、「芸術」に対する取組の推進が稀薄のように感じられます。芸術は子どもから大人まで、人生の社会的及び精神的な栄養として重要かつ必要な要素であり、人間の心の幅と奥行きを広げるものでもあります。もっと芸術に関する取組をされることを要望いたします。

 市としても、豊かな心を育む上で、芸術は様々な効果をもたらすものと捉えており、本計画の策定過程において、文化芸術に関する内容を途中で追加するなどしています。

 ご意見を踏まえ、今後の取組においても、子どもたちが文化芸術に触れる機会を大切にしてまいります。

P42「第3章 施策の展開」基本目標4・施策A「開かれた学校づくりを目指す教育活動」について

学校の日のあり方に違和感を感じます。行事として行われ、特色のある活動を公開することより、平日の学校を見ていただく日を検討するべきではないでしょうか。

 各学校では、学校の日に、より多くの市民の方々に足を運んでいただきたいと考え、特色ある活動や児童生徒の魅力的な姿が見られるような活動を取り入れるなど、内容を工夫しています。また、普段の学校生活の様子も見ていただけるよう、行事だけでなく、授業を始めとする普段と同じような学校の活動を公開しています。

 ご意見を踏まえ、引き続き学校の取組を広く知っていただける機会を大切にしてまいります。

第2期豊川市教育振興基本計画の基本理念について

 「ともに学び 生きる力を育み 未来を拓く豊川の人づくり」とあります。その「生きる力」を育むためには、福祉に関する教育が必要ではないかと考えられます。現在は、「生きる力」の獲得を目指す教育活動として、学校教育の中に位置づけられているそうです。大人になってから慌てて福祉のことを考えるよりも、子どもの内からそれについての問題や課題に対応できるようにしておくことが必要ではないかと思われます。そこで、国や県の計画には記載されていませんが、本市独自の施策として基本目標1に「福祉教育と地域福祉の推進(案)」を加えていただき、子どもから高齢者までの市民に、福祉に対する気づく力を培ってもらい「生きる力」の意味を深く考えてもらいたいと思っているのですが、いかがでしょうか。

 ご意見のとおり、子どものうちから福祉に関して学ぶことは大切であると考えますが、次期計画においては、福祉のみならず、様々なテーマを総合的に捉えた道徳教育や人権教育を進めていく現計画の体系を踏襲したいと考えます。

なお、ご意見を踏まえ、次のとおり修正したいと考えます。

(1)P16「第2章 豊川市が目指す教育」「3 施策の展開にあたっての視点」の「(3)質の高い教育の実現に向けた人材・財源の効果的な投入」の説明文において、障害の有無などによらず、全ての市民の学習機会を大切にした教育を目指していくことを明記する。

(2)P20の基本目標1・施策A「道徳教育の充実」の主な取組bQ「体験活動を通した道徳性の育成」の説明文において、福祉に関する学習のねらいがより明確になるよう記述を修正する。

(3)P21の基本目標1・施策B「人権教育の推進」の主な取組として、近年、特に重要性が高まっている障害者の権利擁護に関する取組を新たに加える。

全体について

 「子どもたち」と「児童生徒」の言葉の使い方に統一感がないように思われますが、どのような意図をもって、それぞれの言葉を使い分けているのでしょうか。

 「子どもたち」という表記は、小中学校の児童生徒に限定しない内容について使用しています。「児童生徒」という表記は、小中学校における取組対象を説明する場合等において使用しています。