「広報とよかわ」2018年11月号（MY COLOR）

MY COLOR

きらっと☆とよかわっ！輝くひとVol．44
さまざまな分野で活躍する豊川市出身のトップランナーを紹介します

歌を通して命の尊さや平和への想いを共有したい

〈ミュージカルシンガー〉岡村 麻未さん

幼い頃から、興味のあることは何でも挑戦していたと話す岡村さん。特に、歌や踊りが大好きで、小・中学生の頃にはバレエや愛知の親子合唱団の舞台公演に出演していたという。
小学生のときにブロードウェイで見た「キャッツ」や高校生のときに観劇した「オペラ座の怪人」が心に強く残り、ミュージカルや舞台での活躍を思い描くようになる。声楽を学ぶために進学した芸術大学在学中から、どんなジャンルにも対応できるよう、ステージ経験を重ねながら真剣に歌の技術を磨いた。
大学卒業後は、ミュージカルの最高峰「劇団四季」に入団。夢の一歩を踏み出し、全国の公演に参加するなど、さまざまな経験を重ねる。その後、都内のプロダクションに籍を移し、ミュージカルやオペラ、コンサートなど、次第に活動を広げていった。
こうした中、持ち前の歌声が評価され、2009年、天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典の奉祝曲にJ‐POPアーティスト・EXILEのバックコーラスとして参加、2016年には、ディズニーシー 15周年コンサートの歌手として全国ツアーに出演するなど、さまざまな行事やイベントから声がかかるようになった。
昨年は、東京をはじめ、豊橋でも公開されたミュージカル「美少女戦士セーラームーン」に出演。個性的なキャラクターが競演するこの舞台で、物語の鍵となる「火球皇女」を演じた。活動を続ける中、「今、求められているのは、見る人に安心感を与える安定した演技や歌を届けること」とこれまで以上に自分の役割を意識するようになった。
歌や芝居の活動と並行し、短期大学や養成所で音楽講師を務めるなど、活動の場を広げる岡村さん。今後は保育士を目指す学生の指導や子ども向けのコンサートなどにも力を入れていきたいという。
出産によりかけがえのない命を授かった今、「命のたいせつさや、生きることの素敵さ、平和のありがたさを多くの方々と共有できるよう、自分なりの形で地道に歌い続けていきたい」と語る彼女のこれからを応援したい。

プロフィール

岡村 麻未（おかむら あさみ）
本名・小原麻栄 旧姓・河崎麻栄
中部小、南部中、国府高校を卒業。名古屋芸術大学を卒業後、劇団四季に入団。その後もミュージカルやオペラなどさまざまな舞台に出演。映画の挿入曲、童謡CD、CMソングを手掛ける他、大学や養成所で音楽講師を務めるなど幅広い分野で活躍。