豊川市の指定文化財

更新日:2022年6月28日

豊川市内の指定文化財の一部を紹介します。

三明寺(さんみょうじ)三重塔(建造物:国指定重要文化財、豊川町、三明寺)

三明寺三重塔の写真

 三間三重(さんげんさんじゅう)、廻縁(まわりえん)が付き、屋根は柿葺(こけらぶき)で、高さは14.5メートルと塔の中では比較的規模の小さなものです。初層・二層を和様に、三層を禅宗様にしたのが特徴的となっています。三層の軒のそりが大きく、塔が軽やかな感じをしていること、三層が扇垂木(おうぎだるき)に組まれていること、鎬(しのぎ)のある尾垂木(おだるき)があることなど、見た目に様式の違いが分かります。

財賀寺仁王門(建造物:国指定重要文化財、財賀町、財賀寺)

財賀寺仁王門の写真

 史料が少ないためはっきりしませんが、文明年間頃の建立と考えられています。当初は鎌倉時代に造営された大門の古材を利用して三間一戸(さんげんいっこ)の楼門として計画されましたが、その際には下層及び腰組(こしぐみ)までを造り、上層を造ることなく未完成の門であったとされます。17世紀中頃に単層の八脚門(はっきゃくもん)として整備され、現在地に移築されたと推定されています。

大恩寺山門(建造物:県指定有形文化財、御津町広石、大恩寺)

大恩寺山門の写真

 牛久保牧野家の娘の嫁ぎ先である大垣城主戸田采女正(うねめのしょう)が寛文12(1672)年に寄進したものです。間口7.64メートル、奥行4.4メートルと大型の門で禅宗様を基調としています。

銅鐘(どうしょう)(工芸品:国指定重要文化財、八幡町、国分寺)

銅鐘の写真

 八葉蓮華文(はちようれんげもん)の撞座(つきざ)の位置が高く、竜頭(りゅうず)の向きが撞座の方向と直行することなど古式で、竜頭の形や、乳(ち)の配列・乳の間の形などから平安時代前期の作と考えられています。三河国分寺あるいは国分尼寺で使用されたと推定されます。

鳥鈕蓋付台付壷(とりちゅうふたつきだいつきつぼ)(考古資料:県指定有形文化財、豊川市蔵)

鳥鈕蓋付台付壺の写真

 蓋(ふた)の鈕(ちゅう)(つまみ)に鳥をあしらった装飾をもつ須恵器で、昭和27年の発掘調査で東上町にあった炭焼平14号墳から出土しました。一般に装飾付(そうしょくつき)須恵器(すえき)と呼ばれる部類に属しますが、蓋の鈕を鳥形にする例は東海地方に分布が限定され、これまでに二十数例が知られています。それらはいずれも古墳から出土していることから、実用品ではなく、副葬のために作られたものと考えられています。

進雄(すさのお)神社の奉納綱火(県指定無形民俗文化財、豊川西町、進雄神社)

進雄神社の奉納網火の写真

 豊川進雄神社の綱火は、拝殿まで張られた綱に噴出煙火を走らせるもので、東西の二つの本会所によって毎年7月に行われる例大祭で奉納されます。現在でも綱火の製法は秘伝とされ、口伝えによって本会所の人たちに継承され、その技は東西会所により競い合われています。

牛久保の若葉祭(県指定無形民俗文化財、牛久保町、八幡社)

牛久保の若葉祭の写真

 若葉祭は牛久保八幡社の祭礼で、囃子車や神児車、各組の山車(馬簾)、笹踊り、ヤンヨウガミらが勢揃いし、八幡社からお旅所の天王社までを行列で往復します。囃子方のヤンヨウガミが笹踊りの歌に合わせて、ところ構わず「うじ虫」のように寝転がることから「うなごうじ祭」と呼ばれるようになったとも言われています。大山車(おおやま)で行われるかくれ太鼓は、唐子衣装を着た中学生の稚児が笛や小太鼓に合わせて首を振りながら踊るもので、初めて見る人の中には稚児を人形と見間違える人もいます。天下の奇祭として有名な若葉祭は、この地域の春の風物詩です。

三河国分寺跡(国指定史跡、八幡町)

三河国分寺跡の写真

 国分寺は、天平13年に、鎮護国家の思想にもとづき聖武天皇の命により各国に創建された官立の寺院で、三河国には豊川市の八幡町に建立されました。三河国分寺跡は、昭和60から63年度、平成19から21年度に市教育委員会が実施した発掘調査により、寺の伽藍配置の概要が明らかとなっています。

旗頭山尾根(はたがしらやまおね)古墳群(県指定史跡、金沢町・新城市八名井)

旗頭山尾根古墳群の写真

 豊川市と新城市の境界をなす尾根上に分布する、総数40基ほどの古墳群です。現存する1~24号墳が県の史跡となっています。最大の特徴は墳丘を礫で構築する積石塚古墳を多く含むことです。積石塚は渡来人にかかわる古墳との見方もあります。

御油のマツ並木(国指定天然記念物、御油町)

御油のマツ並木の写真

 旧東海道御油宿と赤坂宿の間に位置するマツ並木で、現在、県道敷きの約560メートルが指定範囲となっています。江戸時代には御油宿と赤坂宿の間には約650本のマツが植えられていたことが古文書から分かっていますが、現在は約280本余りとなっており、市教育委員会や地元の松並木愛護会により様々な保護活動が行われています。

宝円寺(ほうえんじ)のシダレザクラ(県指定天然記念物、上長山町、宝円寺)

宝円時のシダレザクラの写真

 宝円寺の開山の記念として植えたと伝えられ、樹齢は400年余りと推定されています。現地にはシダレザクラが2樹ありますが、指定されているのは手前の老木で、通常は3月末頃から咲き始めます。

お問い合わせ

教育委員会 生涯学習課
電話:0533-88-8035

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