財賀寺(ざいかじ)の仁王像
更新日:2023年10月21日
財賀寺の仁王門の中には大きな木造金剛力士立像(国指定重要文化財)があります。
天衣を腕に巻きつけ腰に太い縄状の帯を締めるのと、腰をひねらずに上体を内側に開き「く」の字形をする姿は、平安時代の金剛力士像に共通する特色で、11世紀末から12世紀初めの作と考えられます。
頭部が大きく、目鼻を顔の中央に品よくまとめる表現には、一種のユーモラスな明るさがあります。
材はヒノキが用いられ、像高は阿形が381.0センチ、吽形が375.1センチあります。
前後左右の4つの材をはぎ合わせ、これに別材を継ぎ足す手法が用いられ、寄木造完成期の技法をよく示しています。
場所
財賀寺
豊川市財賀町観音山3