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豊川市観光基本計画(案)

平成273

豊 川 市

 

はじめに

 市制施行70周年にあたる平成25年は、様々な記念イベント及び「ご当地グルメでまちおこしの祭典!第8回B‐1グランプリin豊川」の開催もあり、751万人という多くの方々に豊川市に訪れていただきました。特に、B‐1グランプリでは会場内だけでなく、会場間の道路、駅周辺においても多くの人であふれ、これまでの豊川市にはない光景が見られました。改めて、注目され、人が集まることにより地域が活性化されることを実感いたしました。

 少子高齢化を伴う、人口減少が進んでいる現在、自治体は、それを抑制するための定住促進策や少子化対策などの取組みが重要となります。併せて地域ににぎわいと活気を生み出すためには、多くの方に豊川市を訪れていただく、交流促進策も重要となります。国も「国土のグランドデザイン2050」において、観光により交流人口を増やし、地域経済を活性化させる重要性を示しています。

 本市は、B‐1グランプリ開催を通して、市民、経済界、行政が連携して協働することにより、多くの人が集まり、地域が活性化するという貴重な経験を共有することができました。

 この経験を今後の豊川市の観光行政に活かし、さらなる観光振興を図るため、「豊川市観光基本計画」を策定いたしました。計画策定には、学識経験者、経済界、観光関連事業者、市民代表の方など多くの方々に携わっていただき、多くの貴重なご意見を賜り、感謝申し上げます。

 今後は、B‐1グランプリの経験をもとに市民、経済界、行政など観光に関わるすべての方が連携し、協働することで、本市に人が集まり、「交流が生み出す活気あふれるおもてなしのまち」となるよう計画を推進してまいります。

平成27年3月

豊川市長  山 脇  実 

 


 

目   次

I.豊川市観光基本計画策定の背景

1.計画策定の経緯

2.計画策定の考え方

3.計画の位置付け

4.計画期間

5.観光振興関連計画の整理

6.計画体系

II.豊川市の観光を取り巻く状況

1.各種統計資料結果整理

2.市民の豊川市観光資源に対する意識

3.豊川市への来訪者の豊川市観光資源に対する意識

4.豊川市への宿泊者の豊川市観光資源に対する意識

5.市民以外の豊川市観光資源に対する意識

III.豊川市の観光に関する現状整理

1.観光の魅力

2.観光に関するSWOT整理

3.観光振興に関する課題

IV.豊川市観光基本計画の基本的な考え方

1.基本コンセプト・キャッチコピー

2.観光マーケット・ターゲット

3.目標値(指標)

4.観光振興に向けた基本方針および施策

5.施策の具体的内容

V.重点プロジェクトおよびアクションプラン

1.重点プロジェクト

2.重点プロジェクトを推進するアクションプラン

VI.計画の推進体制

VII.参考資料

 

 


 

I.豊川市観光基本計画策定の背景

 

1.計画策定の経緯

 豊川市では平成23年3月に「豊川市観光基本指針」を策定し、平成23年度から平成27年度までの5年間を計画期間とし、観光入り込み客数を600万人にすることを目標としてきました。この間、平成22年の観光入り込み客数は5266千人であったものが、平成25年には市制施行70周年記念の様々なイベントが開催されたことに加え、特に11月に開催した「B‐1グランプリin豊川」において58万1千人の来場者があり、年間では751万人となりました。

B‐1グランプリは、観光振興を広域的に考えるきっかけとなり、東三河地域の行政、経済界や市民が一体となって、全国からの来場者や出展団体のおもてなしに取り組みました。特に中学生や高校生を中心としたボランティアはごみ回収や会場案内など目を見張る活躍がありました。宿泊地エリアは豊橋地区や蒲郡地区などに拡大し、東三河地域の企業や行政からはボランティアの協力、経済界からは協賛金をいただきました。また、東三河8市町村におけるイベントではB‐1グランプリ開催の出張PRを実施しました。

国では、平成267月に「国土のグランドデザイン2050」を公表し、対流促進型の国土を形成していくことを示しています。また、各地域の特徴を活かした自律的で継続的な社会創生を目的とする、いわゆる地方創生の動きを活発化させており、地方の活発な交流が、国土全体の活性化に寄与するものとして、注目が高まっています。

愛知県も、この地域の振興計画「東三河振興ビジョン」をとりまとめ、東三河の各地域の様々な主体が連携し、発展いくことを計画に位置づけています。

このような背景のもと、豊川市観光基本計画は、国や県の関連計画、先の豊川市観光基本指針や豊川市観光協会の「第2次とよかわ観光まちづくりビジョン」等との整合を図りつつ、B‐1グランプリの開催によって全国的に広がった豊川市の知名度や豊川いなり寿司などの認知度の向上を図りながら、観光によるまちづくりを軸とした新たな交流の拡大を目指して計画策定することとしました。

2.計画策定の考え方

 本計画策定にあたっては、「第6次豊川市総合計画策定における視点」で示されている、「定住促進」、「交流促進」を意識して計画策定に取り組み、平成26年5月から市民や豊川市への来訪者を対象に訪問施設や訪問目的、利用交通機関などについて、また、宿泊者については、宿泊や飲食などの費用や宿泊情報などの取得方法について、アンケート調査を実施しました。

そして、豊川市観光基本指針を1年前倒しで総括するとともに、アンケートの結果を分析し、豊川市の観光における現状と課題について整理を行いました。

また、これからの観光振興に向けた方向性については、豊川市観光基本計画策定委員会において、委員の皆様から様々な意見を伺う中で定めてきました。

さらに、観光の振興については、行政だけで進められるものではなく、経済界や関連する観光事業者の考え方に配慮するとともに、特に観光の振興に影響力のある女性や若者の意見も積極的に取り入れ、計画を策定しました。

 

3.計画の位置付け

本計画では、豊川市の観光振興の基本的な方向性・指針・具体的な事業等を示していきます。

また、計画の内容に関しては、受入環境整備、市民との協働・市民啓発、庁内調整・推進体制構築といった行政が主導で行うもの(市主導事業)と、各主体と連携して行うもの(連携事業)により構成されています。連携事業とは、豊川市観光協会が策定した「第2次とよかわ観光まちづくりビジョン」に基づき実施される事業や、豊川商工会議所、各商工会等が有する事業計画・ビジョン等に掲げられた事業で、観光振興に関連するもの、あるいは今後、観光分野との連携により事業を進化・拡大させていくもの(6次産業等)については、連携事業として位置付け、適宜、各種支援をしていくものとしています。

それぞれの主体がそれぞれの役割を担い、豊川市全体で観光振興によるにぎわいのあるまちづくりを推進していきます。

 

4.計画期間

 平成27年度から平成32年度までの6年間とします。

 第6次豊川市総合計画が平成28年度から平成37年度までの10年間を計画期間として策定される予定であり、総合計画の中間時期に本計画の終期を合わせ、設定しています。

 

5.観光振興関連計画の整理

豊川市を含む広域での観光振興に資する様々な関連計画により、観光を取り巻く政策・施策の潮流について整理し、本計画に反映します。

 

(1)各種計画・ビジョンの概要

@国土交通省

■国土のグランドデザイン2050 〜対流促進型国土の形成〜(平成267月)

【基本戦略】※豊川市観光基本計画との関連分野抜粋

・国土の細胞としての「小さな拠点」と、高次地方都市連合等の構築

・国の光を観せる観光立国の実現

・田舎暮らしの促進による地方への人の流れの創出

・国土・地域の担い手づくり

 

A観光立国推進閣僚会議

■観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014(平成266月)

・「2020 年オリンピック・パラリンピック」を見据えた観光振興

・インバウンドの飛躍的拡大に向けた取組

・ビザ要件の緩和など訪日旅行の容易化

・世界に通用する魅力ある観光地域づくり

・外国人旅行者の受入環境整備

MICE の誘致・開催促進と外国人ビジネス客の取り込み

 

B昇龍道プロジェクト推進協議会

■昇龍道プロジェクトアクション・プラン(平成259月)

・受入環境水準の向上等

・一貫したプロモーション

・市場への戦略的なアプローチ

・昇龍道プロジェクトの活動内容の発信

・関係省庁との連携

 

C中部(東海・北陸・信州)広域観光推進協議会

■中部の観光ビジョンU(平成262月)(計画期間:平成26年〜平成30年)

【重点施策】

・広域連携プロジェクトの推進

・観光トライアングルの活用

・東京オリンピックを念頭に外国人観光客受入体制の強化

【基本方針】

・戦略的なプロモーションによるブランドイメージの強化と国内外からの誘客促進

・利用者満足度の向上

・ビジョン推進体制の強化

 

D三遠南信地域連携ビジョン推進会議(SENA)

■三遠南信地域連携ビジョン(平成205月)(目標期間:概ね10年間)

・中部圏の中核となる地域の基盤の形成

・持続発展的な産業集積の形成

・塩の道エコミュージアムの形成(※豊川市観光基本計画との関連分野抜粋)

 ⇒塩の道エコミュージアムによる文化の発信(歴史・文化資源の保全と風土記ネットワークづくり、ものづくり文化の啓発と産業観光ネットワークづくり、多様な自然資源の保全とやすらぎのネットワークづくり)

 ⇒塩の道エコミュージアムによる文化の発信(塩の道エコミュージアムのプラットホームづくり、塩の道エコミュージアムの担い手づくり、三遠南信地域ファンづくり)

・中山間地域を活かす流域モデルの形成

・広域連携による安全・安心な地域の形成

 

E愛知県

■愛知県観光振興計画(平成223月)(計画期間:平成22年度〜平成27年度)

・「産業としての観光」の推進(東アジアからの誘客推進と受入体制の確立、ビジネス客による観光利用の促進、イベント・コンベンションの誘致推進、観光産業の育成・振興)

・観光による地域の活性化(「産業観光」と「武将観光」の推進、地域資源を活かした観光魅力づくり、ソフト・ハード両面からの観光地づくり、広域観光の推進)

・「おもてなし愛知」の実現(県民参加によるおもてなしの推進、人の魅力による接客サービスの向上)

 

■あいちビジョン2020(平成263月)(目標年次:2020年)

《東三河地域》※豊川市観光基本計画との関連分野抜粋

・豊かな自然をはじめ、地域資源を生かした東三河の魅力の創造・発信(広域観光エリアとしての魅力の向上発信・奥三河の交流居住の推進、豊かな自然の保全・再生)

 

■東三河振興ビジョン(平成253月)(目標年次:平成35年)

※豊川市観光基本計画との関連分野抜粋

・東三河の魅力の創造・発信(広域観光エリアとしての魅力の向上・発信、にぎわいを生む都市の魅力づくり、県域を越えた広域交流の拡大、伝統文化の継承・発信)

・豊かな自然の保全・再生(自然とふれあう場の充実・活用)

・地域産業の革新展開(先駆的モデルとなる農業振興)

・安心・安全な地域づくり(防災・減災対策の推進)

・地域を支える社会基盤の整備(広域交通基盤の整備・強化、鉄道・バス路線等の公共交通の確保)

・地域力・連携力の発揮(地域内連携の強化、豊川流域圏づくり、三遠南信連携の推進)

 

(2)    豊川市観光基本計画で念頭に置くべき各種計画・ビジョンの視点

(1)で示した各種計画・ビジョンについて、それらが基本方針・重点施策等として示している項目の潮流は以下のとおり整理されます。

豊川市観光基本計画では、これらの項目を関連付け、内容を反映し、計画の中に位置づけています。

《念頭に置くべき各種計画・ビジョンの視点》

1 地域ならではの資源の活用

2 戦略的なプロモーションの展開・情報発信の推進

3 受入環境の整備充実

4 おもてなしの向上・顧客満足度の向上

5 地域の人材の活用(おもてなしの推進、サービスの向上)

6 広域連携体制の強化

 


 

II.豊川市の観光を取り巻く状況

 

1.各種統計資料結果整理

(1)観光入込客数

・豊川市の観光入込客数は、平成15年から平成22年まではほぼ横ばいで推移してきたが、平成23年以降、豊川稲荷における増加に伴って増加傾向にある。

・平成25年は「B-1グランプリin豊川」の集客(58.1万人)が観光入込客数を大きく押し上げている。

 

(2)東名高速道路インターチェンジ 出入交通量

・平成24年までは音羽蒲郡インターチェンジ(IC)に比べて豊川ICの方が出入交通量が多く、ほぼ平行して推移してきたが、音羽蒲郡有料道路が無料化された平成24年から音羽蒲郡ICの交通量が増加し、平成25年には豊川ICを上回っている。

・平成25年の出入交通量を月別にみると、音羽蒲郡IC3月と8月に交通量が多くなる一方、豊川IC1月と3月に交通量が多いことが分かる。

 

(3)駐車場利用状況

@豊川稲荷大駐車場

・豊川稲荷大駐車場は平成16年度以降緩やかに増加傾向がみられる。平成25年度は大型バスが増加した一方で乗用車が減少した。平成24年度から25年度にかけて人数換算で回復傾向を示しているのは、大型バスが増加したことによる。

注)想定人数換算は、普通車=3/台、大型バス=36/台、マイクロバス=8/台として算出。

A豊川駅東駐車場

・豊川駅東駐車場についてみると、利用台数は増加傾向を示している。人数換算で平成25年度に特に増加しているのは、大型バスが増加したことによる。

注)想定人数換算は、普通車=3/台、大型バス=36/台、マイクロバス=8/台として算出。

(4)鉄道駅乗車人員

JR豊川駅については、わずかに減っているもののほぼ横ばいで推移している。

・名鉄豊川稲荷駅については、新春フリー切符が廃止され、また名鉄名古屋駅〜豊川稲荷駅間の直通特急が減少した平成17年度に大きく減少し、その後横ばいで推移してきたが、平成23年度からは若干回復傾向を示している。

 

2.市民の豊川市観光資源に対する意識

■調査概要

調査手法 市内下記調査地点において対面自記式により実施

実施時期 平成265月下旬〜7月中旬

総回収数 171

調査地点 ・市民まつり「おいでん祭」会場、イオン豊川店、プリオ

 

■豊川市のイメージ

・豊川市民が抱く市のイメージは、「豊川稲荷」が88.3%と最も多く、次いで「豊川いなり寿司」(53.2%)、「B-1グランプリ」(39.2%)となっており、それ以外(例えば「神社仏閣が豊富」や「歴史が感じられる街」等)についてはイメージが希薄である。

 

■豊川市内の観光施設やイベントへの来訪頻度

・「年に数回ある」(37.3%)と最も多く、次いで「月に1回くらい」が21.9%となっている。来訪頻度が年に数回以上ある市民が全体の7割強を占めている。

 

■豊川市内の観光施設やイベントの訪問経験

・豊川市内の観光施設やイベントの訪問経験についてみると、「豊川稲荷」や「おいでん祭」、「赤塚山公園・ぎょぎょランド」、「砥鹿神社」、「豊川門前通商店街」、「桜トンネル・佐奈川(桜・菜の花)」では9割以上の市民が訪問経験があると回答している。

・宮路山や豊川いなり寿司フェスタ、三河国分尼寺跡史跡公園については、訪問経験があるという回答は5割に満たない。

  

■おすすめしたい市内の観光施設やイベント

・おすすめしたい市内の観光施設としては、「豊川稲荷」(42.7%)が最多で、次いで「赤塚山公園・ぎょぎょランド」(35.9%)となっている。イベントでは、「桜トンネル・佐奈川(桜・菜の花)の桜まつり」が49.5%と最も多く、次いで「おいでん祭」(30.1%)となっている。

・訪問経験が高い「豊川門前通商店街」、「砥鹿神社」については、いずれもおすすめしたい観光資源としての選択率は低い。

 

 


 

3.豊川市への来訪者の豊川市観光資源に対する意識

■調査概要

調査手法 市内下記調査地点において対面自記式により実施

実施時期 平成265月下旬〜7月中旬     

総回収数 569

調査地点 ・豊川稲荷、赤塚山公園、東三河ふるさと公園、ウォーキングセンター、本宮の湯、ヤマサちくわ豊川インター店、香月堂アウトレット、豊川リレーマラソン(豊川市陸上競技場)

 

■豊川市への再訪意向

・豊川市外からの来訪者に対して、豊川市への再訪意向についてみると、「ぜひ訪れたいと思う」が55.6%と過半数を占めている。

※注 回答者のうち豊川市民を除く来訪者についての集計結果(n=366

■豊川市のイメージ

・市内観光施設やイベント来訪者が抱く市のイメージは、「豊川稲荷」が92.0%と最も多く、次いで「豊川いなり寿司」(59.4%)、「B-1グランプリ」(30.7%)となっており、それ以外(例えば「神社仏閣が豊富」や「歴史が感じられる街」等)についてはイメージが希薄である。

  


 

4.豊川市への宿泊者の豊川市観光資源に対する意識

■調査概要

調査手法 市内宿泊施設利用者に対し、チェックイン時に調査票(自記式)を渡して実施

実施時期 平成2689         

総回収数 93

調査地点 ・ホテルクラウンヒルズ豊川、コンフォートホテル豊川、ホテルルートイン豊川インター、呑龍

 

■豊川市への再訪意向

・豊川市外からの来訪者に対して、豊川市への再訪意向についてみると、「ぜひ訪れたいと思う」が51.7%と半数を占めている。

 

■豊川市のイメージ

・市内観光施設やイベント来訪者が抱く市のイメージは、「豊川稲荷」が84.6%と最も多く、次いで「豊川いなり寿司」(47.3%)、「B-1グランプリ」(22.0%)となっている。それ以外(例えば「神社仏閣が豊富」や「歴史が感じられる街」等)についてはイメージが希薄である。

 


 

5.市民以外の豊川市観光資源に対する意識

■調査概要

調査手法 インターネット調査会社の登録モニターに対し、インターネットアンケートを実施 ※調査対象地域:岐阜県、静岡県(中部、西部)、愛知県(豊川市以外)、三重県

実施時期 平成266月上旬

総回収数 1,045

 

■豊川市のイメージ

・豊川市外の人が抱く豊川市のイメージは、「豊川稲荷」が84.8%と最も多く、次いで「豊川いなり寿司」(49.8%)、「B-1グランプリ」(31.2%)となっており、それ以外(例えば「桜」や「歴史が感じられる街」等)についてはイメージが希薄である。

 

■豊川市内の観光地やイベントへの来訪頻度

・「年に1回程度」以上の頻度で来訪している人の割合は、豊橋・三河湾地域では48.9%とほぼ半数に達し、近隣の岡崎・西三河内陸地域では40.5%とリピーターの多いエリアを形成している。

・次に「年に1回程度」以上の頻度で来訪するリピーターが多いエリアは、静岡西部(28.2%)、知多・衣浦東部(26.6%)、名古屋(20.8%)となっている。

・「訪れたことがない」人の割合が大きい地域は、三重県で62.0%、岐阜県で52.8%、静岡中部で45.8%となっている。

■豊川市内の観光地やイベント(知っている、訪問経験がある)のうちおすすめのもの

・「豊川稲荷」が66.4%と群を抜いており、次いで「豊川門前通商店街」が24.9%となっている。

3位以降は回答率が10%に満たず低調であるが、「手筒花火」、「本宮山」、「御油の松並木」といったものが挙がっている。


 

III.豊川市の観光に関する現状整理

1.観光の魅力

豊川市が有する多種多様な観光資源について、団体ヒアリング、市民・インターネットアンケート、観光基本計画策定委員会作業部会での意見等をもとに分野・テーマ毎に整理をしました。

 

神社仏閣:豊川稲荷(祈祷、食事、宿坊)、薬師堂、財賀寺、三明寺、長谷寺(山本勘助の墓)、西明寺、徳城寺(井戸)、砥鹿神社、砥鹿神社奥宮、宮道天神社、善住禅寺、大恩寺、御津神社、五社稲荷社、 足神社 等

 

自然・景観:豊川稲荷周辺の街並、豊川、佐奈川、音羽川、大和の大イチョウ、牛の滝、本宮山、宮路山、御津山、ホタル鑑賞 等

 

観光・体験施設:桜ヶ丘ミュージアム、ジオスペース館、ぎょぎょランド、ウォーキングセンター、御津マリーナ、ゴルフ場、パターゴルフ場、本宮の湯 等

 

歴史・文化:豊川稲荷、旧東海道、御油宿、赤坂宿、御油の松並木、御油の追分、御油松並木資料館、姫街道、手筒煙火、綱火(豊川進雄神社)、豊川海軍工廠跡、豊川市民俗資料館、旅籠大橋屋 等

 

食:豊川いなり寿司、豊川いなりうどん、宝珠まんじゅう、豊川エコポーク、千両芋(いも加工品)、自然薯、はちみつ製品、音羽米、佃煮、しあわせ大福、手筒ちくわ、豆みそ、こざかいホルモン唐揚げとんとん、雲助飯 等

 

農作物:花き(バラ、スプレー菊、輪菊、ガーベラ、トルコギキョウ、シクラメン、カーネーション)、果物(イチゴ、イチジク、梨、みかん)、野菜(トマト、ミニトマト、キャベツ、白菜、オクラ、赤しそ、大葉、アスパラガス、音羽米)等

 

温泉:本宮の湯

 

買い物:豊川門前通商店街、JAひまわりグリーンセンター(豊川、音羽、一宮)、香月堂アウトレット、ヤマサちくわ、えびせん共和国 等

 

祭事・イベント:豊川稲荷大祭、智恵文殊まつり、若葉祭、豊川夏まつり、国府夏まつり、御油夏まつり、砥鹿神社例大祭、雨乞いまつり、笹踊り・七福神踊り、大名行列、赤坂の舞台、どんき、烏賊まつり、風まつり、田祭り、B-1グランプリ、豊川いなり寿司フェスタ、いなり楽市、豊川リレーマラソン、豊川市民まつり(おいでん祭、豊川手筒まつり)、桜まつり、トヨカワシティマラソン大会、梅まつり、しょうぶまつり、コバノミツバツツジまつり、宮路山もみじまつり 等

 

公園:赤塚山公園、東三河ふるさと公園、三河臨海緑地「日本列島」、御油松並木公園、三河国分尼寺跡史跡公園、手取山公園、御津山園地、伊奈城趾公園・花ヶ池公園 等

 

花:佐奈川堤の桜・菜の花、桜トンネル、西古瀬川の河津桜、宝円寺のシダレザクラ、萩のコバノミツバツツジ、ドウダンツツジ 等

ウォーキング:JRさわやかウォーキング、名鉄ハイキング、桜と菜の花ウォーキング、佐奈川散策路、推奨観光ルートウォーキング 等

 

産業観光:雪印メグミルク梶A兜ス松食品

 

ロケ地:豊川市野球場(TBSドラマ「ルーズヴェルトゲーム」)、豊川海軍工廠跡地(映画「早咲きの花」)、豊川門前通商店街(映画「ちゃんと伝える」) 等

キャラクター:いなりん、すわポン、狐娘ちゃん

 


 

2.観光に関するSWOT整理

豊川市の観光に関連する「強み」と「弱み」、さらに広がっていく「機会」や直面する「脅威」について、団体ヒアリング、市民・インターネットアンケート、観光基本計画策定委員会作業部会の結果をもとに整理しています。

 

強みStrengths

【豊川いなり寿司】豊川稲荷(圧倒的な存在感、無料、インターから近い)/豊川いなり寿司のバリエーションが豊富/活気が戻る門前通商店街

【歴史・文化】豊川稲荷、砥鹿神社等の著名な神社仏閣/東海道の松並木を有する /三河の中心として栄えた歴史を有する/格式高い地名(御油、御津、御馬)を有する/特徴的な祭りが豊富

【自然・景観・癒し】山・川・海を有する/市内高低差800mのバリエーション豊富な自然・景観/手軽にウォーキングを楽しむことができる/手軽な登山(本宮山、宮路山)/気軽に利用できる本宮の湯/佐奈川の桜と菜の花 /蛍が鑑賞できる/様々な野生生物が生息している

【特産品・土産物等】農産物が豊富・安い/市民に愛される地場農作物/香月堂アウトレットの人気

【立地】高速道路インターチェンジを2つ有する/道路交通ネットワークが充実した東三河の道路の玄関口(東名高速、国道1号、23号、151号)/JR・名鉄の両線を有する/鉄道駅が19カ所/鉄道アクセスの良さ(名古屋から1時間圏内)/日帰り旅行がしやすい良好な交通アクセス/中心市街地に隣接して工業団地が立地/市街地にグラウンドがあり大規模イベントが開催しやすい/イベント開催スペースが数多くある/住みやすい街

【観光施設・イベント】B-1グランプリによる知名度向上/様々な用途に活用できる大規模な公園が数多くある/ゴルフ場が数多くある/産業観光資源/集客性の高い産直市場を有する/市民参加型の大規模イベント(おいでん祭、豊川手筒まつり)/大型シネコンを複数有する

 

弱みWeakness

【コンテンツ不足・活用不十分】豊川いなり寿司を追随するグルメが弱い/着地型旅行商品が乏しく長時間滞在に結びつきにくい、土産物の購入に繋がりにくい/土産物が乏しい/大規模な打ち上げ花火が無い/リピーターを確保する仕掛けが乏しい/海辺が活用できていない/季節の花のPRができていない

【来訪者の受入環境が不十分】案内看板の数、表示(多言語等)が不十分/観光のまちとしての受入体制が不十分/専門の観光案内人が不足/宿泊施設が不十分/Wi-Fi設備が不十分/観光施設の営業時間が短い/安全に歩行できる歩道が未整備/サイクリングロードが無い/バリアフリーが不十分/観光ボランティアの不足

【市内交通アクセスの悪さ】観光地が散在(歩いて回りにくい)/観光資源が点在し周遊しにくい(徒歩での観光施設巡りが困難)/観光地を効率よく周遊できるバスが無い/駅から観光地、観光地から観光地の移動が不便(公共交通機関の便が悪い)/鉄道間の乗り継ぎが不便/タクシー乗り場がわかりにくい/市内の幹線道路が不十分

【観光施設・イベントの不足】大型集客施設(テーマパーク等)がない/体験施設が乏しい/豊川稲荷以外の観光施設が乏しい/若い女性向け・若者向けの施設が乏しい/広域的な集客が見込める大規模イベントが乏しい/温泉施設が少ない/観光農園が無い/道の駅が無い/オートキャンプ場が無い/人気の高かった飲み歩きイベントが廃止/近隣市で実施されている音楽フェスが無い/文化的な行事が少ない

【認知度不足・PR不足】観光施設、観光スポットの認知度が低い/B-1グランプリ後のテレビ番組・新聞等メディアへの露出が減少/圧倒的知名度のあるグルメ・名産品・土産物が不十分/豊川いなり寿司の店が十分に知られていない/有名な観光地への来訪が少ない

【観光地としての市民・事業者の意識不足】豊川市民の観光に関する認識の不足

【街の衰退】駅前、中心市街地の機能の衰退/駅前の交流人口の減少/通過交通が滞在に繋がらない/夜間に遊べる場所が少ない・閉店時間が早い/豊川稲荷の参道の人通りが寂しい・空き店舗が多い・店舗が活性化しない/飲食店が少なく他市に人が流れる/遊休農地の増加

【連携不足】観光施設間の連携が乏しい/集客性の高い産直品販売店と観光との連携不足/名鉄・JR東海道本線・飯田線の乗り継ぎが不便/市民を巻き込む仕掛けが不十分

 

機会Opportunities

【流行・社会潮流】スポーツイベント開催機運の高まり/まちあるき観光ブームの定着化/アクティブシニアによる登山・トレッキングブーム/スポーツツーリズムの高まり/体験型観光の人気の高まり/食の安全への意識の高まり/情報宣伝媒体としてのSNSの定着化/健康志向の高まり/祈りパワースポットの流行/ビジネスホテルの観光利用の増加

【嗜好・興味の変化】広域観光の動きおよび立ち寄りニーズの高まり/戦争遺産である海軍工廠の注目の高まり

【ポテンシャル】年間500万人の豊川稲荷参拝者/ B-1グランプリによる知名度の向上/B-1グランプリでのボランティアの活躍/個別地域で熱心に行われているまちづくり活動/訪日外国人旅行者の増加(昇龍道プロジェクト) /広域連携によるPR力の高まり/遊休農地の貸し農園としての活用の可能性/2月〜6月まで継続的に様々な花が鑑賞できる(梅、菜の花、桜、つつじ、しょうぶ等)/ネームバリューの高まり(高校野球、高校駅伝)/国際交流が盛ん(姉妹都市、友好都市)/ウォーキングコースになり得る場所が多い

【広域交通アクセス】観光バスの休憩場所としての取り込み(インターチェンジ周辺)/集客性の高い主要観光地が隣接(ラグーナ蒲郡、蒲郡温泉郷 等)/国道23号バイパスの全線開通(西三河アクセスの向上)/新東名高速道路の開通予定/新東名高速道路の開通による新たなマーケットの拡大

 

脅威Threats

PRへの対応】他地域のSNS等の盛り上がり

【競合】名古屋および隣接地域の観光地が充実/ 新東名高速道路の開通による車の流れの変化(豊川ICの拠点性が低下する)/他地域の情報発信力の高まり/他地域の広域連携強化によるPR力の高まり

【時代の潮流】価値観の多様化による旅行需要の低迷/駅前の衰退(人通りの減少、シャッター街化、駐車場街化)/バス利用者の減少による不便なダイヤへの悪循環/低価格旅行商品の増加/市内観光施設の来訪者数の低迷/団体旅行の減少

【人材・担い手不足】観光の担い手の後継者不足/地域を支える人材の減少/農家の高齢化


 

3.観光振興に関する課題

前述の「豊川市の観光に関するSWOT整理」により導き出される、豊川市の観光振興に関する課題を以下に示します。

 

《観光振興に関する課題》

1 豊川市の様々な観光資源の認知度

2 市内に点在する観光資源

3 大規模な集客性の高いコンテンツ

4 「観る」・「食べる」・「体験する」のコンテンツの繋がり

5 B-1グランプリから発展する豊川いなり寿司の展開

6 豊川市全体の一体感

7 豊川市民の観光に対する意識

 

(1)豊川市の様々な観光資源の認知度

豊川市には、圧倒的な認知度の豊川稲荷をはじめ、豊川いなり寿司、B-1グランプリの開催など、全国的な知名度を誇るコンテンツがある一方でその他の観光資源については、市外の方のみならず、市民にも知られていないものが多く存在し、豊川市全体の観光資源の認知度は高いとは言えない状況にあります。

 

(2)市内に点在する観光資源

豊川市は合併によって、三河湾から標高789mの本宮山、豊川など豊かな自然、歴史的資源などを有する広域でバラエティに富んだ地勢に恵まれている一方で、周遊する仕掛けが十分ではありません。

さらに、市内は道路ネットワークが比較的整備されている一方で、鉄道やバス等の公共交通機関は来訪者にとって利便性が乏しく、市内の多くの施設を回遊するための環境が十分に整っていない状況にあります。

 

(3)大規模な集客性の高いコンテンツ

名古屋市や県内外の近隣自治体に見られるテーマパーク、遊園地、大規模商業施設等、大型の集客施設を有しておらず、また温泉地にみられる大型宿泊施設もないことから、施設単体で最終目的となりにくく、集客性が乏しい状況にあります。

 

(4)「観る」・「食べる」・「体験する」のコンテンツの繋がり

豊川市内には全国的にも有名な豊川稲荷をはじめ、有名な神社・仏閣、歴史的なまちなみの面影を残す旧東海道などの見どころを数多く有しています。

これら、従前より存在する「観る」観光から、近年ではご当地グルメブームの効果もあり、「食べる」コンテンツの人気が高まっています。さらに、「体験」を通じた現地の文化や技術、風土に触れる機会も求められています。豊川市は、これらのニーズに対応できるコンテンツを有していながらも広がりが乏しいこと、また、それらが十分に連携し、テーマ性を持ったパッケージとして形成されておらず、総合力が発揮されていない状況にあります。

 

(5)B-1グランプリから発展する豊川いなり寿司の展開

平成2511月に開催されたB-1グランプリは、愛知県のみならず、全国各地から多くの来訪者があり、また多くのマスメディアにも取り上げられたことにより豊川市と豊川いなり寿司の全国的なPRに大きく寄与しました。

しかしながら、これによってもたらされた「豊川いなり寿司」のムーブメントを集客コンテンツとして引き続き活用した取組が十分とは言えず、豊川いなり寿司の新たな展開が進捗していない状況にあります。

 

(6)豊川市全体の一体感

平成182月から平成222月までの合併により、現在の豊川市が形成され、旧豊川市と旧宝飯郡4町が一体となったまちづくりが展開されています。しかしながら、各地ではまちづくりイベントがそれぞれ継続して行われており、手筒まつりへの旧町の参加はあるもののイベントが旧来のままで、新しい豊川市が一体となった取組が行われるまでには至っていない状況にあります。

 

(7)豊川市民の観光に対する意識

豊川市民へのアンケート調査を実施すると、「住みやすさ」など一定の満足感を得ながらも、さらなるまちの魅力を高めていく賑わいや、交流の拡大に対する意識、さらには来訪者を迎え入れる意識が乏しい状況にあります。

また、歴史・文化、まつりの継承者の不足や観光ボランティアの担い手不足が課題となっています。


 

IV.豊川市観光基本計画の基本的な考え方

 

1.基本コンセプト・キャッチコピー

 

■基本コンセプト

「市民が楽しみ盛り上げ 来訪者が楽しめる 交流が生み出す活気あふれる おもてなしのまち とよかわ」

本計画では、豊川市民やあらゆる観光関連事業者が様々な面で主体となり、自らが楽しく幸せになる取り組みを行い観光への意識を市域全体で盛り上げることにより、豊川市への来訪者も楽しむことができる観光によるまちの活性化を目指します。また、市民、事業者と来訪者の方々が観光を通じて交流を促進することにより、活気を生みだし、にぎわいのあるまちづくりを実現していきます。

 

■キャッチコピー

「きて みて 感じて いいね! とよかわ」

豊川市は、市内外でイメージが定着している豊川稲荷、豊川いなり寿司、B-1グランプリ以外にも、歴史・文化、山・川・海の多彩な自然環境・景観、質の高い農畜産物など多様で魅力的なコンテンツを数多く有しています。

そのため本計画では、市内外の方々がこれらの多様な観光資源を実際に訪れ、自ら触れて、その魅力を実感し、満足してもらえるような様々な施策を推進していきます。また、豊川市での体験をきっかけとした交流を深めていくことにより、より心に響き、また来たいと思える付加価値の高い観光コンテンツの充実を図ります。

人と人との交流により、あたたかみが感じられる豊川市を観光関連事業者だけでなく、市民や企業等を含めた“オール豊川”でつくりあげ、

「きて みて 感じて いいね! とよかわ」

を合言葉に、観光まちづくりを推進していきます。

 


 

2.観光マーケット・ターゲット

 

【マーケット】

本計画では、豊川市からの距離をもとにマーケットを設定し、各マーケットに対して的

確なPR等を推進していきます。

市民が自らの暮らすまちの魅力を感じることができるエリアを1次マーケットとし、豊川市中心部から概ね1時間圏のエリアを2次マーケットと捉え、日常・週末に交流する範囲として設定します。

また、概ね2時間圏までを3次マーケットとし、日帰り旅行での来訪を標榜したマーケットに位置付けます。

さらに、宿泊旅行者のマーケット(4次マーケット)や、トレッキングや豊川いなり寿司等、特定のコンテンツを目的とした来訪者のマーケットも見据えます。

○1次マーケット:市民

○2次マーケット:周辺市町(東三河、西三河、浜松、湖西等)(1時間圏)

○3次マーケット:名古屋、尾張、三重北部、岐阜県南部、静岡県西部(1.52時間圏)

4次マーケット:宿泊旅行者(豊川市以外泊含む)

○その他マーケット:特定テーマの愛好家等(トレッキング、豊川いなり寿司、神社仏閣、電車 等)

 

【ターゲット】

豊川市は様々な観光資源を有していますが、ターゲットの年齢、性別等により観光に対する嗜好も多様化しています。

そのため、本計画では、それぞれの属性に応じた特性を踏まえ、特に訴求性の高い観光資源を整理し、施策ごとのターゲットを明確に示しています。

 


 

3.目標値(指標)

 

指標 観光入込客数(人/年) 現状値(平成25年)751万人  目標値(平成32年)800万人(現状値には、B-1グランプリin豊川の来場者数を含む)

 

指標 市民意識調査における、「観光の振興」に対する満足度(%) 現状値(平成25年)35.3%              目標値(平成32年)50.0%(全回答者のうち、「満足」、「まあ満足」と回答した市民の割合)

 

指標 市民意識調査における、「観光の振興」に対する重要度(%)現状値(平成25年)59.6%    目標値(平成32年)70.0%(全回答者のうち、「非常に重要」、「やや重要」と回答した市民の割合)


 

4.観光振興に向けた基本方針および施策

 

基本方針1 豊川市の知名度の向上および効果的な情報発信の推進         

豊川市は様々な観光資源を有しており、個々のコンテンツに光を当て、市民への認知度、対外的な知名度を向上させるとともに、それらを知ってもらうための取り組みを進める等、効果的に情報を発信していきます。

 

基本方針2 観光資源の掘り起こし、創出、磨き上げ                   

豊川市は大型の集客施設がないことから、施設単体ではなく、市内に有する観光資源を有機的に結びつけ、ターゲットやマーケットに応じたテーマ性を有する豊川パッケージを総合力で売り込み、個々の観光資源の再認識や、眠っている魅力高い観光資源の掘り起こし、磨き上げにより、豊川市の観光資源の魅力を高めていきます。

 また、広域でのパッケージについても、東三河広域観光協議会と連携し検討していきます。

 

基本方針3 来訪者をもてなす受入環境の整備                       

豊川市は観光資源への来訪者に対して、ソフト・ハード両面から受入環境の整備を行うとともに、来訪者を温かく迎え入れる心を育むことにより、市域全体のおもてなしの質を高め、住んでいる人にも訪れる人にとっても楽しくて、快適かつ安心・安全な観光のまちづくりを推進していきます。

 

基本方針4 計画の着実な推進に向けた体制の構築                   

本計画を着実に推進していくために重要な要素は、時代の変化とともに変わる観光のトレンドを的確に把握し、臨機応変に対応していくこと、それらのモニタリングと具体的な取り組みの担い手の存在です。

行政と観光協会が密接に連携し、計画を推進する両輪となり、市民や多様な観光関連事業者が重層的に参画しつつ、さらに市域を越えた広域的な連携により、各主体が推進のエンジンとして、計画を着実に遂行していきます。

 


 

■基本方針・施策の体系

基本方針1:豊川市の知名度の向上および効果的な情報発信の推進

施策1−1 豊川ブランドの確立

施策1−2 対外的なPR活動の推進

施策1−3 情報発信の効率化

施策1−4 観光のまちとしての市民啓発

基本方針2:観光資源の掘り起こし、創出、磨き上げ

施策2−1 豊川市の歴史、地域に根付いた文化の活用

施策2−2 自然資源を活用した観光コンテンツの創出

施策2−3 市内各地域のイベント・祭のPR強化

施策2−4 ニーズに対応した観光コンテンツの開発、強化

施策2−5 スポーツツーリズムの展開

施策2−6 豊川市ならではの資源の活用

基本方針3:来訪者をもてなす受入環境の整備

施策3−1 既存資源の有効活用・新たな活用方策の創出

施策3−2 市内回遊性の向上

施策3−3 来訪者向けの環境整備

施策3−4 地域の担い手の育成

基本方針4:計画の着実な推進に向けた体制の構築

施策4−1 時代の変化に対応可能なマーケティングの推進

施策4−2 広域的な連携の促進

施策4−3 多様な業種の連携促進

 


 

5.施策の具体的内容

※◎は特に重点的に取り組むもの

基本方針1:豊川市の知名度の向上および効果的な情報発信の推進

 

施策1−1 豊川ブランドの確立

豊川市と聞いて思い浮かべるイメージとして、既に定着している豊川稲荷、豊川いなり寿司、B-1グランプリ以外にも、有名な歴史・文化資源、多種多様な質の高い農畜産物など、様々なコンテンツを有しています。それらを豊川ブランドとして広めていくため、的確なプロモーションを実施していきます。

【主な取組内容】

■豊川いなり寿司ブランドの継続発展的なプロモーション(◎)

・豊川いなり寿司図鑑の継続発行 

・豊川いなり寿司や豊川市特産品のスタンプラリーの実施 

・豊川いなり寿司を中心に豊川市独自の食を体験できる食べ歩きツアー 

・旅行会社や鉄道事業者とタイアップした来訪者の呼び込み  

■豊川いなり寿司に続く新たな豊川ブランドの創出 (◎)

・新たに売り出す品目の選定、重点的なPRの展開 

・新しい商品や土産物の創業の支援 

■豊川産農畜産物のブランド化 

・豊川産農畜産物のプロモーションおよび利活用促進 

・豊川産農畜産物や加工品(6次産業化)等の積極的な活用、こだわり・特徴のある農畜産物PR 

・豊川産農畜産物を使った料理コンテストの実施 

■食によるまちおこしのさらなる展開 

・飲食店マップ、名産品マップの作成 

B-1コーナーなどのまちおこし活動の継続 

■観光協会のとよかわBRANDプロジェクト事業との連携 

 

施策1−2 対外的なPR活動の推進

豊川市が気軽に観光できるまちとしての認識を高めていくため、様々なメディアなどのツールを効果的に活用しながら、市内外への効果的な情報発信を推進していきます。

【主な取組内容】

■対外的なPRツールの作成・発信(◎)

・花、祭等の観光PR用動画の配信 

・観光パンフレットの充実、配布先の拡大 

・ご当地アイドルの活用 

■いなりんを活用したPR活動の推進(◎) 

・いなりんグッズの企画

・ご当地キャライベントなど各種イベントへの参加 

■地域情報の取り上げ・発信 

・神社仏閣の行事の紹介とお祭りのスケジュールの紹介 

■各種メディアを活用した戦略的なPRの展開 

・テレビ、ラジオ、新聞などの積極的活用

・豊川産農畜産物を利用したグルメ情報の売り込み

・観光大使によるPR活動 

■市外におけるプロモーション活動の展開 

・首都圏などにおけるシティプロモーションの推進 

・近隣地域におけるプロモーションの展開

・セールスキャラバンの強化  

■外国人への情報発信 

・外国語の観光ホームページの作成 

 

施策1−3 情報発信の効率化

豊川市の個々の施設や観光協会といった団体から発信されている観光情報や旬なイベント情報などを管理・集約するとともに、付加価値を付けた情報発信をすることにより、効率化を図ります。

【主な取組内容】

■ホームページによる効果的な情報発信 

・観光ホームページの拡充、最大限活用

・季節ごとの市内のお祭りを紹介

・豊川市の観光地、花、農畜産物、イベント情報の発信

・観光ホームページのスマートフォン対応 

SNSを活用した情報発信 

・フェイスブック、ツイッターなどのSNSの活用 

・ホームページとSNSとの連動による相乗効果の発揮 

■旅行情報誌やフリーペーパーを活用した情報提供 

・観光関連情報の情報誌への掲載 

■観光案内所の機能強化 

・観光情報の集約配置と発信の強化

■豊川市ゆかりのものを活用した情報発信 

・愛知県フィルムコミッション協議会、穂の国東三河ロケ応援団の活用によるロケの誘致  

 

施策1−4 観光のまちとしての市民啓発

豊川市が観光によるまちづくりを進めていくことを共有していただくために、市民が自ら観光まちづくりに参画していただくとともに、地域への愛着や興味・関心を深めるための取り組みを推進します。

【主な取組内容】

■観光学習機会の提供

・市内観光資源に関するセミナー開催 

・市民向け観光イベント、体験プログラムの情報提供   

■観光もの知り検定の実施 

・観光に関する検定を実施し、観光知識の普及、啓発     

■観光ボランティアの人材育成(◎) 

・観光ボランティア養成研修会の開催

・イベント開催時における市民ボランティアの活躍機会の創出 

■市民からの観光情報の発信 

 

 


 

基本方針2:観光資源の掘り起こし、創出、磨き上げ

施策2−1 豊川市の歴史、地域に根付いた文化の活用

豊川市ならではの歴史や地域に根付いた文化をもとに、ターゲットやエリア、マーケット、季節に応じ、様々なテーマに合わせたコンテンツを確立するとともに、それらをパッケージングすることにより、付加価値を高め、さらなる魅力の向上を図ります。

【主な取組内容】

■テーマ別ウォーキングルートの継続発展(◎)

・地域別、距離別ウォーキングコースの継続発展

・鉄道利用と組み合わせたウォーキングコースのPR

・ウォーキングルートにグルメ情報を絡めてPR 

■名所・パワースポットの紹介 

・神社仏閣のご利益、由緒、パワースポットの紹介 

■花火文化の発信 

・手筒煙火、仕掛け花火など市内各地の花火の一体的PR 

・手筒文化の発信(市外イベントにおける出前放揚) 

 ■平和公園(仮称)、三明公園の整備、活用

 

施策2−2 自然資源を活用した観光コンテンツの創出

山・川・海の様々な自然資源を活用するとともに、至便な道路ネットワークを活用した、都市近郊型の自然を手軽に楽しみ、触れ合えるエコツーリズムの磨き上げを推進します。

【主な取組内容】

■ハイキング・山歩きの情報提供 

・所要時間やレベルなど利用者のニーズにあった山、コースが選べる情報の提供

■各地の自然資源の掘り起こしとPR強化(◎) 

・大和の大イチョウのPR強化

・佐奈川堤、音羽川堤などの桜のガイドマップ作成 

■海を活かした観光のPR 

・高速道路からのアクセスの良いマリーナとしてのPR 

・海釣りなど三河湾における海遊びの活用 

 

施策2−3 市内各地域のイベント・祭のPR強化

豊川市内の各地で行われる手筒煙火奉納などの地域の祭事や各団体が主催するまつり、イベントを来訪者向けにもPRし、誘客のためのコンテンツとして磨き上げを行います。

【主な取組内容】

■催事情報のPR強化 

・毎月のイベント、祭のPR

・イベントカレンダーの作成  

■観光イベント、祭の活用(◎)

・豊川稲荷の行事に合わせた観光イベントの開催  

・各地域のイベントの活用 

■観光協会のとよかわMATSURIプロジェクト事業との連携

 

施策2−4 ニーズに対応した観光コンテンツの開発、強化

来訪者のニーズ、トレンドを的確に捉え、ターゲットに合わせたサービスの提供と新たな観光コンテンツの開発を促進していきます。

【主な取組内容】

■着地型旅行に向けた取組の推進(◎)

・体験型プログラムの開発、情報提供 

■食ニーズへの対応強化(◎)

・来訪者を対象とした豊川産農畜産物販売の強化

・豊川いなり寿司人気投票の実施

・豊川いなり寿司の安定的な供給に向けた取組の推進

・旬の農産物を活かした加工食品の提供(6次産業化)  

■撮影の絶景ポイントのPR

・絶景ポイントの紹介 

 

施策2−5 スポーツツーリズムの展開

健康志向が高まるなかで、既存のスポーツイベントや豊川市内に多いジョギング愛好家へのコンテンツの検討や、ハイキングなど自然資源を活用したスポーツコンテンツを促進するとともに、環境整備や情報発信を進め、スポーツツーリズムの活性化を図る。

【主な取組内容】

■ハイキング、山歩きの観光への活用(◎)

・山ハイキングマップの作成  

・ハイキングコースの保全  

■スポーツ大会の活性化 

・マラソン大会やプロスポーツの試合での飲食・物販の出店 

・スポーツ大会のPRと全国からの参加者誘致  

■スポーツ大会、合宿等の受入環境の整備 

・各種スポーツ大会の誘致 

・合宿等の誘致  

 

施策2−6 豊川市ならではの資源の活用

豊川市の農畜産物や加工品工場、様々なロケーション、道路ネットワークを活用し、近隣市との連携を図り、新しい観光コンテンツを創出していきます。

【主な取組内容】

■豊川産農畜産物の活用(◎) 

・豊川産農畜産物を活かしたイベントの開催(農作業体験、農業市) 

・豊川いなり寿司を活用したイベントの実施 

・直売施設等を活用したイベントの開催  

■工場見学の推進

・工場見学ツアーの受入環境構築  

 


 

基本方針3:来訪者をもてなす受入環境の整備

施策3−1 既存資源の有効活用・新たな活用方策の創出

豊川市が有する大規模な公園や、良好なロケーションである臨海部周辺、山間部からの良好な景色など、既存の資源を有効活用し、新たな集客イベントの創出や名所の発掘など、効果的に活用していきます。

【主な取組内容】

■大規模公園の有効活用 

・イベント(ミュージックフェスティバル、朝市、ご当地キャラ等)の開催  

■臨海地区の有効活用

・埋立地を活用したイベントの開催  

■夜景を楽しむ名所づくり

・マリーナのイルミネーションの活用  

 ■近代化遺産の活用

   ・近代化遺産の発掘、PR  

 

施策3−2 市内回遊性の向上

観光施設、観光スポット間の移動の利便性を高めるとともに、複数の施設を訪問したくなる仕掛けづくりにより、市内の回遊性を高める方策を推進します。

【主な取組内容】

■観光地を巡る公共交通網の情報発信(◎) 

・コミュニティバス利用方法の情報発信  

■タクシーを活用したモデルコースの検討

■自転車を利用した周遊ルートの創出

■宿泊者向けの観光情報の提供

・宿泊者向けガイドマップの作成

 

施策3−3 来訪者向けの環境整備

来訪者が安心して豊川市での観光を楽しむだけでなく、満足してもらえるための各種サービスの実施や受入環境の整備を進めます。

【主な取組内容】

■観光インフォメーションセンターの整備(◎) 

■良好な景観およびまちなみ整備(◎) 

  ・門前におけるファサード整備 

・御油の松並木の保全 

・歴史的建造物の保全

■休憩スペース等の施設整備(◎)

・豊川地区における休憩スペース等を備えたポケットパークの整備 

・豊川地区での歩行の安全確保のための環境整備

・店舗等のトイレや授乳スペースの利用開放 

■案内サイン等の整備(◎)

・市内観光スポットにおける案内看板および案内サインの整備

・駐車場の位置を案内するサインの整備

・既存の現地案内サインと観光マップやホームページとの連携

■レンタサイクルサービスの提供

・主な拠点における自転車の貸出の検討  

■外国人の受入体制の構築

・外国人向けの観光案内の充実 

・公衆無線LANを含む情報通信の環境整備の検討  

■来訪者に対する防災体制の整備(◎)

・防災倉庫や避難路表示等の整備 

 

施策3−4 地域の担い手の育成

来訪者を案内できるボランティアガイドの育成や人材の発掘、観光まちづくりの持続性を高める人づくりを推進します。また、市民への観光情報の提供による地域の情報の認知度を高め、地域を誇り、愛着を持ってもらい、自らが豊川市をPRする、市民全員で観光のまちの盛り上げを図る取組みを推進します。

【主な取組内容】

■観光ボランティアガイドや観光関係者の担い手育成(◎)

・歴史文化講座の活用 

・観光ボランティアガイドの育成、PR 

・平和公園(仮称)におけるボランティアガイドの育成 

・おもてなし講座の実施

■市民によるわがまちPR

・市民が「わがまち」をよく知り、PRするしくみづくり

・小中学生による地域資源を知る取り組み 

・地域イベントの情報発信 

■観光協会のとよかわOMOTENASHIプロジェクト事業との連携

 

 


 

基本方針4:計画の着実な推進に向けた体制の構築

施策4−1 時代の変化に対応可能なマーケティングの推進

変化する社会情勢や、観光トレンドに的確に対応していくため、観光関連事業者や市民等、計画推進のための主体による情報交換を図り、計画を効果的に推進して行くためのモニタリングを行うことができる体制を構築し、実施します。

【主な取組内容】

■観光基本計画のフォローアップ体制の構築

・豊川市観光基本計画推進委員会(仮称)の設置

・電子市政モニターや市民意識調査を活用した評価の実施  

■観光関連事業者からの情報収集

・観光事業者向けの定期的・継続的なヒアリングによるマーケット動向把握および事業者意識の把握

 

施策4−2 広域的な連携の促進

豊川市と交流があるあらゆる自治体との連携を強化し、相互に対流を生みだす交流連携を進化させるとともに、東三河広域観光協議会を中心として、豊川市を含む広域エリアでの観光情報PR、プロモーション活動を、大都市などのマーケットに対して実施していきます。

【主な取組内容】

■東三河広域観光協議会との協働

・広域観光のポータルサイトの連携充実

・広域観光ルートの充実  

■愛知県観光協会との協働

・愛知県観光協会が首都圏、近畿圏で実施するセールスキャラバンへの参加

・ホームページの連携  

■都市間交流の推進

・豊川市と縁のある都市との連携 

・東海道や姫街道で結ばれた地域との連携

 

施策4−3 多様な業種の連携促進

計画の推進、観光活性化に向け、個々の事業に留まらず、業種の枠を越えた連携による、新たなコンテンツの創出や一層の交流の活性化、情報発信の効率化などを図り、効果的な取り組みを推進していきます。

【主な取組内容】

■集客性の高い施設における観光情報の発信や機能強化(◎)

・集客性の高い施設と連携した観光情報の発信  

■市・観光協会・事業者の連携強化

・市、観光協会のホームページの連携、充実

・官民の観光関連事業の連携

・JAひまわりと農業生産者との連携 

■市内周遊の活性化

・市内周遊を促すコンテンツの創出 

■市民参画の推進

・観光事業への市民の参画

 


 

V.重点プロジェクトおよびアクションプラン

 

1.重点プロジェクト

◆豊川いいもの発信プロジェクト

様々な魅力の発掘・磨き上げと認知度を高める情報発信

◆豊川にぎわいづくりプロジェクト

観光交流の活性化によるまちのにぎわいづくり

◆豊川おもてなし向上プロジェクト

来訪者の満足度と安心感を高める受入環境づくり

 

豊川市の新たな観光資源を見つける、あるいは磨き上げることにより、新たな価値をつけ、それらをテーマに沿ってうまくパッケージングし、適切なターゲットに対して施策を展開していきます。また、来訪者への満足度や安心感を向上させるなど、サービス水準を高め、来訪者やリピーターを増加させ、まちのにぎわいを向上させることを本計画の重点プロジェクトに掲げ、基本方針1〜4の取組みの中から、特に重点的に進めていくものを抽出し、重点プロジェクトに位置づけ、各種の取組みを推進していきます。

 

■「豊川市観光基本計画」と「第2次とよかわ観光まちづくりビジョン」のプロジェクト関連イメージ

豊川市観光基本計画は3つの重点プロジェクトを掲げ、市主導で行う事業については観光関連事業者と連携を図るなかで着実に推進します。また、観光協会の「第2次とよかわ観光まちづくりビジョン」で掲げられたプロジェクトに対し、適宜予算確保や情報提供等の支援を行うなど連携して取り組んでいきます。

 


 

2.重点プロジェクトを推進するアクションプラン

上記の重点プロジェクトを効果的に推進するため、平成27年度から平成32年度までの6年間で特に優先して行う取組をアクションプランとして整理します。

 

【期間】

短期:12年で完遂するもの(以降、継続実施)

中期:4年程度で完遂するもの(以降、継続実施)

長期:6年間で実施していくもの

 

【主体】

豊川市、観光協会、商工会議所・商工会、民間施設、旅行業者、市民団体、市民

《関連計画の明記》各主体が有するビジョン・関連計画について、本計画と特に関係性の深いものを明記

・観光協会:第2次とよかわ観光まちづくりビジョン

・商工会議所・商工会:事業計画大綱等

・JAひまわり:地域農業振興計画

 

【マーケット】

1次マーケット:市民

2次マーケット:周辺市町(東三河、西三河、浜松、湖西等)(1時間圏)

3次マーケット:名古屋、尾張(1.52時間圏)

4次マーケット:宿泊旅行者(豊川市以外泊含む)

その他マーケット:特定テーマの愛好家等(トレッキング、豊川いなり寿司、神社仏閣、電車 など)

 


 

◆豊川いいもの発信プロジェクト 〜様々な魅力の発掘・磨き上げと認知度を高める情報発信

優先順位1 施策1-1(具体的取組)豊川いなり寿司ブランドの継続発展的なプロモーション

・豊川いなり寿司図鑑の継続発行

・豊川いなり寿司や豊川豊川市特産品のスタンプラリーの実施

・豊川いなり寿司を中心に豊川豊川市独自の食を体験できる食べ歩きツアー

・旅行会社行会社や鉄道事業者とタイアップした来訪者の呼び込み

【期間】中期

【マーケット】2次、その他

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進、民間施設:事業協力、旅行会社:旅行会社行商工会議所・商工会品の作成

 

優先順位2 施策1-1 (具体的取組)豊川いなり寿司に続く新たな豊川ブランドの創出

・新たに売り出す品目の選定、重点的なPRの展開

・新しい商工会議所・商工会品や土産物の創業の支援 

【期間】中期

【マーケット】2

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進、民間施設:事業協力 (JA)地域農業振興計画の推進

 

優先順位3 施策1-2 (具体的取組)いなりんを活用したPR活動の推進

・いなりんグッズの企画

・ご当地キャライベントなど各種イベントへの参加

【期間】短期

【マーケット】23

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、企業、学校

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進、民間施設:事業協力

 

優先順位4 施策1-2 (具体的取組)対外的なPRツールの作成・発信

・花、祭等の観光協会光PR用動画の配信

・観光協会光パンフレットの拡充、配付先の拡大 

・ご当地アイドルの活用 

【期間】短期

【マーケット】3

【ターゲット】全

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進、民間施設:事業協力、民間施設:事業協力

 

優先順位5 施策2-2 (具体的取組)各地の自然資源の掘り起こしとPR強化

・大和の大イチョウのPR強化

・佐奈川堤、音羽川堤などの桜のガイドマップ作成 

【期間】長期

【マーケット】23

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進

 

優先順位6 施策4-3 (具体的取組)集客性の高い施設における観光協会光情報の発信や機能強化

・集客性の高い施設と連携した観光協会光情報の発信

【期間】長期

【マーケット】14

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進、民間施設:事業協力 (JA)地域農業振興計画の推進

 

優先順位7 施策2-4 (具体的取組)食ニーズへの対応強化

・来訪者を対象とした豊川産農畜産物販売の強化

・豊川いなり寿司人気投票の実施

・豊川いなり寿司の安定的な供給に向けた取組の推進

・旬の農産物を活かした加工食品提供(6次産業化)

【期間】中期

【マーケット】14

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進、民間施設:事業協力 (JA)地域農業振興計画の推進、市民団体:事業協力、民間施設:事業協力

 


 

◆豊川にぎわいづくりプロジェクト 〜観光協会光交流の活性化によるまちのにぎわいづくり

優先順位1 施策2-1 (具体的取組)テーマ別ウォーキングルートの継続発展

・地域別、距離別ウォーキングコースの継続発展

・鉄道利用と組み合わせたウォーキングコースのPR

・ウォーキングルートにグルメ情報を絡めてPR  

【期間】短期

【マーケット】23

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者、学校

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進

 

優先順位2 施策2-3 (具体的取組)観光協会光イベント、祭の活用(中期)

・豊川稲荷の行事に合わせた観光協会光イベントの開催

・各地域のイベントの活用 

【期間】中期

【マーケット】13

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者、企業

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進

 

優先順位3 施策2-5 (具体的取組)ハイキング、山歩きの観光協会光への活用

・山ハイキングマップの作成

・ハイキングコースの保全

【期間】長期

【マーケット】14

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者、学校

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進、民間施設:事業協力

 

優先順位4 施策2-4 (具体的取組)着地型旅行会社行に向けた取組の推進

・体験型プログラムの開発、情報提供 

【期間】中期

【マーケット】24

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者、学校

【関連する主体と各主体の関わり方】観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進、旅行会社:旅行業者

 

優先順位5 施策2-6 (具体的取組)豊川産農畜産物の活用

・豊川産農畜産物を活かしたイベントの開催(農作業体験、農業豊川市) 

・豊川いなり寿司を活用したイベントの実施 

・直売施設等を活用したイベントの開催 

【期間】中期

【マーケット】14

【ターゲット】若年女性、中高年、中高年女性、高齢者、企業、学校

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進、民間施設:事業協力 (JA)地域農業振興計画の推進、市民団体:事業協力

 


 

◆豊川おもてなし向上プロジェクト 〜来訪者の満足度と安心感を高める受入環境づくり

優先順位1 施策3-3 (具体的取組)観光協会光インフォメーションセンターの整備

【期間】長期

【マーケット】14次、その他

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進

 

優先順位2 施策3-3 (具体的取組)休憩スペース等の施設整備

・豊川地区における休憩スペース等を備えたポケットパークの整備

・豊川地区での歩行の安全確保のための環境整備

・店舗等のトイレや授乳スペースの利用開放 

【期間】長期

【マーケット】14

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者、学校

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、民間施設:事業協力

 

優先順位3 施策3-3 (具体的取組)案内サイン等の整備

・豊川市内観光協会光スポットにおける案内看板および案内サインの整備

・駐車場を案内するサイン整備

・既存の現地案内サインと観光協会光マップやホームページとの連携

【期間】長期

【マーケット】14

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、観光協会:まちづくりビジョンの推進

 

優先順位4 施策3-4 (具体的取組)観光協会光ボランティアガイドや観光協会光関係者の担い手育成

・歴史文化講座の活用

・ボランティアガイドの育成・PR

・平和公園(仮称)におけるボランティアガイドの育成 

・おもてなし講座の実施

【期間】中期

【マーケット】1

【ターゲット】若者、中高年、中高年女性、高齢者、企業、学校

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、民間施設:事業協力

 

優先順位5 施策1-4 (具体的取組)観光協会光ボランティア人材の育成

・観光協会光ボランティア養成研修会の開催

・イベント開催時における民間施設ボランティアの活躍機会の創出

【期間】中期

【マーケット】1

【ターゲット】若者、中高年、中高年女性、高齢者、企業、学校

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、各主体への支援、観光協会:まちづくりビジョンの推進、民間施設:事業協力

 

優先順位6 施策3-3 (具体的取組)良好な景観光協会およびまちなみ整備

・門前におけるファサード整備

・御油の松並木の保全

・歴史的建造物の保全

【期間】長期

【マーケット】24

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、観光協会:まちづくりビジョンの推進

 

優先順位7 施策3-2 (具体的取組)観光協会光地を巡る公共交通網の情報発信

・コミュニティバス利用方法の情報発信 

【期間】長期

【マーケット】14

【ターゲット】若年家族、若者(カップル)、若年女性、中高年、中高年女性、高齢者

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進

 

優先順位8 施策3-3 (具体的取組)来訪者に対する防災体制の整備

・防災倉庫や避難路表示等の整備

【期間】短期

【マーケット】24

【ターゲット】全

【関連する主体と各主体の関わり方】豊川市:事業の推進、観光協会:まちづくりビジョンの推進、商工会議所・商工会:事業計画大綱等の推進

 


 

VI.計画の推進体制

 

豊川市観光基本計画では、行政として観光振興に向けた主体的な取り組みや広域的な取り組みを進めるとともに、豊川市観光協会が策定した「第2次とよかわ観光まちづくりビジョン」に基づく事業を連携事業として位置付け、適宜事業への支援を行いつつ、事業推進を図ります。

また、事業推進にあたっては、観光関連事業者等、観光振興に関わる全ての主体とともに、情報共有や事業協力を得ながら、着実に推進していくとともに、庁内の関係部署間を横断した柔軟な事業実施を図ります。

また、本計画は策定して終わりではなく、関係する主体が自ら考え、社会情勢の変化や流行を捉え、適宜見直しを図ることを念頭に置いています。そのため、計画の推進を担う組織体として「豊川市観光基本計画推進委員会(仮称)」を組織し、計画期間中の毎年度、計画の進捗状況のモニタリングを行いながら、適宜、関係者間の情報共有により計画を見直し、実効性の高い計画推進を可能とする体制を構築していきます。

 

 

 


 

VII.参考資料

 

■豊川市観光基本計画策定委員会名簿(順不同、敬称略)

学識経験者 桜花学園大学 観光総合研究所 所長 森川敏育(委員長)

学識経験者 愛知大学 地域政策学部 教授 安福恵美子(副委員長)

事業者 東海旅客鉄道株式会社 豊川駅長 戸田彰康

事業者 豊鉄バス株式会社 営業企画部長 長縄則之

事業者 株式会社トラベル東海 取締役営業部長 菊池征行

事業者 ひまわり農業協同組合 総合企画部長 木藤昇一

観光施設 豊川閣妙厳寺 役寮 小倉弘善

各種団体 豊川商工会議所 副会頭 笠原盛泰

各種団体 愛知県タクシー協会豊川蒲郡支部 支部長 鈴木榮一

各種団体 愛知県食品衛生協会豊川支部 あるる 原田節子

各種団体 豊川料理旅館組合 料理旅館 呑龍 波多野千恵

各種団体 豊川市観光協会 事務局長 平賀菜由美   

一般公募市民 鈴木 治

一般公募市民 埋田久美

 

■豊川市観光基本計画策定委員会作業部会 名簿(順不同、敬称略)

豊鉄バス株式会社 営業企画課長 山本佳功

愛知県タクシー協会豊川蒲郡支部 支部長 鈴木榮一

豊伸トラベルサービス株式会社 取締役常務 徳増史尚

一宮商工会 経営指導員 松本正孝

音羽商工会 会長 石川豊久

御津町商工会 副会長 寺部幸吉

小坂井商工会 経営指導員 熊谷吉兼

ひまわり農業協同組合 総合企画部企画課 森田 潤

豊川商工会議所 青年部会長 夏目泰至

豊川商工会議所 女性会会長 加藤憲子

豊川市観光協会 事務局 藤田裕子

和食処 松屋 女将 藤井智香子

ヤマサ ちくわの里 支配人 目黒幸雄

出光マリンズ株式会社三河御津マリーナ 総務課長 竹山好行

ホテルルートイン豊川インター マネージャー 今野 勲

豊川市企画部秘書課 課長補佐 木和田恵

豊川市企画部企画政策課    課長補佐 鎌田智章

豊川市企画部情報システム課 課長補佐 丹羽弘明

豊川市市民部市民協働国際課 課長補佐 小林幹尚

豊川市市民部人権交通防犯課 課長補佐 中野隆

豊川市産業部農務課 課長補佐 鈴木昌範

豊川市建設部都市計画課 課長補佐 山本英樹

豊川市建設部道路建設課 課長補佐 山本享靖

豊川市建設部公園緑地課 課長補佐 佐々木活朗

豊川市教育委員会スポーツ課 課長補佐 戸苅憲司

豊川市教育委員会生涯学習課 課長補佐 尾藤哲也

 

■会議開催スケジュール

平成26627日 豊川市観光基本計画策定委員会作業部会(第1回)

・調査概要について

・調査結果中間報告

・グループ討議

【テーマ】

・豊川市の観光資源・観光ルート

・豊川市の強み、弱み等について

・豊川市の名物(観る・食べる・感じる等)

 

平成2677日豊川市観光基本計画策定委員会(第1回)

・豊川市観光基本計画の策定及び豊川市観光基本指針の総括について

・アンケート調査結果中間報告

・作業部会結果報告について

・豊川市観光基本計画基本方針および施策の方向性(案)について

・豊川市観光基本計画骨子(案)について

 

平成2681日 豊川市観光基本計画策定委員会作業部会(第2回)

・アクションプランの検討

 

平成26829日 豊川市観光基本計画策定委員会作業部会(第3回)

・アクションプラン結果確認

・重点プログラム候補案の選出

・キャッチフレーズの検討

・シティセールス関連

 

平成26929日 豊川市観光基本計画策定委員会(第2回)

・豊川市観光基本計画(素案)の検討

 

平成26125日 豊川市観光基本計画策定委員会(第3回)

・豊川市観光基本計画(案)の検討

 

パブリックコメント(平成261224日〜平成27122日)

 

平成27210日 豊川市観光基本計画策定委員会(第4回)

 

 

 

 

発 行:平成27年3月

編 集:豊川市産業部商工観光課

    〒442-8601 豊川市諏訪1丁目1番地

TEL:0533-89-2140 

FAX:0533-89-2125

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