注意書

このページは、視覚障害のある方などで、音声読み上げソフトを使って閲覧される方のために、図、表、写真等を控えて作成したページです。省略した図、表、写真、その他内容の詳細は所管課へお問合せください。

 

豊川市赤塚山公園再生基本計画(案)

 

令和21

 

1.  はじめに

 

赤塚山公園は、面積25.1ヘクタールを有する市内唯一の総合公園であり、市制50周年の記念事業として平成5年に開園しました。古くから山桃の自生で知られている赤塚山を始め3つの山と3つの池を含む自然豊かな環境があり、赤塚PAや民間宿泊施設が隣接しています。市民が気軽に集い、ふるさとの自然を楽しみ、動物や魚を身近に感じることのできるスペース、市民団体活動の場などとして広く親しまれている公園です。

また、市内では豊川稲荷に次ぐ観光資源であり、市内外から多くの利用者が訪れることから、第6次豊川市総合計画におけるまちづくり基本方針では、定住・交流施策及びシティセールスを推進していく施設として位置づけられています。さらに、平成303月には「とよかわブランド」の1つに認定され、豊川市そのものの価値を高め、産業振興、観光推進や地域活性化に寄与する施設として期待されています。

しかしながら、開園後25年以上が経過し、少子高齢化が進行する社会情勢の下、利用者のライフスタイルの変化や公園施設の老朽化が、公園の魅力低下に繋がることが懸念されています。

そこで、本計画の策定では、公園の整備内容について産業・観光分野が参画することや官民連携の事業手法を取り入れることにより、公園の魅力向上や利用者の増加を目指す施策を検討していきます。また、公園の魅力をさらに高めていくために、民間活力導入による飲食・物販などの機能の追加を始めとする利用者のニーズにも対応した施設整備を行い、地域活性化や観光振興の強化を目指します。赤塚山公園を地域のシンボルとして、ブランド力の向上を図っていきたいと考えています。

 


 

2.  再生基本計画

 

2.1赤塚山公園の変遷

 

赤塚山公園の変遷を以下に示します。

 

2.1 赤塚山公園の変遷

 

次に表2.1に示す内容を読み上げます。

 

昭和57122

 

愛知県告示第53号で宝飯都市計画公園551号(総合公園)として計画決定

 

平成4217

 

愛知県告示第147号にて面積25.1ヘクタールに変更

 

平成5724

 

市制50周年記念事業として「ぎょぎょランド、市民のスクエア、水の広場、花見広場」4.3ヘクタールがオープン

 

平成641

 

「歴史のエリア」1.3ヘクタールがオープン

 

平成772

 

「アニアニまある」1.3ヘクタールがオープン

 

平成941

 

「中池エリア(花しょうぶ園、梅園)1.8ヘクタールオープン

 

平成1041      

 

「赤塚山散策路」1.9ヘクタール

 

平成1341

 

「弘法山エリア(一部東側)3.7ヘクタール

 

平成1441      

 

「弘法山エリア(一部西側)2.5ヘクタールがオープン

 

平成1575      

 

市制60周年事業として、「宮池エリア(昆虫の森)3.4ヘクタールがオープン

 

平成16331     

 

東池エリア、市田の森散策路4.9ヘクタールがオープンし、全面積25.1ヘクタールがオープン

 

平成221224    

 

愛知県告示第148号で都市計画区域の再編に伴い宝飯都市計画公園551号より東三河都市計画公園554号赤塚山公園に名称変更

 

平成25330     

 

水の広場改修工事完了

 

平成26419     

 

アニアニまあるリニューアルオープン

 

平成2941      

 

「市民のスクエア」人工芝化としてリニューアルオープン

 

平成30520     

 

ぎょぎょランド入場者数1,000万人達成

 


 

2.2現状把握

 

(1)   赤塚山公園の位置づけ

 

豊川市の上位計画・関連計画より、赤塚山公園の位置づけを整理します。

 

2.2 主な上位計画・関連計画

 

次に表2.2に示す内容を読み上げます。

 

1

 

6次豊川市総合計画 未来のとよかわビジョン2025(平成283月)

 

まちの未来像「光・緑・人 輝くとよかわ」のもと、4つのまちづくりの基本方針とともに、6つのまちづくりの目標を掲げている。6つの目標のうち、「目標3:住み心地よい、訪れやすい都市環境が整備されているまち(政策3:建設・設備)」において、「公園など緑や憩いの空間の充実に取り組むこと」を挙げている。

 

「政策3:建設・整備」における4つの施策のうち「施策4:緑や憩いの空間の充実」では、「将来目標:公園、緑地、水辺の空間が、人にやさしく誰からも愛される緑豊かな憩いの場となっているまち」を目指し、「赤塚山公園の充実」を挙げている。なお、実施計画では、赤塚山公園改築事業及び赤塚山公園充実事業の2つが計画されている。

 

赤塚山公園は、まちの構造において自然環境の保全を図る「自然環境ゾーン」に位置づけられる。

 

2

 

都市計画マスタープラン(平成28年度改定)

 

「将来都市像:歴史・文化が息づく 自然豊かで快適な持続発展都市 とよかわ」のもと、4つの都市づくりの目標を設定している。

 

将来都市構造において、赤塚山公園は「自然環境共生ゾーン」における「緑の拠点」として位置づけられている。

 

土地利用方針では、赤塚山公園は「レクリエーション地」として位置づけられ、自然環境を活用する空間、市民生活に快適性や安全・安心を与える空間、市民の健康増進を図る空間、歴史・文化を感じる空間として市民利用の促進を図ることとされている。

 

中部地域の構想においては、「目標:憩いと集いを生み出す緑の拠点形成」に向け、「赤塚山公園を中心とした緑の拠点ネットワークの形成」を方針とし、「管理運営体制や魅力向上のための施策について検討し、施設改修などを行うことにより、交流・定住人口の増加を図る」ことが掲げられている。

 

3

 

緑の基本計画(平成233月)

 

赤塚山公園は、豊川市中部西地区の緑の拠点であり、多様なレクリエーションを楽しむ特徴的な緑として認識されている。また、緑とのふれあいの視点において散策や休憩、スポーツやレクリエーションを楽しむ緑として評価されている。

 

豊川市では、「みんなで育み、守る 都市にやさしく、身近な『ふるさとの緑』」を基本理念に、3つの視点から描かれた緑の将来像を目指す。赤塚山公園は、3つの視点のうち「創る緑」の公園緑地拠点として位置づけられる。

 

「創る緑」に係る具体的施策において、「赤塚山公園の機能拡充の推進」が挙げられている。

 

4

 

豊川市まち・ひと・しごと創生総合戦略(平成303月改定)

 

基本目標4つのうち、基本目標2『ひとの流れづくり』を掲げている。

 

その基本的方向には、豊川稲荷、豊川いなり寿司や集客力の高い赤塚山公園などの地域資源の活用と新たなブランドの創出を図ります。と挙げられている。

 

また、具体的な施策『地域資源の活用推進と観光の振興』の事業には、自然を生かした公園の魅力向上が含まれている。

 

5

 

地域再生計画(平成308月)

 

地域再生を図るために行う事業として、『とよかわ流「スポーツ合宿と賑わいのグローアップ」推進プロジェクト』が掲げている。

 

上記の事業内容のうち、「スポーツ合宿支援事業とプロモーション」では、市民のスクエアおよびスポーツ公園、水族館など賑わいのある赤塚山公園隣接という立地を生かし、賑わい施設が隣接していることをPRするとともに、近距離でサッカーなどの2面開催も可能であることも生かして、複数団体の受入や交流試合を備えた「(仮称)交流試合スポーツ合宿プラン」を創出する。と挙げられている。

 

6

 

地域防災計画(平成302月修正)

 

無線通信施設として、赤塚山公園が挙げられている。

 

指定避難場所として、

 

・避難地:赤塚山公園の広場・駐車場 面積25.10ヘクタール、収用可能人数(一時避難)15,730

 

・災害復旧用オープンスペース候補地:赤塚山公園 有効面積25.10ヘクタール、使途 警察・給油が挙げられている。

 

7

 

スポーツ振興計画(平成273月改定)

 

基本目標「生涯スポーツ社会の実現」のもと、4つの柱のうち「スポーツ環境・施設の整備」を掲げている。

 

「スポーツ環境・施設の整備」に「市域型体育施設の整備・充実」、「地域型体育施設の整備・充実」という2つの基本方針を掲げている。特に「市域型体育施設の整備・充実」の方策には、スポーツ公園や都市公園等の新設・整備を図りと挙げられている。

 

(2) 赤塚山公園の主な施設

 

現状の赤塚山公園の施設状況を以下に示します。

 

【駐車場台数】

 

1駐車場

普通車 229

障害者専用 3

大型 3

計 235

 

2駐車場

普通車 81

障害者専用 2

大型 3

計 86

 

3駐車場

普通車 39

障害者専用 2

計 41

 

2.1 赤塚山公園の施設概要図

 

次に図2.1に図示する内容を読み上げます。

 

芝生広場

 

広大な芝生広場とともに、大きなカブトムシの遊具や全長41メートルのロング滑り台、幅2メートルのワイド滑り台がある。

 

花しょうぶ園

 

100品種、5000株を植栽している「花しょうぶ園」。毎年5月下旬から6月中旬まで「花しょうぶまつり」を開催。

 

梅園

 

25品種、281本を植栽している「梅園」。毎年2月中旬から3月中旬まで「梅まつり」を開催。

 

市民のスクエア

 

各種イベントやサッカーなどのスポーツができる全面人工芝の多目的広場。ナイター設備もあり、有料施設(人工芝グラウンド・ステージ)は予約が必要。

 

アニアニまある

 

ポニー、ヤギ、ウサギなどの家畜を中心に8種、約60匹を展示。開館日は、日替わりで「ヤギのエサやり」や「モルモットのふれあい」などができる。開館時間:9時から17

 

ぎょぎょランド

 

東三河を流れる豊川「とよがわ」にすむ生き物を河口から上流にかけて、約80種、2000匹を展示。国の天然記念物に指定されている「ネコギギ」もいる。開館時間:9時から17

 

水の広場

 

夏に大人気の流水広場。水深は約20センチメートル。噴水や水が流れる水路もある。

 

散策路

 

宮池

 

昆虫の森

 

展望楼

 

東池

 

花見広場

 

(3) 来園者数

 

平成30年度の来園者数は、409,558人です。また、月ごとの来園者数をみると、4月、8月、3月が多く、春休みや夏休みが多い傾向です。

 

2.2 赤塚山公園 来園者数

 

2.3 月ごとの来園者数(平成30年度)

 

※来園者数は、ぎょぎょランド出入口カウンターの入場者数による

 

(4) 地形

 

3つの丘陵部とこれらの谷部に楔状(けつじょう)(くさびがた)に存在する3つの平坦部からなり、平坦部には農業用水に利用されている貯水池があります。

丘陵部は標高70から92メートル前後で、平坦部は標高26から30メートル前後であり、標高差は最大約66メートルです。

 

(5) 植生

 

赤塚山公園整備時においては、樹林地のほとんどがアカマツ林で占められ、部分的にスギ林、シイ、カシ等の常緑樹がみられ、水田跡地や東池北側等は、ヨシ、ススキ等の草地でした。

 

(6)   土地利用

 

丘陵部と平坦部からなる地形に配慮し、傾斜形態に応じて公園利用用途を設定し、現在は沿革を経て、5つのエリアに分けて利用されています。(図2.1参照)

 

2.4 計画対象地の地形

 

(7)   交通アクセス

 

公共交通機関でのアクセスは、名鉄豊川線八幡駅(豊川市民病院)から豊川市コミュニティバス「ゆうあいの里小坂井線」に乗継ぎ、約30分です。

 

赤塚山公園は東名高速道路沿線に位置し、音羽蒲郡インターチェンジまたは豊川インターチェンジから車で約15分です。

 

2.5 赤塚山公園周辺の交通網

 

2.6 自動車利用時のアクセス

 


 

2.3利用者アンケート結果

 

平成30年度に赤塚山公園利用者意識調査を実施しました。

 

2.3調査概要

 

次に表2.3に示す内容を読み上げます。

 

園内ヒアリング

 

調査方法

 

園内で聴き取り調査を実施

 

調査対象

 

赤塚山公園利用者

 

調査日

 

平成301013()

 

回答数

 

90

 

調査日

 

平成301019()

 

回答数

 

55

 

郵送ヒアリング

 

調査方法

 

アンケートを郵送、回収

 

調査対象

 

無造作に抽出した豊川市在住の300

 

調査日

 

平成301015日発送

 

平成301130日締め切り

 

回答数

 

106

 

園内ヒアリングの調査結果の抜粋を以下に示します。

 

1) 利用者の動向

 

2.4利用者の動向

 

次に表2.4に示す内容を読み上げます。

 

概要

 

休日

 

子供連れ(小学生以下)のファミリー、高齢者が多い。

 

誘致圏が県外まで広がる。

 

午前中から昼前後の利用が多い。

 

滞在時間は1から3時間未満が多い。

 

既存のプログラムに参加したことがある人は3割強である。

 

平日

 

幼児連れの親子、高齢者が多い。

 

近隣の人が多い。

 

早朝から午前中の利用が多い。

 

滞在時間は1時間未満が多い。

 

既存のプログラムに参加したことがある人は4割強である。

 

PDF形式の資料では、

 

同行する家族の年齢層、利用者圏域、利用時間帯、滞在時間

 

のグラフを図示していますが、ここでは省略します。

 

2) 交通手段

 

休日、平日の傾向はほぼ同じで、約80パーセントの人が「自家用車」で来園すると回答した。

 

また、約15パーセントの人は「徒歩」で来園する。

 

「バス」と回答した人はいなかった。

 

「その他」と回答した人は1人で、交通手段は電車であった。

 

2.5 交通手段

 

2.7 赤塚山公園への交通手段

 

3)  利用者が魅力に感じていること

 

ぎょぎょランド、アニアニまある、芝生広場の利用が多く人気がある。

 

ぎょぎょランドは地域の魚を無料で見られること・学習できるところに魅力を感じている。

 

アニアニまあるは動物を見るだけでなく、触れ合いができる施設として魅力を感じている。

 

芝生広場では遊具の人気が高い。

 

季節的な魅力としては、水の広場の水遊びの人気が高い。

 

梅まつり、花しょうぶ祭りに来園している人が多いことから、梅園、花しょうぶ園、花見広場でそれぞれ季節ごとに見られる花の人気が高い。

 

自然樹林、湿地、ため池など自然環境とその静かな環境に魅力を感じている人が多い。

 

緩やかな起伏は健康維持の散策にちょうどよいという理由で人気が高い。

 

イベント、プログラムについて、参加したことのある人は全体の4割程度だが、参加者はほぼ満足という感想を持ち、機会があれば今後も参加したいと考えている。

 

2.8 利用者の来園目的の施設

 

4)  利用者の要望

 

飲食、物販サービスを充実してほしい。

 

ぎょぎょランド周辺と芝生広場に、幼児用遊具を設置してほしい。

 

幼児用遊具の他には、アスレチック、滑り台、ブランコを設置してほしい。

 

乳幼児施設(授乳室、おむつ替え)が古いため、新しくするなど充実してほしい。

 

宮池エリアへの行き方が分かりづらいため、案内サインを設置してほしい。

 

散策路が破損していて危険な場所が何か所かあるため散策路を修繕してほしい。

 

2.9 今後充実すべきサービス

 

5)  来園の目的となる施設

 

赤塚山公園の来園目的となる施設は、ぎょぎょランド(中池エリア)、アニアニまある(中池エリア)、芝生広場 (宮池エリア)である。

 

各エリアが離れているため、エリア間の移動は少ない。

 

2.6 来園の目的となる施設

 

2.10 赤塚山公園の来園目的となる施設

 


 

2.4赤塚山公園の課題

 

平成5年に供用開始した赤塚山公園は、25年以上の年月が経ち、施設の老朽化、社会ニーズの変化、利用状況の変化から、様々な問題が生じています。

 

1)施設の老朽化

供用開始以来、25年以上経過した園内は、様々な箇所で老朽化が進行し、施設の劣化が生じている。来園者の安全で快適な利用のためには、施設の改修が必要となります。

 

2.7 課題一覧表(施設の老朽化)

 

次に表2.7に示す内容を読み上げます。

 

アニアニまある 

 

休憩ホール並びに管理事務室は、木造で平成7年建築である。

 

昨年度実施した点検結果では、雨漏りと白蟻による被害がみられるため、対策が必要である。

 

点検結果の部位別総合判定表では、外壁、内装、躯体、屋外の項目においてC判定 (重度の劣化がある状態)となっており、全面的な修繕が必要だと考えられる。

 

休憩ホールに空調設備が整っていないため、夏場は高温になり窓を開けて換気している状況である。

 

ぎょぎょランド 

 

魚の飼育に必要なろ過施設等が老朽化しており、全体の更新時期も近づいてきている。

 

各機器が魚の飼育・展示にダイレクトに影響するため、事前に修繕が必要な状況である。

 

市民のスクエア

 

ナイター照明施設について、設置後20年ほどの経過により鉄塔などが老朽化している。

 

電球交換コストなどの面からも、LED照明の検討が必要である。

 

サッカー利用が多く、多目的な活用が出来ていない。

 

赤塚山、弘法山、市田の森の散策路       

 

経年劣化により手摺の傾き、散策路の陥没などが見られ、赤塚山公園施設長寿命化計画に基づいた計画的な改修が必要である。

 

弘法山、市田の森の頂上は、樹木により見通しが悪く管理が必要である。

 

2)利用者ニーズや社会的ニーズへの対応

 

利用者ニーズ、社会的ニーズの変化から以下の課題があるため、時代のニーズに

合った再整備が必要です。

 

2.8 課題一覧表(利用者ニーズ)

 

次に表2.8に示す内容を読み上げます。

 

飲食物販施設の不足     

 

現在、公園内には自動販売機のみであり、来園者から「飲食できる施設はないのか」という要望が普段から多く寄せられている。自動販売機の軽食(おにぎり、たこ焼き、唐揚げ)は、時間が掛かり、列ができることもある。

 

豊川市内の夏季遊び場の確保     

 

幼児の水遊びのできる「水の広場」は、市営プールの廃止に伴う今後の需要への対応が必要となる。

 

洋式トイレの不足       

 

現在トイレは、宮池、アニアニまある、ぎょぎょランド、スクエア東・西、花見広場、梅園にあるが、洋式トイレが少なく和式トイレが多い。子どもは和式トイレを利用していない生活スタイルが多いため、洋式トイレの前で順番待ちが発生している。特に宮池、ぎょぎょランドで多く見られる。

 

無料Wi-Fiスポットの整備

 

現在、Toyokawa City Wi-Fi・ソフトバンク(契約者のみ)の無料Wi-Fiスポットがあるが、さらなる区域の拡大が、入園者の利便性向上に繋がる。無料Wi-Fiスポットを活用してホームページ内に、園内の各施設ならびに魚・動物などの説明を動画により行うなどの利用も可能である。

 

公共交通手段の確保     

 

来園方法として、コミュニティバスの活用を促すことも考えられるが、現在の豊川市コミュニティバスは、国府駅、豊川駅からの直通は無く乗り換えが必要となっている。また、直通バスはJR東海道本線西小坂井駅からあるが、一日4往復しかなく、JR西小坂井駅から58分かかるため利用者が少ない。

 

2.9 課題一覧表(社会的ニーズ)

 

次に表2.9に示す内容を読み上げます。

 

少子高齢化     

 

豊川市の人口は過去10年間横ばいであり、全国的な傾向と同様に、豊川市でも少子高齢化の進行が予想される。そのため、公園施設も高齢者や多様な人々に配慮した施設整備を求められている。

 

公園の多目的化 

 

公園は、休憩機能・レクリエーション機能・防災機能・生物多様性機能等の様々な機能を持ち、公園に求められるニーズも多様化している状況である。そのため、ストック効果をより高め、一層柔軟に公園を使いこなすことが求められている。

 

3)駐車場の不足

 

各駐車場について平日は充足しているが、土日祝にイベントやサッカーの大会が行われることが多く、駐車場不足が生じるケースが見られる。土日祝の一時的な対策のために、駐車場を確保することは、費用対効果の面からも検討は必要だが、渋滞などによる周辺環境への影響も配慮すべきである。

 

2.10 課題一覧表(駐車場の不足)

 

次に表2.10に示す内容を読み上げます。

 

1駐車場(メイン)

 

特に、秋の遠足シーズンには大型バスによる来園が多く110台以上の時もある。平日は普通車駐車場を閉鎖してバス駐車場を確保しているのが現状。

 

秋の小中学校作品展の時は、全ての駐車場が満車となり、近接の信号機から公園に向かう道路が渋滞する。

 

2駐車場(市民のスクエア)

 

10チーム以上が参加するサッカーの試合開催時には、500人ほどの自動車による来園者があり、駐車場が満車の上、路上駐車による交通渋滞が起こることがある。地域住民より警察に通報がありパトカーが来たこともある。このため、第1駐車場も満車となり、ぎょぎょランド来園者が駐車出来ない状態となる。

 

3駐車場(宮池)

 

春、秋の気候が良い時期には、芝生広場、ロング滑り台、昆虫遊具など人気があり、来園者が多い。そのため、駐車場不足で路上駐車が多く見られ苦情が入ることもある。

 

2.5コンセプトと基本方針

 

背景、課題を踏まえて、赤塚山公園再生基本計画のコンセプトを以下のとおり設定します。

 

背景・課題は、ポテンシャルを活かす、利用者ニーズ・社会的ニーズへの対応、現状の課題解決です。

 

ポテンシャルを活かす

 

位置付けのポテンシャルは、

 

豊川市唯一の総合公園

 

豊川稲荷に次ぐ観光資源であることです。

 

立地のポテンシャルは、

 

赤塚PAに隣接

 

民間宿泊施設に隣接していることです。

 

タイミングのポテンシャルは、

 

開園から30周年を迎えるリニューアル時期であることです。

 

利用者ニーズ、社会的ニーズへの対応

 

利用者ニーズとして、

 

飲食、物販サービス

 

自然や既存施設活用による魅力向上があります。

 

社会的ニーズとして、

 

少子高齢化

 

公園の多目的化があります。

 

現状の課題解決

 

老朽化対策(長寿命化対策)

 

メンテナンス性の向上(管理動線の確保等)

 

駐車場の確保

 

園路の充実があります。

 

赤塚山公園再生基本計画のコンセプト

 

『世代を超えて繋(つな)がる、豊川のシンボルパーク』

 

基本方針を以下に示します。

 

公園サービスの向上

 

老朽化施設のリニューアルと池や森等の身近な自然を感じられる立地を活かした公園サービスの向上を図る。

 

コンテンツの充実

 

民間活力導入によって様々な世代が楽しめるハード・ソフト両面からのコンテンツの充実を図る。

 

回遊性の向上

 

公園内の移動手段の確保とともに、近隣公園との連携による回遊性の向上を図る。

 


 

2.6ゾーン名と整備方針

 

コンセプトと基本方針を踏まえて、ゾーン名と整備方針を以下に示します。

 

2.11 ゾーン名と整備方針

 

次に表2.11に示す内容を読み上げます。

 

1    自然体験ゾーン      

 

2つの丘陵部を含む自然体験ゾーンは、起伏に富んだ地形、自生植物や昆虫などの自然を活かしながら、市民の健康づくり、子供の遊び場や環境学習の場を提供する。

 

2    賑わいゾーン

 

ぎょぎょランドやアニアニまある等の主要な施設が集まる賑わいゾーンは、赤塚山公園のエントランスとして、訪れた人々が集い、多様な活動をするための拠点やサービスを提供する。

 

3    花と歴史のゾーン    

 

谷部と丘陵部を含む花と歴史のゾーンは、現地形を利用した四季折々の花木の観賞や豊川市の歴史・文化などの展示により、地域の魅力を体験する空間を提供する。

 

4    レクリエーションゾーン      

 

市民のスクエアと東池を含むレクリエーションゾーンは、市民の健康づくりだけでなく、多様な主体が多種多様に活動できる空間を提供する。

 

5    全体

 

各ゾーンの特色を活かし、公園の魅力向上やサービス向上を図る。

 


 

2.7ゾーニング図

 

ゾーニング図を以下に示します。

 

2.11 ゾーニング図

 

次に図2.11に図示する内容を読み上げます。

 

1     自然体験ゾーン

 

2つの丘陵部を含む自然体験ゾーンは、起伏に富んだ地形、自生植物や昆虫などの自然を活かしながら、市民の健康づくり、子供の遊び場や環境学習の場を提供する。

 

2     花と歴史のゾーン

 

谷部と丘陵部を含む花と歴史のゾーンは、現地形を利用した四季折々の花木の観賞や豊川市の歴史・文化の展示により、地域の魅力を体験する空間を提供する。

 

3     賑わいゾーン

 

ぎょぎょランドやアニアニまある等の主要な施設が集まる賑わいゾーンは、赤塚山公園のエントランスとして、訪れた人々が集い、多様な活動をするための拠点やサービスを提供する。

 

4     レクリエーションゾーン

 

市民のスクエアと東池を含むレクリエーションゾーンは、市民の健康づくりだけでなく、多様な主体が多種多様に活動できる空間を提供する。

 

2.8必要機能と想定される導入施設及び具体施策

 

2.12 必要機能と想定される導入施設及び具体施策

 

2.9再生基本計画図

 

再生基本計画図を以下に示します。各ゾーンの引き出しは、主な再整備方針を示しています。

 

2.12再生基本計画図

 

次に図2.12に図示する内容を読み上げます。

 

自然体験ゾーンの主な再整備方針

 

アウトドア施設の設置

 

新規遊戯施設の設置

 

宮池を活用した環境学習の実施

 

自生植物や昆虫の案内看板、マップの作成

 

近未来技術を活用した新規モビリティの導入

 

スロープ園路の整備

 

園路を活用したイベント機能の充実

 

駐車場の充実

 

防災機能の充実

 

景観に配慮した樹木剪定

 

賑わいゾーンの主な再整備方針

 

駐車場の充実

 

レンタサイクル拠点

 

コミュニティバスのロケーションシステムの運用

 

飲食物販施設の設置

 

水の広場の充実及び休憩スペースの設置

 

農産物等の販売活動の充実

 

障害者の福祉的就労の場の提供

 

アニアニまあるのお散歩広場の設置、ふれあい事業の拡充

 

新規遊戯施設の設置

 

車両対応した園路整備

 

花と歴史のゾーンの主な再整備方針

 

中池を活用したアクティビティの設置

 

地域ブランドに関わるガラス温室等の整備(バラ、ハーブ等)

 

レクリエーションゾーンの主な再整備方針

 

東池を活用したアクティビティの設置

 

駐車場の充実

 

近隣宿泊施設と連携したスポーツ合宿の誘致

 

観覧休憩スペースの設置

 

ドローンを始めとするPR活動の実施

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

2.10空間構成の方針

 

(1)  自然体験ゾーン

 

2.13 全体ゾーニング図

 

2.14 平面図(自然体験ゾーン)

 

2.13 再整備方針(自然体験ゾーン)

 

次に表2.13に示す内容を読み上げます。

 

宮池エリア

 

芝生広場

 

ハード施策

 

新規遊戯施設の整備

 

宮池

 

ハード施策

 

親水空間の整備

 

休憩所

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新

 

3駐車場

 

ハード施策

 

駐車場整備(台数増加)

防災機能の充実

 

新規施設

 

ハード施策

 

アウトドア施設の整備

 

その他園路

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新(園路、階段 等)

 

弘法山エリア

 

展望楼

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新

展望楼周辺の施設の充実(休憩スペース、遊具等)

 

新規施設

 

ハード施策

 

スロープ園路の整備

新規遊戯施設の整備

 

その他園路

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新(園路、階段)

 

市田の森エリア

 

散策路

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新(園路、階段)

景観に配慮した樹木剪定

 

全体

 

ソフト施策

 

宮池を活用した環境学習の実施

自生植物や昆虫の案内看板、マップの作成

公園施設の案内板等の整備

多様なイベントの開催

園路を活用したイベント機能充実

近未来技術を活用した新規モビリティの導入

 

2.15 パース図(自然体験ゾーン)

 

(2)   賑わいゾーン

 

2.16 全体ゾーニング図

 

2.17 平面図(賑わいゾーン)

 

2.14 再整備方針(賑わいゾーン)

 

次に表2.14に示す内容を読み上げます。

 

中池エリア

 

ぎょぎょランド

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新

 

管理休憩棟

 

ハード施策

 

民間事業者による飲食物販施設の整備

 

アニアニまある

 

ハード施策

 

ポニーの散歩広場の整備、ふれあい事業の拡充

長寿命化計画に基づく、修繕・更新

 

水の広場

 

ハード施策

 

水の広場周辺の休憩スペースの整備(暑さ対策)

水の広場の充実(遊具等の機能の充実)

新規遊戯施設の設置

長寿命化計画に基づく、修繕・更新

 

1駐車場

 

ハード施策

 

駐車場整備(台数増加)

 

その他園路

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新(園路、階段)

車両対応園路への改修(多様なイベントの開催に伴う)

 

全体

 

ソフト施策

飼育動物の増加

ふれあいイベントの強化

障害者の福祉的就労の場の提供

資源循環PR活動

公園施設の案内板等の整備

多様なイベントの開催

 

2.18 パース図(賑わいゾーン)

 

(3)   花と歴史のゾーン

 

2.19 全体ゾーニング図

 

2.20 平面図(花と歴史のゾーン)

 

2.15 再整備方針(花と歴史のゾーン)

 

次に表2.15に示す内容を読み上げます。

 

中池エリア

 

中池

 

ハード施策

 

親水空間の整備(ペダルボート等)

 

花見広場

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新(展望デッキ)

 

新規施設

 

ハード施策

 

地域ブランドに関わるガラス温室等の整備(バラ、ハーブ等)

 

その他園路

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新(園路、階段)

車両対応園路への改修(多様なイベントの開催に伴う)

 

全体

 

ソフト施策

 

公園施設の案内板等の整備

多様なイベントの開催

 

2.21 パース図(花と歴史のゾーン)

 

(4)   レクリエーションゾーン

 

2.22 全体ゾーニング図

 

2.23 平面図(レクリエーションゾーン)

 

2.16 再整備方針(レクリエーションゾーン)

 

次に表2.16に示す内容を読み上げます。

 

東池エリア

 

市民のスクエア

 

ハード施策

 

多目的広場周辺園路の休憩スペース整備

 

東池

 

ハード施策

 

親水空間の整備(マラソンコース等)

 

2駐車場

 

ハード施策

 

駐車場整備(台数増加)

 

その他園路

 

ハード施策

 

長寿命化計画に基づく、修繕・更新(園路、階段)

 

全体

 

ソフト施策

 

近隣宿泊施設と連携したスポーツ合宿の誘致

市民のスクエア活用の多様化(多様なイベントの開催)

ドローンをはじめとするPR活動

公園施設の案内板等の整備

 

2.24 パース図(レクリエーションゾーン)

 


 

2.11管理運営方針

 

赤塚山公園の中では、「ぎょぎょランド」や「アニアニまある」といった、公園内でも人気があり、中核をなす施設については、飼育している生き物たちが、来園者に親しまれ評判も良いため、基本的には現在の運営方針を将来的にも継承していく方針です。

魚類や動物など生き物たちの飼育管理について、現在、実施しているふれあい事業を始め、様々なイベントにより、将来的にも来園者の方々に楽しんでもらえるサービスを提供し続けていくためには、経験に基づく専門的な知識が必要となります。

上記の理由から、現況施設の運営や生き物たちの状況を熟知している飼育スタッフが必要不可欠であり、現状の管理体制を維持していく必要があります。

一方で、民間事業者の参画を目指している飲食・物販などの施設については、官民連携事業(公募設置管理許可制度を想定)により、民間事業者が関係する施設の運営と維持管理を行う方針です。

また、公園の全般的な管理運営については、官民連携に係わる民間事業者や、市民団体などが主催するイベントなどが公園内で円滑に開催できるように、柔軟性を持った運営を目指します。

 

参考資料1

 

環境の保全と創出に関する方針

 

地球温暖化は全世界共通の環境課題であり、赤塚山公園も里山や森が二酸化炭素の吸収源として大きな役割が期待されています。老齢木や生育の悪い木は、二酸化炭素吸収量が少ないため、伐採し、健全な木の成長を促進します。

公園内の落ち葉や間伐材、老齢木や生育の悪い木などは、ウッドチップ舗装や木柵の他、カブトムシの腐葉土、クワガタムシ用の朽木として利活用します。

また、公園内の自然を活用して環境学習や自然体験会等のプログラムの充実を図ります。

 

2.25 樹木の更新

 

2.26 間伐材等の利活用

 

参考資料2

 

民間活力導入の方針

 

公園のサービス向上や魅力の向上を図るためには、民間事業者にも参画してもらい、再生基本計画を実現していく必要があります。

民間事業者の参画は、飲食・物販施設を拠点施設として検討し、公園全域においても民間事業者や市民団体が主催するイベントやプログラム等の実施が可能となる制度やルールを整備していきます。

また、ぎょぎょランドやアニアニまあるは、現在の運営方針を維持していくために、民間事業者による施設整備の対象外とし、現状の管理体制を維持しながら老朽化対策を中心として再整備を行います。

 

2.27 民間活力導入エリア