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豊川市緑の基本計画2021から2030(案)概要版

れいわ32021)年 〇月

 

緑の基本計画とは、都市緑地法第4条に基づき策定する「市町村の緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画」です。また、緑の現状や緑に対するニーズを踏まえ、「緑地の保全及び緑化の目標」や「緑地の保全及び緑化の推進のための施策に関する事項」を示すとともに、都市公園の整備、緑地の保全や緑化の推進方策について、総合的に進めていくものです。

 

対象とする緑

緑の基本計画で対象とする緑は、公園緑地・農地・河川などの水辺・樹林地・社寺林・学校・緑化された民有地や工場など幅広い空間を対象としています。

「緑」は、大きく分類して、環境保全、レクリエーション、防災、景観形成の4つの機能を有し、私たちの生活に様々な効果をもたらしています。

 

計画期間

本計画の期間は、れいわ3年度(2021年度)かられいわ12年度(2030年度)の10年間とし、ちゅうかんねんじのれいわ7年度(2025年度)に中間評価を行います。

 

計画の対象範囲

都市計画区域(市域全体)16,114ヘクタールを対象とします。

 

本計画の位置づけ

計画策定にあたっては、愛知目標(COP10)や持続可能な開発目標(SDGs)や愛知県が策定した愛知県広域緑地計画、第6次豊川市総合計画を始めとする本市の各種計画と整合を図ります。

 

 

緑を取り巻く社会的動向

SDGs、グリーンインフラの推進、生物多様性への配慮、緑とオープンスペースの新たなステージ、都市農地の重要性の評価、新型コロナウイルスを契機として認識されたオープンスペースの重要性など、緑を取り巻く状況は変化しています。本計画では、これらの社会的動向に適応していきます。本計画の策定にあたり、特に着目すべき3つの社会的動向を紹介します。

 

SDGs

本計画における取組は、SDGsの目標の達成に貢献するものであることから、行政、事業者及び市民一人ひとりが、目標を達成する意義を意識し、自ら当事者として主体的に取り組む必要があります。

 

グリーンインフラの推進

グリーンインフラ推進戦略(れいわ元(2019年)年7月)では、「グリーンインフラとは、社会資本整備、土地利用等のハード・ソフト両面において、自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土づくりや地域づくりを進める取組とし、行政だけでなく、地域住民や民間企業など多様な主体との連携によりグリーンインフラの取組を積極的に推進する」という方針が示されました。

 

新型コロナウイルスを契機として認識されたオープンスペースの重要性

ウイルスの感染対策として行われた外出自粛や在宅勤務等によって、自宅近くで過ごす時間が増えた結果、運動不足の解消やストレスの緩和といった効果が得られるオープンスペースの重要性が再認識されました。また、小中学校の臨時休校によって、子どもの遊び場としての利用が増える一方で、子どもが殺到して過密となったり、公園からの音が在宅勤務者の支障になったりするなどの問題も新たに発生しました。今後、多様な世代のニーズに対応していくためには、オープンスペースが備えるべき機能を整理して、ストックを再編するとともに、信頼関係をベースとしたコミュニティのもとで、ルールづくりや、利用者の相互理解を促していく必要があります。

 

 

豊川市の緑の現況

本市の緑地現況量は、平成22年度(2010年度)と比較して、約101ヘクタール減少しています。都市公園等の整備により施設緑地が増加している一方で、農用地・森林の減少の影響が大きくなっています。市全域面積に対する緑の割合は概ね59%と、平成22年度と同等となっています。

 

本計画の基本的な考え方

基本理念

本計画の基本理念は、

『うるおい』と『にぎわい』にあふれる 緑のまち とよかわ

とします。

うるおいとは緑から享受する豊かな恵みに満ちている様子を、にぎわいとは人々が集うことで活気にあふれ、人と人とのつながりで活力に満ちたコミュニティの様子を表現しています。

 

本市の緑の課題と本計画の方向性

本市の緑づくりの課題から、基本理念を実現するためには、前計画の基本方針「守る」「創る」「育てる」に加え、緑の多面的な機能を「活かす」ことが重要です。

 

緑の将来像

本市の骨格を形成するまとまりのある緑を「山の緑」「川の緑」「海の緑」「農地の緑」、本市の自然風景、歴史・文化、レクリエーションの拠点を「自然の緑の拠点」「歴史の緑の拠点」「公園緑地拠点」と位置づけます。骨格的な緑と緑の拠点を結ぶ、道路や河川を「水と緑のネットワーク軸」とし、ネットワークの充実を図ることで、緑が持つ様々な機能が効果的に発揮され、緑豊かなまちづくりを目指します。

 

緑の基本計画における緑化の目標水準

緑の将来像の実現に向けて、目標年次には以下に示す緑化の目標水準の達成を目指します。

 

基本方針1

「守る」の目標

目標1 市域面積に対する緑の割合

現状値(れいわ元年度) 58.6パーセント

目標値(れいわ12年度) 概ね59パーセント(現状維持)

目標2 緑・自然の豊かさの市民満足度

現状値(れいわ元年度) 79.9パーセント

目標値(れいわ12年度) 82.0パーセント以上

 

基本方針2

「創る」の目標

目標1 市民ひとりあたりの都市公園面積

現状値(れいわ元年度) 12.8平方メートル

目標値(れいわ12年度) 13.4平方メートル

目標2 身近に公園がある地域の割合(居住誘導区域)

現状値(れいわ元年度) 77.6パーセント

目標値(れいわ12年度) 79.5パーセント

 

基本方針3

「育てる」の目標

目標1 アダプトプログラムの登録団体数

現状値(れいわ元年度) 155団体

目標値(れいわ12年度) 210団体

目標2 市民と行政が共同で管理する公園緑地の割合

現状値(れいわ元年度) 80.0パーセント

目標値(れいわ12年度) 概ね80.0パーセント(現状維持)

目標3 ワークショップを行って整備する公園緑地の数

現状値(れいわ元年度) 10箇所

目標値(れいわ12年度) 新規9箇所

 

基本方針4

「活かす」の目標

目標1 公園の利用頻度

現状値(れいわ元年度) 年に数回程度以上70.4パーセント

目標値(れいわ12年度) 年に数回程度以上80.0パーセント

目標2 公園の状況の市民満足度

現状値(れいわ元年度) 58.1パーセント

目標値(れいわ12年度) 65.0パーセント以上

 

 

緑の保全及び緑化の推進のための施策

施策体系を以下に示します。

 

基本方針1

「守る」

基本施策11

本市の骨格をなす山・川・海・農地の緑を守ります

・山の緑の保全 ・河川の緑の保全 ・海の緑の保全 ・農地の緑の保全 ・耕作放棄地の解消 ・開発事業等への指導

基本施策12

地域のシンボルとなる歴史の緑を守ります

・史跡三河国分寺・国分尼寺跡の保存管理 ・御油のマツ並木の管理 ・巨木・名木の保全 ・景観計画策定 ・特別緑地保全地区・保全配慮地区等の指定

 

基本方針2

「創る」

基本施策21

水と緑のネットワークを創ります

・街路樹の整備・再生・維持管理 ・河川空間の整備・維持管理 ・自然遊歩道の整備

基本施策22

身近な公園緑地を創ります

・街区公園等の新規整備 ・身近な防災拠点の整備 ・民有地緑化 ・公共施設の緑化 ・公園施設の長寿命化 ・緑化指導による緑化 ・緑化地域の導入・緑化重点地区の指定

基本施策23

地域の拠点となる公園緑地を創ります

・拠点都市公園の整備 ・東三河ふるさと公園・三河臨海緑地の整備 ・地域の防災拠点の整備

 

基本方針3

「育てる」

基本施策31

緑に携わる人材を育てます

・緑化活動の啓発 ・緑化イベントの開催 ・環境学習・体験学習 ・里山管理の担い手育成 ・農業の担い手育成

基本施策32

多様な主体の参画のための仕組みを育てます

・アダプトプログラム ・市民活動のPR ・市民協働による公園緑地の管理 ・市民協働による河川管理 ・住民ワークショップを用いた公園整備

 

基本方針4

「活かす」

基本施策41

公園緑地拠点を活かします

・拠点公園の再整備 ・官民連携の推進 ・拠点公園緑地の活用 ・防災拠点の活用

基本施策42

 身近な公園を活かします

・公園のストック再編 ・地域住民と協力した公園づくり ・公園の機能拡充 ・身近な防災拠点の活用

 

これらの施策により、SDGsの目標のうち「3全ての人に健康と福祉を」「4質の高い教育をみんなに」「6安全な水とトイレを世界中に」「11住み続けられるまちづくりを」「13気候変動に具体的な対策を」「14海の豊かさを守ろう」「15陸の豊かさも守ろう」「17パートナーシップで目標を達成しよう」の達成に貢献していきます。

 

地域別施策

本計画を市民にとって身近な計画とするために、基本施策を地域別に示すとともに、各施策の活動主体・関連主体を示します。なお、地区の区分は、日常の生活圏と概ね整合する、小学校区を基本単位とし、本市の地勢を象徴する河川(河川流域)や土地利用の特性から市域を5地区(中部地区・東部地区・北部地区・西部地区・南部地区)に区分します。

 

緑化重点地区

緑化重点地区とは

都市緑地法において、緑の基本計画に必要に応じて定める事項として、「緑化地域以外の区域であって重点的に緑化の推進に配慮を加えるべき地区(緑化重点地区)及び当該地区における緑化の推進に関する事項」が位置づけられています。緑化重点地区では、市が取り組む緑化施策や市民及び事業者などが取り組む緑化活動を優先的かつ重点的に進め、地区内の緑の充実化を図ります。

 

緑化重点地区の設定

緑化重点地区は、第6次豊川市総合計画、立地適正化計画との整合を図り、中心拠点(豊川地区・諏訪地区・中央通地区を一体的に捉えた中心市街地)・やわた地区・こう地区・一宮地区・音羽地区・みと地区・小坂井地区の7地区を設定します。

 

緑化重点地区の施策

・土地区画整理事業に伴う公園整備

・駅前広場整備に合わせた魅力的な緑化空間の整備

・幹線道路の整備に合わせた街路緑化

・佐奈川・豊川公園・桜トンネル・桜町ちぎり線を結ぶ桜を軸とした緑のネットワーク整備

・河川の環境保全・景観保全・親水空間の利活用

・公共公益施設の緑化・新規に整備する公共施設の敷地内の緑化

・みんゆうち緑化制度の活用をはじめとした市民・事業者主体の緑化の推進

・市民緑地契約制度、市民緑地認定制度による市民・事業者主体の低未利用地等を活用した緑化空間の整備

・駅前空間や道路などの公共施設における、市民団体の緑化活動に対する支援の充実化

 

 

計画の推進体制

推進体制

少子高齢化の進行や市民ニーズの多様化、厳しい財政状況などの社会経済情勢の変化を踏まえると、緑のまちづくりを進めるためには、行政だけではなく、市民や事業者といった地域の様々な主体の参加が必要です。

 

進行管理

計画の進捗管理は、Plan(計画の策定)、Do(施策の実施)、Check(進捗状況の把握、評価)、Action(改善・見直し)のPDCAサイクルに基づいて行い、施策の進捗状況を毎年確認するとともに、施策の進め方の見直しを随時行います。

本計画では、第6次豊川市総合計画と同様に市民満足度に関連する目標を設定しています。それらの項目については、2年ごとに実施される市民意識調査の結果を用いて達成状況を確認していきます。また、5年後のれいわ7年度(2025年度)には中間評価を実施し、施策の実施状況や目標水準の達成状況を把握・評価し、評価結果をもとに計画の改善・見直しを行います。

 

以上

 

 

発行、豊川市 都市整備部 公園緑地課

住所、豊川市諏訪1丁目1番地

電話、0533-89-2176

FAX0533-89-2171