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豊川市観光振興推進計画案

 

1章豊川市観光振興推進計画の目的と位置づけ

1)計画策定の目的

豊川市観光振興推進計画(以下、本計画と言います。)は、平成27年に策定された豊川市観光基本計画(以下、前計画と言います。)の計画期間の終了に合わせて、新たな豊川市の観光の指針として策定しました。前計画の期間中、新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るい、世界の社会、経済を大きく変えるきっかけとなっています。特に、交流が制限される中、観光業に与えた影響は甚大なものとなりました。

これからは、新型コロナウイルスとともに過ごしていくいわゆるニューノーマルの時代において、新たなライフスタイルとして、余暇の過ごし方も変容を遂げています。

密を避ける行動が注目され、大人数型の旅行から少数型の旅行へと旅行形態もシフトし、またアウトドアレジャーが見直される等、観光業にも様々な影響を及ぼしています。

これらの状況をふまえ、豊川市では、観光振興のあり方を改めて見直すため、これからの豊川市の観光のあり方を関係者で共有していくことが必要と捉え、新たな計画を策定することとなりました。本計画は、前計画の基本計画から、振興さらには着実に推進していくことも視野に入れ、ここに新たな豊川市観光振興推進計画として取りまとめを行いました。

 

2)計画の位置づけ

本計画は、第6次豊川市総合計画を上位計画とし、市の各種計画と連携する観光分野の計画として位置づけます。

 

位置づけイメージ図は、省略します。

 

豊川市各種計画における観光に関する記載内容

6次豊川市総合計画

内容:観光に関連する主な内容 政策5産業・雇用(5)観光の振興において、おもてなし

が盛んで、交流が生み出す活気にあふれているまちを目指す。

 

2期豊川市まち・ひと・しごと創生総合戦略

内容:基本目標(2)ひとの流れづくりにおいて、消費拡大に向けた地域内滞留時間の拡大

を目指し、市の観光魅力の向上、効果的な情報発信、外国人も含めた新たな交流人口、関係

人口の獲得などに向けたさらなる取組の強化を目指す。

 

豊川市シティセールス戦略プラン

内容:ふるさと観光大使との連携や、いなりん等の活用による地域資源の情報発信、市民向

け観光イベントの実施等による市民にわがまちを学んでもらう取組、観光ボランティアの

人材育成による情報発信の仲間を増やす取組の推進を目指す。

 

豊川市多文化共生推進プラン

内容:基本方針(2)住みやすいまちづくりにおいて、外国人市民に対する観光資源のPR

による多言語での情報提供を目指す。

 

豊川市地域公共交通計画

内容:基本目標(5)において、観光施策との連携を強化しながら市民が住みよく、市外か

らの来訪者も利用できる路線を目指す他、観光施設やパンフレット等におけるアクセス情

報の掲載等、案内の充実を図る。

 

豊川市第3次食育推進計画

内容:施策例としてふるさと郷土料理のPRの記載あり。

 

豊川市中心市街地商業等活性化基本計画

内容:豊川地区において、観光客の回遊性を増すための事業実施を目指す。

 

3次豊川市生涯学習推進計画改訂版

内容:観光資源探訪ツアーによる生涯学習の推進や、本宮山ウォーキングセンターを活用し

たスポーツや健康づくりに関する学習機会の充実、とよかわ観光ものしり検定による学び

の成果を確認する機会の充実等を図る。

 

2期豊川市スポーツ振興計画

内容:基本方針(2)スポーツ活動の支援を通じた地域の活性化において、市内スポーツ施

設や観光施設などを地域の資源として生かし、スポーツ合宿や大会の受入などスポーツツ

ーリズムの推進を目指す。

 

3)計画の期間

計画期間は令和4年度から令和8年度の5年間とします。

 


 

2章豊川市の観光の現状と取り巻く環境

1)前計画の評価

前計画(平成273月策定、計画期間、平成27年度から令和2年度)で位置付けた基本施策の進捗状況確認のため、取組内容及び今後の課題について把握し、継続の必要性について検討しました。

 

各施策の取組状況と継続の必要性等

基本方針(1)豊川市の知名度の向上及び効果的な情報発信の推進

豊川いなり寿司や農畜産物をはじめとする豊川市内の食に関連する資源のブランド化を進めた他、食以外の資源についても、観光施設や祭り等をとよかわブランドとして認定する豊川市観光協会の取組と連携し、市内の観光資源の情報発信を行いました。情報発信にあたっては、SNSを活用することで情報発信効果を高めることができました。

しかしながら、依然市内の観光資源では豊川稲荷や豊川いなり寿司に次ぐ観光資源の知名度向上を課題と捉え、引き続き豊川市の豊富な観光資源を分かりやすく効果的に発信することで、通年誘客にもつなげていくことが必要となっています。

また、食のブランド化は着実に進展したので、とよかわブランドを二次利用する等の取組を推進し、豊川ならではの土産物開発を検討する必要があります。

 

成果が見られた取組抜粋 

豊川いなり寿司図鑑の継続発行、豊川いなり寿司を中心に豊川市独自の食を体験できる食べ歩きツアー、新しい商品や土産物の創業の支援、豊川産農畜産物や加工品(6次産業化)等の積極的な活用、こだわりや特徴のある農産物PR、花や祭等の観光PR用動画の配信、神社仏閣の行事の紹介と祭りのスケジュールの紹介、テレビなどの積極的活用、豊川市観光協会任命のとよかわ観光大使によるPR活動、近隣地域におけるプロモーションの展開、観光ホームページの拡充及び最大限活用、フェイスブックなどのSNSの活用、愛知県フィルムコミッション協議会、ほの国東三河ロケ応援団の活用によるロケの誘致、イベント開催時における市民ボランティアの活躍機会の創出など

 

基本方針(2)観光資源の掘り起こし、創出、磨き上げ

ウォーキングコースや手筒花火をはじめとする祭りやイベント情報等を発信することで、市内外の人に豊川市ならではの歴史や文化を感じられる観光資源を周知することができました。今後も引き続き、豊川市にある歴史や文化、自然等の多様な資源を生かしながら、豊川市の魅力を感じてもらえるような取組が必要となります。

なお、観光資源の磨き上げの観点では、近年需要が増加している体験型プログラムの研究開発を進め、受入環境構築に向けた取組を進めていく必要があります。これらの体験型プログラム開発等を推進することにより、滞在時間の増加や消費拡大につなげていくことが必要となります。

 

成果が見られた取組抜粋 

鉄道利用と組み合わせたウォーキングコースのPR、神社仏閣の由緒やパワースポットの紹介、手筒文化の発信、毎月のイベントや祭りのPR、各地域のイベントの活用、体験型プログラムの開発及び情報提供、来訪者を対象とした豊川産農畜産物販売の強化、ハイキングコースの保全、スポーツ大会のPRと全国からの参加者誘致、合宿等の受入、豊川産農畜産物を生かしたイベントの開催など

 

基本方針(3)来訪者をもてなす受入環境の整備

観光案内所の移転と開設、豊川地区での休憩スペースや歩行者安全確保のための環境整備の実施等により、来訪者がまち歩きをしやすい観光地づくりを行いました。また、従来の豊川稲荷に加え、豊川海軍工廠平和公園や大橋屋(旧旅籠鯉屋)開館に合わせたボランティアガイドの育成を行い、ガイドによる案内が実現しました。

滞在時間の拡大は引き続き課題であるため、今後も来訪者への情報発信や各観光施設でのガイドの充実、長く滞在したくなる環境づくりによる、周遊促進や滞在時間増加が求められます。

また、市民が自分のまちの観光資源をまだ十分に認知していない側面もあることから、今後も市民が市内の観光資源について知る機会を設けることで、まちへの愛着を持ってもらい、おもてなしの心の醸成を図る必要があります。

 

成果が見られた取組抜粋 

コミュニティバス利用方法の情報発信、宿泊者向けガイドマップの作成、御油のマツ並木の保全、歴史的建造物の保全、既存の現地案内サインと観光マップやホームページとの連携 公衆無線LANを含む情報通信の環境整備の検討、平和公園におけるボランティアガイドの育成、おもてなし講座の実施、小中学生による地域資源を知る取組など

 

基本方針(4)計画の着実な推進に向けた体制の構築

計画の進捗管理を行う委員会を設置し、関係者と相互に情報を共有しながら進捗管理を行うとともに、市民を含む市内関係者や、東三河広域観光協議会と連携を行い、広域的なPR等を行いました。

旅行先として選ばれるために、観光地としての訴求力を高めることは引き続きの課題であることから、東三河広域で連携した観光イメージづくりや、市民を巻き込んだ市民による情報発信等、市内外の関係者と連携を行いながら各種事業の効果的な実施による新たな事業展開が必要となります。

 

成果が見られた取組抜粋 

豊川市観光基本計画推進委員会の設置、広域観光ルートの充実、農協と農業生産者との連携 市内周遊を促すコンテンツの創出、観光事業への市民の参画など

 

また、前計画で定めた計画目標値の達成状況については、観光入込客数は、平成25年はB-1グランプリin豊川による集客581,000人が観光入込客数増加に大きく影響しており、開催翌年の平成26年の観光入込客数は前年比減となりました。しかし、その後観光入込客数は増加傾向にあり、令和元年には、前計画での目標値8,000,000人には届かなかったものの、B-1グランプリin豊川開催年の観光入込客数7,510,000人を超える7,615,000人に達しました。

なお、目標値を設定していた令和2年は、新型コロナウイルス感染症拡大による人々の活動自粛が観光業においては大きな打撃となり、観光入込客数は5,410,000人まで減少しています。

 

前計画の目標値の図は省略します。

 

2)観光を取り巻く潮流変化

人々の嗜好の変化や新型コロナウイルス感染症拡大等に伴う社会状況の変化により、昨今の観光を取り巻く潮流も変化しており、観光振興・観光まちづくりにも新たな対応が求められています。

これらの潮流・求められる対応については、(1)観光ニーズ、観光行動の変化、(2)技術革新、効率化、利便性向上、(3)社会情勢・環境の変化の視点で整理できます。

 

1)観光ニーズ、観光行動の変化

観光ニーズや観光行動の変化として、新型コロナウイルス感染症拡大による、安全安心な旅の重要性の増加や近場旅行の増加、また、昨今の潮流として、体験型観光の需要拡大等が挙げられます。

 

安全安心な旅の重要性が増すことによって求められる対応の例 

・地域一体での安全安心への取組、情報発信

・衛生対策

・非接触型サービスの導入

 

自然アウトドアレジャーへの関心の高まりによって求められる対応の例 

・既存のアウトドアレジャー(サイクリング、マラソン、釣り、ゴルフ、登山、キャンプ、グランピング等)の情報発信や磨き上げ

 

近場旅の見直しによって求められる対応の例 

・ターゲット、マーケットの再検討

・市民観光も含めた地元への情報発信

 

少人数、小グループ旅の増加によって求められる対応の例 

・プライベート化、カスタマイズ化

・消費単価増加に向けた取組

 

余暇の過ごし方の多様化によって求められる対応の例 

・多様な滞在形態に対応した受入環境整備及び体制整備

・工場見学や視察での受入可能性検討

・企業と連携したビジネス客の観光ニーズ取込み

 

オンラインツアーの台頭によって求められる対応の例 

・オンラインツアーを活用したリアル観光客の裾野拡大

・オンラインツアーでの物産販売

 

体験型観光の需要拡大によって求められる対応の例 

・体験型観光の商品造成、差異化、付加価値醸成

・事業者の取込みやパッケージ化

 

SNSや口コミの訴求力増加によって求められる対応の例 

・観光客の情報発信を促す仕組みの検討、情報発信戦略の見直し

・インフルエンサーの活用

・個人へのダイレクトマーケティング

 

多様な宿泊ニーズの高まりによって求められる対応の例 

・新たな滞在形態の検討(民泊、寺泊、農泊、公園でのキャンプなど)

 

2)技術革新、効率化、利便性向上

技術革新による効率化や利便性向上として、交通体系の進化や5Gの導入、EC需要の高まり等が挙げられ、観光地として来訪者が快適に楽しめるサービス提供等が求められます。

 

 

 

交通体系の進化によって求められる対応の例 

・周遊範囲、ルートの見直し

・新たなエリアマーケットの検討

 

5GAIの導入、DX対応によって求められる対応の例 

・デジタルマーケティング導入

eスポーツ、デジタルアート等、デジタルを活用した新たなコンテンツの創出

VR(仮想現実)・AR(拡張現実)などによる新たなコンテンツ提供

 

スーパーシティやスマートシティの構築によって求められる対応の例 

・観光分野との連携可能性検討

 

ECの需要の高まりによって求められる対応の例 

ECポータルサイトの構築

・動画配信によるライブコマースとの連動

 

オンライン決済の浸透によって求められる対応の例 

・各施設や交通機関等におけるオンライン決済の導入

 

3)社会情勢や環境の変化

社会情勢、環境の変化として、様々な分野で持続可能性を意識する必要性が増していることや、交流人口、関係人口、定住人口増加におけるシビックプライド醸成の重要性が高まっていること等があります。

 

外国人旅行者の減少によって求められる対応の例 

・バランスのとれた誘客戦略の検討

・ファンづくりやリピーターづくり

・外国人旅行者回復に向けた受入環境整備や情報発信の継続

・外国人ビジネス客の観光客化

 

持続可能性の重要度増によって求められる対応の例 

・持続可能な観光地づくり

・持続可能な観光の国際基準等への対応

 

副業可能時代、人生100年時代の到来によって求められる対応の例 

・新たな観光の担い手づくり

 

サブスクリプションやシェアリングエコノミーの台頭によって求められる対応の例 

・新たな観光サービスの検討

 

シビックプライド醸成の重要度増によって求められる対応の例 

・観光教育の導入

 

趣味や嗜好の多様化によって求められる対応の例 

・ターゲットを絞るニッチな情報発信

 

防疫や防災意識の高まりによって求められる対応の例 

・観光防災に関する取組

・衛生的な観光地づくり

 

官民連携手法の導入によって求められる対応の例 

・施設管理や整備などにおける民間活力導入の検討

・投資を呼び込む価値づくり

 

ブランド化やデザイン思考の導入によって求められる対応の例 

・専門家の活用

 

3)国及び愛知県の観光の現状

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、国及び愛知県の観光政策も大きな転換の必要が生じています。

 

1)感染拡大防止と観光需要回復のための政策プラン

政府は、観光立国推進基本計画の改定を先送りし、まずは感染拡大防止と観光需要回復のための政策プランに取り組む方向性を示しています。

 

感染拡大防止と観光需要回復のための政策プランの5つの柱

1)感染拡大防止策の徹底とGoToトラベル事業の延長等

2)国の支援によるホテル、旅館、観光街等の再生

3)国内外の観光客を惹きつける滞在コンテンツ充実

4)観光地等の受入環境整備

5)国内外の感染状況等を見極めた上でのインバウンドの段階的復活

観光庁感染拡大防止と観光需要回復のための政策プランの決定についてより出典(令和212月)

 

2)あいち観光戦略2021-2023

愛知県は、令和212月にあいち観光戦略2021-2023を策定し、あいちツウリズムを推進し、独自の強みを発揮する観光県を掲げ、観光政策を進めています。

 

あいち観光戦略2021-20234つの基本的な方針と6つの施策の柱

 

基本的な方針

1)独自の魅力・強みの強化、(2)地域連携・県民参加とSDGsの実践、(3)デジタルの活用(4)ウィズコロナやポストコロナへの適応

 

施策の柱

1)あいちツウリズムの推進、(2)受入れ体制の整備と充実、(3)観光交流拠点としての機能強化、(4Aichi Sky Expoの活用、(5)持続可能な観光の実現、(6)ウィズコロナ、ポストコロナへの対応

愛知県あいち観光戦略2021-2023より出典

 

4)前計画からの環境変化及び今後のプロジェクト動向 

1)前計画からの環境変化

前計画策定時以降の豊川市内における観光に関連するトピックや環境の変化を整理します。大橋屋(旧旅籠鯉屋)や豊川海軍工廠平和公園(平和交流館)等の新たな施設が開館された他、とよかわブランドの認定や、とよかわフラワープロジェクト等の地域資源を活用した取組が進んでいます。また、マリンチック街道やジャパンエコトラック公式エリアの認定も受け、海、山、川をはじめとする自然資源の活用も期待されています。

 

前計画からの環境変化

 

1)赤坂宿にある大橋屋(旧旅籠鯉屋)の保存修理工事と隣接する脇本陣広場の整備(平成29年度及び30年度)と開館(平成314月)。

 

2)豊川市の戦争遺跡として、平和学習の要素を組み込んだ、観光コンテンツの創出(平成309月)。

 

3)豊川稲荷表参道から豊川稲荷前のスクランブル交差点角に移転オープン(平成295月)。

 

4)豊川市の優れた地域資源をとよかわブランドとして認定し、広く豊川市そのものの価値を高め、産業振興、観光推進、地域活性化に寄与(平成28年から)。

 

5)地域資源を活用した農商工連携を推進するため、生産量日本一のバラを活用した様々な事業を実施(平成28年から)。

 

6)プロバスケットチーム三遠ネオフェニックスをはじめとしたみるスポーツやボランティア、合宿による支えるスポーツ、するスポーツの活性化。

 

7)マチニワとよかわ(平成2711月)、クロスモール(平成303月)における賑わいの創出。仮称イオンモール豊川開業予定(令和53月)。

 

8)東三河レストランバスの市内運行(豊川稲荷、砥鹿神社等)(令和22月から3月)。

 

9)豊川市観光協会にて体験型プログラムの調査研究や商品造成、販売システム構築の検討(令和2年から)。

 

10)豊川市及び近隣他市の連携のもと、三河湾の魅力により集客力を高め、三河湾でのレジャーとセットにした豊川市への滞在促進を図るマリンチック街道に認定(令和2年から)。

 

11)東三河が全国で23箇所目のジャパンエコトラック公式エリアとして登録。(令和33月から)豊川が含まれるルートとして、豊川歴史探訪サイクリングルート(38.8キロメートル)と本宮山登山ルート(9.9キロメートル)がある。

 

12)東三河環状線の一部開通と国道23号蒲郡バイパス整備の進展。

 

2)今後のプロジェクト動向

今後の豊川市における観光振興に影響するとみられる、市内及び周辺地域で予定されるプロジェクト動向を整理します。

 

豊川市内及び周辺地域における今後のプロジェクト動向(令和3年度から令和8年度)

 

令和3年度 

・名古屋環状第二自動車道(名古屋西から飛島)開通により全線開通

・道の駅したら(愛知県設楽町)開業

・東京2020オリンピック、パラリンピック競技大会

・あいちツウリズムの推進開始(あいち観光戦略2021-2023

 

令和4年度 

・本宮の湯リニューアル

・仮称イオンモール豊川開業 

・ジブリパーク(愛知県長久手市)開業

 

令和5年度 

・豊川市制施行80周年

・豊川公園再整備完了

・赤塚山公園開園30周年及び再整備

・大河ドラマどうする家康放映

 

令和6年度 

・国道23号蒲郡バイパス(豊川為当インターチェンジから蒲郡インターチェンジ)開通

 

令和7年度 

2025年日本国際博覧会(大阪)

・愛知県新体育館開業(名古屋)

・三遠南信自動車道東栄インターチェンジから鳳来峡インターチェンジ開通

 

令和8年度

・第20回アジア競技大会(名古屋)

・東海環状自動車道全線開通

 

令和9年度 

・リニア中央新幹線開業(品川駅から名古屋駅)

 

5)豊川市の観光の現状 

統計調査、市内外の住民及び観光関連事業者向けのアンケート調査等をもとに、豊川市の観光を取り巻く現状について、整理しました。

 

調査項目及び把握手法の図は、省力します。

 

1)観光入込客数と宿泊者数の状況

国や県等の統計資料及び豊川市が保有するデータをもとに、観光入込客数及び宿泊者数の推移等について整理しました。

 

豊川市の観光入込客数は、平成22年から平成25年にかけて増加傾向にあり、平成25年はB-1グランプリin豊川による集客が観光入込客数増加に大きく影響している。前計画策定後の平成27年から令和元年にかけての観光入込数は微増しており、7,079,000人から7,615,000人となっている。令和2年は、新型コロナウイルス感染症拡大による人々の活動自粛が大きく影響し、5,406,000人まで減少している。

 

観光入込客数の内訳を施設別に見ると、令和元年では、豊川稲荷の5,187,000人が最も多く全体の約7割を占める。月別の観光入込客数は、豊川稲荷が毎年初詣客でにぎわう1月に集中し、令和2年では1月単月で年間入込客数の約6割を占める。

 

豊川市の宿泊者数は、平成25年以降、平成30年まで増加傾向にあり、平成30年には258,000人となっている。令和2年の宿泊者数は、新型コロナウイルス感染症拡大による人々の活動自粛等が影響し、132,000人に落ち込んでいる。外国人宿泊者数も令和元年までは増加傾向にあり、52,000人に達している。宿泊者数の月別推移は、8月がピークとなっている。1月も比較的多いものの、1月に集中する観光入込客数とは、異なる傾向を示している。

 

宿泊者の居住地は愛知県が最も多く、平成26年以降、2割から3割を占め、特に令和2年は、新型コロナウイルス感染症拡大による県を跨いだ移動自粛等が影響し、約4割まで高まっている。愛知県に次いで東京都が多い傾向にあり、令和元年では首都圏13県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)からの来訪は約4割を占める。宿泊者の性別は、成人男性が約7割を占めており、愛知県や東三河平均と比較してもその割合は大きく、成人女性や子どもの割合が小さい。

宿泊者の同行者は、一人、夫婦、カップルが約3割を占め多い。愛知県平均、東三河平均と比較すると、一人、男性グループの割合が大きく、ビジネス利用客も多いと見られる。一方、家族、女性グループ、男女グループの割合は愛知県や東三河平均と比べて小さく、宿泊者の誘客における弱みといえる。

 

2)観光資源の状況

豊川市が有する多種多様な観光資源について、前計画や市民、関係者アンケート、インターネットアンケート、策定委員会、作業部会での意見等をもとに分野、テーマ毎に整理をしました。

 

 

豊川市の観光資源

神社仏閣:豊川稲荷、とが神社、砥鹿神社奥宮、薬師堂、徳城寺、三明寺、牛久保八幡社、ちょうこく寺(山本勘助の墓)、だいしょう寺(今川義元公墓所)、熊野神社、八幡宮、さいみょう寺、おおやしろ神社、御油神社、財賀寺、わくぐり神社、みやじ天神社、杉森八幡社、善住禅寺、龍源寺、御津神社、大恩寺、引馬神社、長松寺、五社稲荷社、うたり神社等

 

自然や景観:豊川稲荷周辺の街並、豊川、佐奈川、音羽川、牛久保のナギ、大和の大いちょう、牛の滝、本宮山、宮路山、御津山、ホタル鑑賞等

 

観光や体験施設:桜ヶ丘ミュージアム、ジオスペース館、ぎょぎょランド、ウォーキングセンター、御津マリーナ、豊川稲荷門前等

 

歴史文化:豊川稲荷、旧東海道、御油宿、赤坂宿、御油マツ並木、御油の追分、御油の松並木資料館、姫街道、三河国分寺跡、三河国分尼寺跡、三河天平の里資料館、岩略寺城跡、伊奈城跡、綱火、豊川海軍工廠平和公園、大橋屋(旧旅籠鯉屋)、とよかわ手筒煙火等 

 

食:豊川いなり寿司、豊川いなりうどん、宝珠まんじゅう、豊川エコポーク、ちぎり芋、自然薯、はちみつ製品、しあわせ大福、こざかいホルモン唐揚げとんとん、うんすけ飯、とよかわスイーツ缶、とよかわ生炊佃煮、とよかわうずら缶等

 

農水産物:とよかわバラ、とよかわスプレーマム、輪菊、ガーベラ、トルコギキョウ、シクラメン、カーネーション、とよかわ大葉、とよかわハーブ、イチゴ、イチジク、梨、みかん、とよかわトマト、とよかわミニトマト、キャベツ、白菜、オクラ、赤しそ、アスパラガス、音羽米、とよかわ鮎等

 

花:佐奈川堤の桜と菜の花、桜トンネル、御津山園地の桜、さいこせ川の河津桜、宝円寺のシダレザクラ、萩のコバノミツバツツジ、ドウダンツツジ、とよかわフラワープロジェクト、とよかわバラ、とよかわスプレーマム等

 

温泉:本宮の湯

 

買い物:豊川門前通商店街、JAひまわりグリーンセンター、とよかわバウムクーヘン、香月堂アウトレット、とよかわトマトケチャップ、ヤマサちくわ、えびせん共和国、ナナガーデン、マチニワ豊川、クロスモール豊川、イオン豊川店等

 

祭事やイベント:桜まつり、コバノミツバツツジまつり、若葉祭、風まつり、烏賊まつり、とが神社例大祭、豊川稲荷大祭、花しょうぶまつり、豊川市民まつり、豊川夏まつり、国府夏まつり、笹踊り・七福神踊り、御油夏まつり、雨乞いまつり、大名行列、赤坂の舞台、宮路山もみじまつり、どんき、田祭り、梅まつり、智恵文殊まつり、国府の市、いなり楽市、豊川いなり寿司フェスタ、いなりんピック、豊川リレーマラソン、トヨカワシティマラソン、B-1グランプリ等

 

公園:赤塚山公園、東三河ふるさと公園、三河臨海緑地日本列島、御油松並木公園、三河国分尼寺跡史跡公園、手取山公園、御津山園地、伊奈城趾公園、花ヶ池公園等

 

ウォーキング:JRさわやかウォーキング、名鉄ハイキング、佐奈川散策路(桜と菜の花)、推奨観光ルートウォーキング等

 

スポーツ:三遠ネオフェニックス、ゴルフ、パターゴルフ、マリンスポーツ、マラソン、スポーツ合宿等

 

産業観光:株式会社平松食品、カゴメ株式会社小坂井工場、イチビキ株式会社第一工場の味噌仕込桶じょうさん

 

ロケ地:映画マリッジカウンセラー(とが神社等)、ドラマルーズヴェルトゲーム(豊川市野球場)、映画早咲きの花(豊川海軍工廠跡地)、映画ちゃんと伝える(豊川門前通商店街) 等

 

キャラクター:いなりん、いなりコ、イナリソ、すわポン、狐娘ちゃん

 

その他:山口保治(童謡作曲家)、新幹線車両、新富士バーナー

 

観光資源のとよかわブランド一覧(令和312月時点)

豊川稲荷、とが神社、本宮山、御油マツ並木、大橋屋(旧旅籠鯉屋)、とよかわ手筒煙火、豊川いなり寿司、とよかわスイーツ缶、とよかわ生炊佃煮、とよかわうずら缶、とよかわバラ、とよかわスプレーマム、とよかわ大葉、とよかわハーブ、とよかわトマト、とよかわミニトマト、とよかわ鮎、とよかわバウムクーヘン、とよかわトマトケチャップ、赤塚山公園、イチビキ株式会社第一工場の味噌仕込桶じょうさん、山口保治、新幹線車両

 

3)市民等アンケート調査

豊川市民及び豊川市への通勤、通学者を対象に、市内観光資源や地域資源のおすすめ度や、新しい楽しみ方、使い方に関するアイデアについて確認するため、アンケート調査を行いました。

 

調査実施概要

調査対象:豊川市民、豊川市への通勤、通学者

調査期間:令和351日から531

調査方法:(1)市広報、豊川市観光協会等にてウェブアンケート形式の調査協力を依頼、(2

豊川市役所商工観光課、各支所に調査票を設置・回収

回答数:303

 

観光資源、地域資源のおすすめ度 

豊川市に豊富にある歴史や文化資源のうち、おすすめする人(とてもおすすめするまあおすすめすると回答した人の合計。以下も同様に言います。)の割合が最も高い資源は、豊川稲荷で、約9割の人がおすすめしており、他の種別の資源を含めても最も高い割合を示す。

 

歴史文化資源では、豊川稲荷に次いで砥鹿神社と豊川門前通商店街をおすすめする人の割合が約6割と高い。さらに次いで、戦争の悲惨さと平和の尊さを考えることのできる豊川海軍工廠平和公園を約5割の人がおすすめしている。

 

祭り、イベントは、豊川市民まつりおいでん祭やとが神社例大祭、とよかわ桜まつり等が開催される春の時期をおすすめする人が約5割と最も高い。

 

自然、公園では、赤塚山公園ぎょぎょランドをおすすめする人の割合が約9割と最も高く、次いで諏訪の桜トンネルが約8割、本宮山が約7割とつづく。

 

食に関連する資源では、香月堂アウトレット、豊川いなり寿司について、約7割の人がおすすめしている。

 

その他の観光資源では、本宮の湯を約6割の人がおすすめしている。

 

4)来訪者動向調査、ニーズ調査

豊川市への来訪者の訪問目的や理由等、観光に対するニーズを把握するため、インターネットアンケート調査を実施しました。

 

調査実施概要

調査対象:愛知県、静岡県、岐阜県、三重県在住者の15歳以上を対象に、豊川市に過去3

年以内に観光やレジャーに訪れたことがある又は過去に豊川市に観光やレジャーで訪れた

ことがない人

調査期間:令和3623日から625

調査方法:インターネットアンケート調査

回答数:1,064

回答者の内訳:豊川市在住者108名、豊川市を除く愛知県在住者524名、静岡県在住者216名、岐阜県、三重県在住者216

 

豊川市のイメージ

豊川市のイメージとして思い当たるものとして、豊川稲荷を約9割の人が選択しており突出している。豊川稲荷は、居住地や来訪経験の有無に関わらず、7割以上の人が豊川市のイメージとして選択している。

 

豊川稲荷に次いで豊川いなり寿司が約5割となっている一方で、グルメが豊富な街は約1割に留まり、豊川いなり寿司以外の食のイメージがやや希薄といえる。

 

神社仏閣が豊富や自然が豊富な街、歴史を感じられる街は2割に留まっており、豊川市に豊富にある歴史、文化資源、自然資源の魅力発信が求められる。

 

来訪経験の有無別で見ると、来訪経験ありの人は、来訪経験なしの人と比べ、神社仏閣が豊富やグルメが豊富な街等のイメージが高い。また、来訪経験なしの人のうち、約2割がイメージがわかないと回答しており、豊川稲荷以外の観光イメージを発信することで、豊川市へ観光に行く動機付けを行う必要があると思われる。

 

前計画策定時の調査結果と比較すると、開催後時間が経過していることもあり、B-1グランプリのイメージが減少している。一方、神社仏閣が豊富をはじめ、自然が豊富な街、歴史を感じられる街、グルメが豊富な街等でイメージする人の割合が増加しており、前計画策定時以降のPR等の効果も寄与した結果といえる。

 

豊川の観光、レジャーに対する印象

豊川市の観光・レジャーに対する印象としてあてはまるものとしては、食べ物や食事が楽しめる、歴史や伝統とのふれあいが楽しめる、自然とのふれあいが楽しめるが約7割を占める。一方、体験・アクティビティが楽しめるは約3割と最も低い。

 

豊川市での観光、レジャーの目的

豊川市での観光、レジャーの目的は、プライベートが約8割で最も多く、次いでプライベートが約1割とつづく。仕事と関連した観光やレジャー、仕事のついでに観光やレジャーといったビジネス関連の回答割合は1割未満と限定的であり、現状ではビジネス客の観光行動は少ない。

 

豊川市で観光やレジャーをした先の立ち寄り先

豊川市で観光・レジャーをした際の立ち寄り先は、豊川稲荷が約8割と最も多く、次いで豊川門前商店街(約4割)とつづき、豊川稲荷近隣への来訪に集中している。

 

観光消費額平均

豊川市内での観光・レジャーでの平均消費額は、9,058円であり、内訳を見ると、飲食費が最も多く、次いで買物(お土産等)が多く、日帰りと宿泊別では、日帰り客が4,922円、宿泊客が32,443円となっている。

 

周遊状況

豊川市内での周遊状況を見ると、豊川稲荷、豊川門前通商店街、豊川いなり寿司における周遊に集中している。

 

豊川市の観光地やイベント等の訪問経験と再訪問意向

豊川市の観光地やイベント等の訪問経験と再訪問意向は、豊川稲荷が約8割を占め最も多く、次いで豊川門前通商店街(約7割)、豊川いなり寿司(約6割)とつづく。

 

訪問経験がなく行ってみたいのみで見ると、諏訪の桜トンネル、御油のマツ並木、牛の滝、大和のおおいちょう等が約3割を占めており、豊川地区以外の観光資源への訪問意向も高い。

 

5)豊川市観光関連事業者・団体の意見

意見交換会による観光関連事業者意見

豊川市内の観光関連事業者を中心に令和3630日に実施した意見交換会では、様々な観光振興に関する課題が提示されました。

 

豊川市の観光の課題

・目玉となる場所や半日又は1日過ごせる場所が少ない。

・山も川も海もあるが、滞在場所がなく、他市町に人が流れている可能性がある。

 

お土産品・とよかわブランド

・お土産が少ない。

・お土産・特産品の売場所がない。

・とよかわブランドをどこで見られるや買えるのかが現状は分かりにくい。

・地酒や地ビールがない。

 

豊川の観光イメージ

・豊川市は豊かな自然があり、とても住みやすい一方、市外からのイメージでは地域の色がない。

・県外者からすると、豊川稲荷ですらよく知らない可能性がある。

・東三河全体でのイメージが少ない。

 

情報発信

・有効な情報発信。

・コロナ禍でボランティア活動やイベントが十分にできておらず、PRができていない。

 

ターゲット

・市外からの来訪増加に目が行きすぎている。

・ターゲットとする観光客が明確でない。

 

 受入環境整備

・観光施設付近に駐車場が少ない、幅が狭い場所がある。

・公衆トイレの数が少ない、故障している、和式が多い、汚れている等の意見。

・観光のための移動手段が少なく不便。

JR飯田線の豊川駅以北でICカードが利用できない。

・工場内に見学用の通路がない等、工場見学の需要に対応がしきれていない施設がある。

 

 その他

・個々の事業者の取組では限界がある。

NPO法人みんなで豊川市をもりあげ隊の会員が減少しており、若手人材の確保が必要。

・市民が自分のまちの観光資源についてよく知らない部分がある。

・産業観光資源としての市内企業の認知度の低さ。

・キャッシュレスへの対応。

 

アンケート、ヒアリングによる事業者意見

豊川市内の観光関連事業者を中心にアンケート調査、ヒアリング調査を実施し、豊川市の観光に関する現状や意向等について聞き取りを行いました。

 

豊川市の観光の現状や今後の取組意向等

来訪者の動向

・来訪者は市内や隣接市(豊橋市、新城市、浜松市等)からの来訪が多く占める。

・商業施設から観光施設への立ち寄りは見られない。ただし、店舗に観光施設の情報提供をするなどの連携した情報発信は見られる。

・宿泊施設では、市内のみならず近隣市の観光施設来訪客も宿泊利用がある。

 

前計画の期間内での変化

・来訪者の居住地変化に大きな差はないが、訪日外国人来訪者の増加に応じて、観光案内所

で外国人向けの対応が出来るように変化。

 

新型コロナウイルス感染症拡大に伴う変化

・少人数の旅行者が増えた傾向。

・県外からの来訪者が減少傾向。

 

観光振興に関する取組

・隣接・近隣自治体(蒲郡市、田原市等)との連携事業や、各種団体との連携事業が行われ

ている。

・市内の公園の大規模な空間、寺社仏閣の特別な空間を活用して、イベントの開催場所とし

て活用してもらい、交流人口を増やしていく事は可能。

SNSでの発信を好機と捉え、これまで取り込めていなかった世代の取込みを行う。

・豊川稲荷の夜もうでに代表されるように、様々な主体が一体となってイベントを行い、協力するとともに、メリットを共有していくことで、街の賑わいを生み出す。

 

課題

・来客が土日に偏る傾向があり、平日の集客が課題。

・仮称イオンモール豊川の客を市域へ波及させていく取組が必要。

 

期待感

・御朱印や寺社仏閣のブームは追い風となっている。

・観光の立ち寄り先として紹介出来るところが乏しい。東三河地域でPRをしていく事が効

果的。

・広域からの集客という面でも、東三河地域で連携した集客が必要。

・近隣地域と連携し、それぞれの強みを生かした特別なコンテンツづくりが可能。

 

 

6)ターゲット整理

ターゲットに応じた親和性のある観光資源を明確にし、施策検討、事業推進に繋げるため、豊川市が有する様々な資源ごとにターゲットとなり得る来訪者を分類しました。

 

ターゲット図は、省略します。

 

7)マーケット整理

豊川市周辺地域からのアクセス時間をもとに、時間圏別に訴求できる観光資源を整理しました。

 

30分圏:日常のマーケットとして、毎週、豊川市のいずれかの場所で滞在、余暇を楽しむエリア(豊川市、豊橋市、新城市、蒲郡市)。

60分圏:西三河や浜松市等の西遠州を含むエリア。月1回程度、四季ごとに訪れるエリアとして、コンテンツを提供していく。

90分圏:名古屋市を含み、愛知県、静岡県西部を含むエリア。競合マーケットも存在するため、祭り、イベント等の周辺エリアを含めた唯一無二の資源を活用して来客を促す。

120分圏以上:愛知県をほぼ網羅し、三重県北部、岐阜県南部、静岡県西部を含む広域エリアであり、ビジネス出張者の観光客化による立ち寄り及び消費拡大を狙う。

 

3章 課題及び方向性

1)強み、弱み、機会、脅威の整理

 

豊川市の観光に関する強み

・知名度の高さと集客力のある豊川稲荷を有する。

・豊川いなり寿司に高い知名度がある他、いなり寿司発祥の地としてのブランドがある。

・豊川稲荷、砥鹿神社を筆頭に歴史遺産を数多く有する。

・あらゆる時代(貝塚、古墳、古代官衙、城跡、戦争遺跡など)の歴史資源を有する。

・豊川海軍工廠平和公園等の教育・学習に資する施設がある。

・農水産物・花の生産地である(バラの生産量日本一等)。

・とよかわブランドとして地域資源のブランド化を進めている。

・海、山、川があり、自然資源が豊富である。

・手軽に楽しめる自然が多い。

・四季折々の花・樹木を楽しむことができる。

・祭り・イベントが多く、年中楽しむことができる。

・赤塚山公園、東三河ふるさと公園等、ファミリーが楽しめる施設や資源が豊富にある。

・気軽に行けるゴルフ場が豊富にある。

・三遠ネオフェニックス、マラソン等、スポーツが盛んであり、スポーツ合宿補助の実施

により、スポーツ合宿での利用も豊富にある。

・名古屋から1時間圏に立地する。

・温泉地のある蒲郡市、新城市に隣接する。

JRや名鉄の駅が複数あり、高速道路のインターチェンジが二つある。

・ビジネス客の来訪が盛ん。

 

豊川市の観光に関する弱み:

・豊川市の観光イメージとして、豊川稲荷、豊川いなり寿司以外の資源のイメージが低い。

・市民の持つ観光イメージと市外の人の持つイメージに乖離があり魅力の発信が十分でない。

・初詣の時期に観光客が集中しており、他の時期が少ない。

・宿泊客に占めるビジネス客割合が高く、観光利用が少ない。

・若年女性客の来訪が少ない。

・外国人個人旅行者の来訪が少ない。

・市内・周辺市町村以外の広域からの誘客力が乏しい。

・半日・一日滞在できるような場所が少ない。

・夜間に楽しめる場所が少ない。

・観光地間の回遊性が乏しい。

・市全体を巡るイベントが少ない。

・市民にあまり知られていない観光資源がある。

・豊川稲荷周辺以外は駅から観光地、観光地間の移動が不便。

・土産物品のイメージが薄い。

・来訪者の3割がお土産を購入していない。

・豊川いなり寿司以外の食のイメージが弱い。

B-1グランプリのような話題性のあるイベントに乏しい。

・近隣地域外からの誘客時の東三河での連携が十分でない。

・史跡・自然資源が多いが、レクリエーション施設が少ない。

・受入環境(トイレ、駐車場、案内看板等)が不十分な施設がある。

・市民が豊川の観光資源を十分に認知できていない。

 

豊川市の観光に関する機会:

・新型コロナウイルス感染症拡大により、近場旅が注目されている。

・新型コロナウイルス感染症拡大により、アウトドアレジャーへの関心が高まっている。

・新型コロナウイルス感染症拡大により、なか食やない食のニーズが高まり、産直施設等の需要増に期待できる。

・東三河のジャパンエコトラック公式エリアに認定され、アウトドアのブランドイメージ向上に期待できる。

・オンラインを活用した旅行商品が出現している。

・観光コンテンツや嗜好、余暇の過ごし方が多様化している。

DXが台頭している。

・固有の特徴や価値のあるものへの関心が高まっている。

・体験型観光の需要が拡大している。

・地域の暮らし体験や地域の人との交流需要が増加している。

・観光分野における持続可能性の意識が高まっている。

・副業可能時代や人生100年時代影響により担い手確保に期待できる。

・国道23号バイパス全線開通により西三河地域との周遊性が増す。

・仮称イオンモール豊川の開業を契機とした市外からの新たな人の流れに期待できる。

・立寄り先として蒲郡市、豊橋市、浜松西部との連携傾向がある。

・国によってブレジャー施策が推進されている。

・企業の新たな立地が進んでいる。

・とよかわブランド認定による観光資源ブランド化が進んでいる。

・旅行先選択の上でSNSの影響力が高まっている。

・本宮の湯のリニューアルが予定されている。

・赤塚山公園ぎょぎょランドの再整備が予定されている。

・豊川公園の再整備が予定されている。

・近年の商業施設開業により新たな賑わいが生まれている。

・仮称イオンモール豊川開業による新たな人の流れに期待できる。

・マリンチック街道認定により海のイメージづくりに期待できる。

・東三河広域観光協議会により東三河での魅力向上に期待できる。

・設立予定の東三河DMOの地域戦略により観光推進が期待できる。

 

豊川市の観光に関する脅威:

・新型コロナウイルス感染症拡大により、観光客数が減少している。

・人口減少により、日本人の旅行市場に数的な拡大余地が見込めない。

・観光の担い手の高齢化・後継者不足が進んでいる。

・新型コロナウイルス感染症拡大により、活動自粛や団体客の減少が生じている。

・多様な宿泊ニーズが高まっており新たな対応が求められている。

・周辺地域での施設開業や魅力向上により、競争が激しくなっている。

 

2)観光振興に向けた課題や方向性

豊川市の観光の現状や観光を取り巻く潮流等から導き出された強み等に基づき、豊川市の観光振興に向けた課題を整理し、これらを解決するための方向性を整理しました。

 

抽出された課題 

1)新型コロナウイルス感染症拡大の影響による観光客数の落込み。

2)豊川稲荷以外の観光入込客数が少ない。

3)豊川稲荷、豊川いなり寿司以外の観光資源のイメージが低い。

4)観光客の通年での誘客に課題。

5)観光地間の回遊性が乏しい、長時間滞在に結びついていない。

6)土産物や特産品を購入できる場所が少ない。

7)おもてなし人材の育成や実践の機会が少ない。

8)受入環境が不十分な施設がある。

9B-1グランプリのような話題性のあるものが近年ない。

10)近隣地域外からの誘客時の東三河での連携が十分でない。

11)市民に十分知られていない観光資源がある。

 

課題解決のための方向性

ここまでの整理や課題の整理をもとに、課題解決のための方向性を示します。

 

課題解決のための方向性

 

1)観光客増加

初詣以外の時期の来訪を促すことや、新たなコンテンツの創出、既存観光資源の新たな使い方の提案に加え、スポーツ合宿の誘致、ビジネス客の取込み等、従来型の観光に限らない多様な切り口での誘客による観光客増加を目指します。

 

2)消費額拡大

観光産業の持続化と発展のため、滞在型拠点やコンテンツを創出することで滞在時間を伸ばすとともに、土産物開発や購入環境の整備、周遊促進等により、一人当たり観光消費額を増やすことで観光消費額の拡大を目指します。

 

3)観光の変化への対応

昨今のニーズに対応するため、体験型プログラム開発、ウィズコロナ時代の誘客への対応、オンライン等を利用した観光コンテンツ等、新たなライフスタイルを踏まえたコンテンツの磨き上げを行い、これまで有していた豊川市の観光資源の新たな使い方を検討し、従来では提供していなかった新たな観光コンテンツを創出します。また、農業、文化財、スポーツ、インフラ等の他分野の資源も含め、観光に活用できるコンテンツを発掘していきます。

 

4)豊川観光全体の底上げ

事業者同士のマッチングやコラボレーション、新規事業者の参画による既存資源の新たな活用や新施設の創出等を促進し、豊川市の観光の新たな魅力を創出します。

 

5)ブランド化(観光資源等のプロモーション)

魅力が十分に認知されていない観光資源を活用又は魅力発信するため、豊川市観光協会が推進するとよかわブランドの取組と連携しながら豊川市の観光ブランドイメージを強化し、情報発信にあたっては、ターゲットを明確にして発信内容を精査します。

 

6)広域連携

豊川市の誘客力をさらに高めていくため、東三河をはじめとする周辺地域でそれぞれの強みを発揮し、広域での情報発信、イベント企画を行うことで、訴求力を高めます。

 

7)年間を通しての来訪

通年での誘客、市全域への観光客の来訪を促すため、多様な観光資源を活用し、初詣以外の時期の魅力や滞在イメージを創出し、イベント実施等により、訪問意欲を高めます。

 

8)担い手創出、ホスピタリティ醸成

観光産業の持続化と発展のためには、担い手の確保が不可欠であるため、担い手の創出に関わる取組を推進し、旅行形態の個人旅行化や旅行人数の少人数化の進展により、観光客が地域住民と触れ合う機会が増加していることから、市民のおもてなし力を高め、市民が生きる観光まちづくりを推進します。

 

9)安全、安心、快適な環境づくり

新型コロナウイルス感染症拡大により、観光地には感染対策をはじめとする、観光客が安全安心に来訪できる観光地域づくりが求められています。その他、誰もが快適に豊川市を観光できる環境を整備することで、観光客の満足度向上を図ります。

 

10)シビックプライド醸成

市民の方々の豊川市への愛着と誇りを高め、観光関連事業者の担い手、観光振興に関わる人の拡大により、観光産業の持続可能性を高めます。

 

上記の課題解決の方向性の中でも、特に(1)観光客増加と(2)消費額拡大を重要な方向性及び目標と捉え、(3)から(10)に取り組むことで(1)と(2)の実現を目指します。

 

4章 豊川市観光振興推進計画の目指す姿

基本理念:とよかわブランドをはじめとする豊川の魅力を、市民や市外からの来訪者、観光だけでなくビジネスで訪れる方、老若男女や国籍を問わず、あらゆる来訪者に体感してもらうことで、豊川ファンをつくり、何度でも来てもらえるリピーターを創出します。また、ただ来てもらうだけでなく、見る、食べる、感じる体験を通じて、豊川での消費額も高めていくことにより、経済活性化と観光関連事業者の活躍機運を高め、持続可能な観光産業の確立を目指します。

 

キャッチコピー:きて、みて、感じて、いいね、とよかわ 

市外の多くの人が、豊川市の多様な観光資源を実際に訪れ、自ら触れて、その魅力を実感し、満足してもらい、豊川市での体験をきっかけとして市民との交流を深めることで、より心に響き、また来たいと思える観光地づくりを行います。また、いつ来ても楽しめる付加価値の高い観光コンテンツの充実を図ります。

 

2)目標値(指標)

豊川市観光振興推進計画の施策を着実に進行するため、関係主体間で毎年度、進捗状況の確認を行い、進捗状況が順調に推移しないものについては、適宜施策を見直し対応していきます。具体的な本計画の進捗管理として、指標を設定し、適宜確認を行います。また、観光消費額について、目標値としては設定しませんが、継続的に経済効果分析を行う手法を検討します。

 

年間観光入込客数:令和88,000,000

観光の振興に関する市民満足度:令和7年度50.0%

観光の振興に関する市民重要度:令和7年度70.0%

 

また、本計画の推進により、社会、経済、環境に配慮した持続可能な観光地経営を目指します。特に、第6次豊川市総合計画において、観光振興によって達成を目指すこととしている持続可能な開発目標の目標(8)働きがいも経済成長も、目標(11)住み続けられるまちづくりを、目標(17)パートナーシップで目標を達成しように資する取組を進めます。

 

本計画で特に意識する持続可能な開発目標

目標(8)働きがいも経済成長も:すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用及び働きがいのある人間らしい仕事を推進する。

 

目標(11)住み続けられるまちづくりを:都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする。

目標(17)パートナーシップで目標を達成しよう:持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。

 

5章基本方針

3章で示した課題解決のための方向性を踏まえ、4つの基本方針を掲げ、施策を推進していくものとします。

 

課題解決のための方向性及び基本方針の図は省略します。

 

基本方針(1)新たなライフスタイルに対応した豊川観光イメージの創出と確立

コロナ禍で生じた社会経済活動の大きな転換に伴う新たなライフスタイルに対応し、観光分野においても新たな視点でこの局面に対応していくことが求められています。そのため、これらの変化に対応し、効果的な情報発信により新たな客層も呼び込むとともに、豊川市の様々な資源を活用して様々な業種の事業者が豊川市の観光振興に資する事業を行いやすい環境づくりを行い、新しいコンテンツを創出、磨き上げを行うなど、観光客の呼込みを図ります。

 

施策

1)新たなライフスタイルに対応したコンテンツの創出と磨き上げ

2)効果的な情報発信

 

基本方針(2)観光産業の持続化と発展

豊川市の観光産業が持続的に発展していくためには、観光の事業の継続性を図る必要があり、観光客が当地に滞在又は周遊し、消費する場所や機会を拡大していく必要があります。また、従来型の観光客だけでなく、ビジネスや買い物で訪れる来訪者に対して新たなコンテンツを提供し、多様な客層に対して様々な楽しみ方を提供していくことが必要となります。加えて事業を継承していくため、担い手を確保し育成することにより、持続可能な観光地経営を実現していきます。

 

施策

1)消費機会の拡大

2)通年で楽しめる観光地づくり

3)インバウンド事業

4)従来型の観光に限らない多様な切り口での誘客

5)担い手の創出、ホスピタリティ醸成

 

基本方針(3)誰もが安全、安心、快適に観光ができる環境の整備

これからの社会は変革と多様性にいかにして対応していくかが重要であり、様々な来訪者に対応していくとともに、コロナ禍で進んだ衛生面や防疫面への配慮へも対応していく必要があり、誰もが安全、安心、快適な環境を提供していきます。

 

施策

1)受入環境整備

2)最新技術の活用

3)衛生、防疫対策

 

基本方針(4)観光振興施策の推進に向けた体制構築

アフターコロナを見据えると、全国の観光地が反転攻勢を掛け、誘客の競合が始まることが想定される中で、豊川市単独でこれに対応していくのではなく、隣接自治体や近隣地域と連携をし、相互に強みを生かしながら、地域一帯で誘客を進めていく必要があります。今後は市内外の連携体制の強化と、変化する観光ニーズを地域で共有することで、適宜取組の見直しをしながら施策を推進していきます。

 

施策

1)市内関係者間での連携及び推進体制構築

2)広域連携による観光振興施策の推進

3)取組効果の把握と見直し

 

6章 豊川市の観光施策及びアクションプラン

5章に掲載した基本方針及び施策を踏まえ、本計画期間中に進めるべき取組をアクションプランとして整理します。アクションプランには、具体的な実施事業、推進していく上での連携主体、主なターゲット、マーケットを記載しています。

 

後述の実施事業における凡例等の説明

 

期間

短期:1年〜2年で実施するもの(以降、継続実施)

中期:34年で実施するもの(以降、継続実施)

長期:5年間で実施するもの

とし、実施事業の後で示しています。

 

主体

各実施事業の取組主体を実施事業の後で読み上げます。

 

連携主体:アクションプランを進めていく上で連携する関係先を示しています。

 

ターゲット

アクションプランごとの主なターゲットを子育て家族、カップル・夫婦、若者層、シニア、学校、ビジネス、外国人旅行者、全てのターゲットを含む全対象と示しています。

 

マーケット

1次マーケット:豊川市民を含む隣接市在住者(30分圏)

2次マーケット:隣接自治体を除く東三河、西三河、西遠州地域在住者(60分圏)

3次マーケット:名古屋市を含む愛知県及び静岡県西部在住者(90分圏)

4次マーケット:三重県北部、岐阜県南部在住者や日本全域や海外も含む(120分圏以上)

全対象:1次から4次マーケット全てを含む

 

重点事業

重点的に取り組む事業です。

 

新規事業

本計画から新たに取り組む事業です。

 

基本方針(1)新たなライフスタイルに対応した豊川観光イメージの創出と確立

新型コロナウイルス感染症拡大の影響による社会経済活動の大きな転換に伴う新たなライフスタイルに対応し、効果的な情報発信により新たな客層も呼び込むとともに、新しいコンテンツを創出、磨き上げを行うなど、観光客の呼込みを図ります。

 

施策1―(1)新たなライフスタイルに対応したコンテンツの創出と磨き上げ

1)観光資源の新しい活用方法の検討

豊川市が有する既存の観光資源について、テーマでの再整理や、新たなライフスタイルに応じた魅力の見つめ直し等を行うことにより、新たな活用方策を検討します。

 

実施事業

1)既存の観光資源の新たな魅力の発掘と有効活用(重点事業)短期、観光協会

2)民間活力を利用した新たな施設利用方法の検討、中期、商工観光課

連携主体:商工会議所、観光関連事業者等

ターゲット:カップル、夫婦、若年層、ビジネス、外国人旅行者等

マーケット:全対象

 

2)新たな観光コンテンツの発掘と磨き上げ

需要が拡大している体験型観光への対応や、グリーンツーリズム、スポーツツーリズム等の観光分野以外の新たな切り口での誘客等を検討し、時代に適した新たな観光コンテンツの発掘、磨き上げを行います。

 

実施事業

1)来場者増加のための本宮の湯リニューアル整備(重点事業)短期、商工観光課

2)体験型観光プログラムの開発(重点事業)短期、観光協会

3)新しい観光コンテンツ及びテーマの発掘(重点事業)短期、観光協会

4)寺社仏閣を活用した体験商品の開発、短期、観光協会

5)とよかわブランドを生活に取り入れるライフスタイルの提案(新規事業)長期、観光協会

6)農業、文化財、スポーツ、インフラ等の他分野の観光資源の活用検討(新規事業)長期、観光協会

7)観光農園などの農業体験ができる施設の設置に関する環境整備の検討(新規事業)長期、農務課、商工観光課

8)道の駅の調査研究(新規事業)長期、道路建設課、商工観光課

連携主体:商工会議所、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者、工業事業者、市民、ボランティア等

ターゲット:子育て家族、シニア等

マーケット:1次から3次マーケット

 

3)ウィズコロナ時代の誘客

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、観光は近場、少人数へと行動の変化が生じていることから、ウィズコロナ時代の誘客につながる取組を推進します。今後の状況によっては、令和3年度に実施したLINEクーポンを活用した観光振興事業の再実施について検討します。

 

実施事業

1)近隣居住者や県内向けの観光情報発信、短期、観光協会

2)新型コロナウイルス感染症対策情報の発信(新規事業)短期、観光協会

3)少人数やプライベート向けコンテンツの創出(新規事業)短期、観光協会

連携主体:商工会議所、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者、工業事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル・夫婦、若年層、シニア等

マーケット:1次から2次マーケット

 

4)マッチングやコラボレーション促進

豊川観光全体を活性化するため、観光関連事業者同士や異業種、他地域の取組とのマッチングやコラボレーションを促進することで、相乗効果を発揮した取組を推進します。また、様々な業種の事業者が豊川市の観光振興に資する事業を行いやすい環境づくり等について検討します。

 

実施事業

1)観光関連事業者同士や異業種、他地域との連携支援、中期、観光協会

2)異業種ワークショップの開催、中期、観光協会

連携主体:商工会議所、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者、工業事業者、近隣自治体等

ターゲット:子育て家族、カップル、夫婦、シニア等

マーケット:1次から2次マーケット

 

5)スポーツ、アウトドアレジャー実施場所としての魅力創出及び発信

山、川、海といった自然資源を生かし、気軽にスポーツやアウトドアレジャーを楽しめる場所としての環境や体制の整備や魅力創出及び発信を検討します。

 

実施事業

1)スポーツイベントの活性化(重点事業)短期、スポーツ課

2)トップアスリートふれあい交流事業(重点事業)短期、スポーツ課

3)登山者需要を反映した山ハイキングマップの作成、短期、商工観光課

4)ジャパンエコトラック事業との連携及びPR、短期、商工観光課

5)マラソン大会やプロスポーツの試合での飲食や物販の出店、短期、スポーツ課

6)スポーツ大会の誘致、短期、スポーツ課

7)アウトドアメーカーとのタイアップ企画等の検討(新規事業)中期、観光協会

8)アーバンスポーツの推進検討(新規事業)長期、スポーツ課

連携主体:観光関連事業者、商業事業者、市民、ボランティア、近隣自治体等

ターゲット:若年層、シニア、学校等

マーケット:1次から2次マーケット

 

6)オンライン等を利用した観光コンテンツの創出、発信 

オンラインやVRAR等の最新技術を活用し、新しいコンテンツを創出、情報発信を行うことで、新たな客層へアプローチするとともに、オンラインでつながった人の実際の来訪につなげます。

 

実施事業

1)オンラインツアーや工場見学を活用した誘客、物販の検討(新規事業)中期、観光協会

2VRAR等の最新技術を活用した新たなコンテンツの検討(新規事業)長期、観光協会

連携主体:商工会議所、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者、工業事業者等

ターゲット:子育て家族、若年層等

マーケット:4次マーケット

 

施策1−(2)効果的な情報発信

@情報発信手法と内容の見直し

これまでの観光情報発信手法や内容の見直しを行い、SNSの活用等による時代に合わせた効果的な情報発信を行います。

 

実施事業

1)情報発信手法や体制の見直し(重点事業)中期、商工観光課、観光協会

2)インフルエンサーや仕掛け人を通じた情報発信(重点事業)中期、観光協会

3)とよかわブランドの磨き上げ(重点事業)中期、観光協会

4)観光パンフレットの充実、見直し、短期、商工観光課

5)とよかわ宣伝部長いなりんの活用、短期、観光協会

6)とよかわ観光大使によるPR活動、短期、観光協会

7)観光地、花、農畜産物、イベント等のPR動画配信、短期、観光協会

8)旅行会社や鉄道事業者とタイアップした来訪者の呼込み、短期、観光協会

9)テレビ等メディアの活用、短期、観光協会

10)豊川産農畜産物を利用したグルメ情報の売込み、短期、農務課

11)豊川にまつわる御利益のあるコンテンツ収集及びPR(逸話収集等)、中期、観光協会

連携主体:商工会議所、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者、交通事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル、夫婦、シニア、外国人旅行者等

マーケット:1次から2次マーケット

 

2)対象を明確にした情報発信

豊川市の観光資源の魅力を関心のある層に的確に届け、実際の来訪につなげるため、ターゲットやマーケットを想定した情報発信を検討します。

 

実施事業

1)都市圏プロモーション事業(重点事業)短期、観光協会

2)シティセールス推進事業(重点事業)短期、秘書課

3)映画、ドラマ等のロケ誘致とその後のシティセールスや観光分野での活用検討(重点及び新規事業)短期、秘書課、商工観光課、観光協会

4)近隣地域におけるプロモーションの展開、短期、観光協会

5)ふるさと納税等を利用した関係人口の創出及び拡大、短期、企画政策課

連携主体:商工会議所、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者、工業事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル・夫婦、若年層、シニア等

マーケット:全対象

 

3)来訪者に情報発信してもらう仕掛けづくり

来訪者による口コミも旅行先検討の上での重要な情報の一つとして捉え、来訪者が現地の情報を発信したくなるような仕組みづくりを行います。

 

実施事業

1)写真映えするスポットの発信、短期、観光協会

2)観光客に情報発信を促す仕組みの検討、短期、観光協会

連携主体:寺社・仏閣、文化施設、観光関連事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル、夫婦、若年層等

マーケット:1次から2次マーケット

 

4)東三河全体での観光イメージづくり

東三河の各地域が有するテーマに応じたそれぞれの強みを包括し、東三河全体での観光イメージの向上と定着化を図り、旅行先の選択肢としての存在感、旅行者への訴求力を高めます。

 

実施事業

1)東三河他市町村と連携した情報発信や観光イメージの発信(重点事業)短期、観光協会

2)設立予定の東三河DMOとの連携検討(重点及び新規事業)短期、商工観光課

連携主体:東三河広域観光協議会、近隣自治体等

ターゲット:カップル、夫婦、若年層、シニア、外国人旅行者等

マーケット:全対象

 

基本方針(2)観光産業の持続化と発展

観光産業の持続化と発展のため、滞在時間拡大、周遊促進、消費拡大を図ります。また、従来の観光だけでなく、ビジネス等で訪れる来訪者に対して新たなコンテンツを提供し、多様な客層に対して様々な楽しみ方を提供し、通年での誘客を行います。

 

施策2−(1)消費機会の拡大

1)体験交流プログラムの創出

体験型観光の需要拡大への対応や、滞在時間及び消費拡大につなげるため、体験、交流プログラムの創出、環境整備を行い、来訪者の拡大を図ります。また、体験交流プログラムにおいて、市民との交流機会の創出や観光資源について歴史や背景とともに説明する等、付加価値を高めることで、豊川ファンの拡大も狙います。

 

実施事業

1)体験型観光プログラムの開発(再掲)(重点事業)短期、観光協会

2)体験プログラムで利用するものを購入に繋げる仕掛けづくり(重点及び新規事業)中期、観光協会

3)農水産品関連体験プログラムの検討(重点及び新規事業)中期、農務課

4)工場見学ツアーの拡充、短期、観光協会

5)祭り等の文化体験や地域住民とのふれあい体験の検討(新規事業)長期、観光協会

連携主体:商工会議所、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者、工業事業者、市民、ボランティア、近隣自治体等

ターゲット:子育て家族、若年層、外国人旅行者等

マーケット:1次から3次マーケット

 

2)周遊促進

スタンプラリーや周遊ルートの設定等による市内全域への周遊を促す仕掛けづくり等により、市域全体への周遊促進を図ります。

 

実施事業

1)仮称イオンモール豊川来訪者への市内周遊促進事業の検討(重点及び新規事業)短期、商工観光課

2)市内周遊を促すコンテンツの創出(重点事業)短期、観光協会

3)特産品等をテーマにしたスタンプラリーの実施、短期、観光協会

4)宿泊者向けガイドマップの作成、短期、観光協会

5)登山客の周遊促進、短期、観光協会

6)コミュニティバス利用方法の情報発信、短期、人権交通防犯課

7)ウォーキングルートの修正、追加の検討、中期、商工観光課

8)テーマに沿った豊川独自のまち歩きツアーの創出、中期、観光協会

連携主体:商工会議所、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル、夫婦、シニア等

マーケット:1次から2次マーケット

 

3)滞在時間の拡大

早朝や夜間に楽しめるイベントの開催やコンテンツ創出等、これまでにない時間帯での観光客の受入や、滞在型観光の拠点となる場所の整備を図る等、滞在時間を拡大し、宿泊者数の増加にもつなげる取組を推進します。

 

実施事業

1)朝や夜をテーマにしたイベントやコンテンツ企画(重点及び新規事業)短期、観光協会

2)赤塚山公園の賑わい創出に向けた再整備(重点及び新規事業)中期、公園緑地課

3)豊川公園の多機能化への再整備(重点及び新規事業)中期、公園緑地課

4)豊川稲荷周辺商店街と連携したコンテンツ強化(重点事業)中期、都市計画課

5)新たなグルメの開発検討、長期、観光協会

6)新たな集客施設の創出可能性に関する調査及び検討(新規事業)長期、観光協会

連携主体:商工会議所、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル、夫婦、若年層等

マーケット:1次から3次マーケット

 

4)土産物開発ととよかわブランドの活用

来訪者の消費額拡大のため、新たな土産物開発とプロモーションを行います。また、土産物開発では、とよかわブランド品の活用も検討します。

 

実施事業

1)新しい商品や土産物開発支援(重点事業)短期、商工観光課

2)とよかわブランドを活用した土産物の開発検討(重点及び新規事業)中期、観光協会

3)豊川産農畜産物のプロモーション及び利活用促進、短期、農務課

4)農産物を生かした加工食品の提供、短期、農務課

5)農協等の民間事業者と連携した土産物開発検討(新規事業)中期、観光協会

連携主体:商工会議所、商業事業者、農水産業事業者、工業事業者等

ターゲット:カップル、夫婦、若年層、シニア、ビジネス等

マーケット:4次マーケット

 

5)土産物等の販売促進

多くの来訪者が容易に土産物や名産品を購入できるような場所の検討を行います。また、近年のECサイト利用の定着化を踏まえ、インターネットを利用しての購入についても検討します。

 

実施事業

1)アンテナショップ等の販売場所の検討(重点及び新規事業)短期、商工観光課

2)来訪者を対象とした豊川産農畜産物販売の強化(重点事業)短期、農務課

3)民間施設の定番立ち寄りスポット化情報発信、短期、観光協会

4)飲食店マップ、名産品マップの作成、短期、観光協会

5ECサイトの活用検討(新規事業)中期、観光協会

6)花等のサブスクリプション販売の検討(新規事業)中期、観光協会

7)飲食や物販が楽しめる、いなり横丁の検討、長期、観光協会

連携主体:商工会議所、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者、工業事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル、夫婦、若年層、シニア等

マーケット:2次から3次マーケット

 

施策2−(2)通年で楽しめる観光地づくり

1)四季の魅力創出と発信

四季を楽しめる観光資源が豊富にあることから、これらを生かして季節ごとの商品やイベントを企画することで、通年誘客やリピート顧客の創出につなげます。

 

実施事業

1)何度も訪れることができるスタンプラリーやシーズンに合わせたスタンプラリーの企画(重点事業)短期、観光協会

2)四季ごとの観光商品やイベント企画(重点事業)中期、観光協会

連携主体:商工会議所、観光関連事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル、夫婦、シニア等

マーケット:2次マーケット

 

2)話題性のあるイベントの実施

来訪の動機となる話題性のあるイベント等を企画、実施します。

 

 

実施事業:

1)豊川産農畜産物を生かしたイベントの開催、短期、農務課

2)大人から子どもまで楽しめるイベントの実施(謎解き等)、中期、観光協会

3)豊川稲荷等の寺社仏閣への毎月参拝の定番化のための企画検討、長期、観光協会

連携主体:商工会議所、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル、夫婦、シニア等

マーケット:1次マーケット

 

施策2−(3)インバウンド対策事業

1)外国人向けコンテンツの検討

アフターコロナを見据えた外国人向けコンテンツ開発やPRを検討します。

 

実施事業

1)外国人向けの観光案内の充実(重点事業)短期、商工観光課、観光協会

2)外国人向けの観光コンテンツ開発及びPR、長期、観光協会

連携主体:商工会議所、観光関連事業者等

ターゲット:外国人旅行者等

マーケット:4次マーケット

 

施策2−(4)従来型の観光に限らない多様な切り口での誘客

1)教育に着目した誘客

史跡や文化財を活用し、校外学習等の学校の学びの場、あるいはシニアの学びの場として利用しやすいように整備及び情報発信し、教育利用による来訪を図ります。また、市内の小中学生が地域資源を知る機会を設けることで、シビックプライドの醸成につなげます。

 

実施事業

1)史跡や文化財等の利活用、短期、生涯学習課

2)大橋屋や三河国分尼寺等での歴史学習プログラムの造成(新規事業)短期、生涯学習課

3)小中学生による地域資源を知る取組、短期、学教教育課

連携主体:教育委員会、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、近隣自治体等

ターゲット:子育て家族、学校、シニア等

マーケット:1次から3次マーケット

 

2)クラブ活動等に着目した誘客

市内スポーツ施設を利用し、宿泊するスポーツ合宿補助事業に加え、文化施設等を利用し、宿泊する文化活動等の合宿に対する補助を検討するなど、クラブ活動等に着目した誘客を図ります。

 

実施事業

1)スポーツ合宿のPR、短期、観光協会

2)文化活動等の合宿に対する補助事業の検討(新規事業)長期、商工観光課

3)アジア競技大会等の活用、合宿受入(新規事業)長期、スポーツ課

連携主体:観光関連事業者等

ターゲット:学校、外国人旅行者等

マーケット:全対象

 

3)ビジネス客に着目した誘客

豊川市はビジネス客の来訪が盛んであることに着目し、市内企業との連携やビジネス客向けのコンテンツを検討し、ビジネスでの来訪をきっかけにした誘客を図ります。

 

実施事業

1)市内企業に訪れているビジネス客の実態と需要把握(新規事業)中期、観光協会

2)企業向け観光案内の充実(新規事業)中期、観光協会

3)ビジネス来訪者向け土産物やパンフレット作成の検討(新規事業)中期、観光協会

連携主体:商工会議所、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者等

ターゲット:ビジネス等

マーケット:4次マーケット

 

施策2−(5)担い手の創出・ホスピタリティ醸成

1)人材育成と担い手の創出

市民のホスピタリティを醸成し、観光客の満足度向上を図っていくため、引き続き、おもてなし講座や観光ボランティアの育成及びPR等を行います。

 

実施事業

1)観光おもてなし力促進事業の拡充(重点事業)短期、商工観光課

2)観光ボランティアガイドの育成及び既存各施設のガイドと協力したPR(重点事業)短期、観光協会、生涯学習課

3)観光知識の普及、啓発、短期、商工観光課

4)創業及び起業者への支援、短期、商工観光課

5)おもてなし講座の実施、短期、観光協会

6)インターンの積極実施、短期、観光協会

7)イベント実施事業者等への支援、短期、秘書課

連携主体:観光関連事業、市民、ボランティア等

ターゲット:カップル、夫婦、シニア、外国人旅行者等

マーケット:1次マーケット

 

2)市民による観光資源の魅力発信

市民による情報発信が豊川市の魅力を発信するうえで大きな力になることから、市民が自身のまちをよく知ることができる環境を提供し、SNS等で市民自らPRする仕組みづくりを行います。

 

実施事業

1)市民向けの市内観光資源に関するセミナー開催、短期、観光協会

2)市民が観光情報を発信する仕組みづくり、短期、観光協会

3)観光資源を生かした朝市やマルシェの開催、中期、観光協会

4)市民への豊川土産のPR、中期、観光協会

連携主体寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者等

ターゲット:子育て家族、カップル・夫婦、若年層、シニア等

マーケット:1次マーケット

 

基本方針(3)誰もが安全、安心、快適に観光ができる環境の整備

多様性に配慮し、様々な来訪者に対応していくとともに、コロナ禍で進んだ衛生面や防疫面への対応を行い、誰もが安全、安心、快適な環境を提供していきます。

 

施策3−(1)受入環境整備

1)観光関連インフラの整備

豊川市への来訪者が、快適に観光を楽しめるよう、観光施設や案内表示のユニバーサルデザイン化を図る等、観光関連インフラの整備を行います。

 

実施事業

1)観光関連施設の保全(重点事業)短期、商工観光課

2)史跡、文化財等の保全、短期、生涯学習課

3)観光案内看板等の整備、短期、商工観光課

4)民間活力を導入した整備(新規事業)長期、公園緑地課

連携主体:文化施設、観光関連事業者、市民、ボランティア等

ターゲット:全対象

マーケット:全対象

 

施策3−(2)最新技術の活用

1)新たなサービスの導入検討

アプリ決済やオンラインチケット等をはじめとする非接触サービスの導入及び統一化や、交通体系の進化による快適な観光地づくり、また、観光関連事業におけるDXの活用促進によるサービス向上を検討します。

 

実施事業

1)非接触型サービス導入検討(コロナ対策含む)(新規事業)短期、商工観光課

2)祭り等のインターネット配信(新規事業)中期、観光協会

3)交通体系の進化への対応(新規事業)中期、人権交通防犯課

4VRARを活用した歴史映像コンテンツの検討、長期、生涯学習課

連携主体:商工会議所、文化施設、観光関連事業者等

ターゲット:全対象

マーケット:全対象

 

施策3−(3)衛生、防疫対策

1)衛生、防疫対策

新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症の拡大に備え、観光施設や飲食店等の感染症対策の啓発や衛生面に配慮した観光地づくりを行うことで、観光客が安心して来訪できる環境を整えます。

 

実施事業

1)観光施設の衛生環境改善(トイレ洋式化、水栓自動化等)(重点及び新規事業)中期、商工観光課

2)飲食店等の観光関連施設の新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症対策の啓発(新規事業)短期、商工観光課

連携主体:商工会議所、寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者等

ターゲット:全対象

マーケット:全対象

 

基本方針(4)観光振興施策の推進に向けた体制構築

近隣の地域と連携し、相互に強みを生かしながら、地域一帯で誘客を進めます。市内外の連携体制を強化し、適宜取組の見直しをしながら施策を推進していきます。

 

施策4−(1)市内関係者間での連携・推進体制構築

1)関係者間の連携

豊川市と豊川市観光協会による連携体制の強化や、様々な主体の連携を図り、情報交換や取組の相互支援や協力を進めることで、より効果的な推進体制を構築します。また、市民が観光事業に携わる機会を設けることで、おもてなしの心、シビックプライドの醸成につなげます。

 

実施事業

1)市、観光協会のホームページの連携、充実、短期、商工観光課、観光協会

2)官民の観光関連事業の連携、短期、商工観光課

3)観光事業への市民の参画推進、短期、商工観光課

4)庁内関係者による横断的なチームの活用、短期、秘書課

5)農協と農業生産者との連携、短期、農務課

連携主体:寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者、市民、ボランティア等

ターゲット:全対象

マーケット:全対象

 

施策4−(2)広域連携による観光振興施策の推進

1)東三河地域との連携

豊川市の魅力の訴求力を高めるため、東三河広域観光協議会や近隣市町と連携を行いながら、東三河で一体となった情報発信や東三河全域での観光企画の創出、広域観光ルートの充実を図ります。

 

実施事業

1)設立予定の東三河DMOとの連携検討(再掲)(重点及び新規事業)中期、商工観光課

2)近隣市宿泊者の豊川市への立ち寄り促進、中期、観光協会

連携主体:東三河広域観光協議会、観光関連事業者、商業事業者、工業事業者、近隣自治体等

ターゲット:子育て家族、カップル、夫婦、シニア、学校、外国人旅行者等

マーケット:2次から3次マーケット

 

2)その他関連地域との連携

東三河地域以外の共通のテーマを持つ地域と連携し、観光企画の創出、広域観光ルートの充実を図り、一層の観光振興施策の推進を図ります。

 

実施事業

1)東海道が通る地域との連携、短期、商工観光課

2)各地のご当地キャライベントへの参加、短期、観光協会

3)大河ドラマどうする家康の関連地域との連携(新規事業)中期、観光協会

連携主体:文化施設、観光関連事業者、近隣自治体等

ターゲット:カップル、夫婦、若年層、シニア等

マーケット:全対象

 

施策4−(3)取組効果の把握と見直し

1)施策の進捗確認と効果の把握

施策の進捗確認や適宜見直しを実施するための体制を構築するとともに、継続的に経済効果を把握するための手法などについて、検討します。

 

実施事業

1)仮称豊川市観光振興推進計画推進委員会の設置(重点事業)短期、商工観光課

2)電子市政モニターや市民意識調査を活用した評価の実施、短期、商工観光課

3)観光関連マーケティング手法の検討(新規事業)中期、観光協会

4)継続的に経済効果分析を行う手法の検討(新規事業)中期、商工観光課、観光協会

連携主体 :寺社、仏閣、文化施設、観光関連事業者、商業事業者、農水産業事業者、交通事業者、市民、ボランティア等

ターゲット:全対象

マーケット:全対象

 

7章計画の実現に向けて

1)推進体制

豊川市観光振興推進計画では、豊川市は観光振興に向けた主体的な取組や広域的な取組を進めるとともに、庁内の関係部署が横断的に連携し、円滑に事業が進むよう体制を構築します。また、豊川市観光協会をはじめ観光関連事業者等と連携し、適宜事業への支援を行い、情報共有や事業協力を得ながら、相互に事業推進を図ります。

本計画は策定後も社会情勢の変化や流行を的確に捉え、関連主体とともに適宜見直しを図ります。

なお、計画の推進を担う組織体として仮称豊川市観光振興推進計画推進委員会を組織し、計画期間中は毎年度、計画の進捗状況のモニタリングを行い、取組の振返りや事業進捗を関係者間で共有するとともに、取組の方向性を適宜見直すことにより、実効性の高い計画推進を可能とする体制を構築します。

 

2)役割分担(機能別の役割)

中核機能

豊川市観光振興推進計画では、豊川市と豊川市観光協会が、計画を着実に推進していくための両輪となり、計画の目標達成、将来像の実現に向けた取組を主体的に進める役割を担います。

 

豊川市及び豊川市観光協会の具体的な役割

 

豊川市の主な役割

・計画の全体管理、進捗確認

・関係主体との連絡調整、情報共有、事業連携

・計画に付随する各種事業推進に向けた予算の確保

・仮称豊川市観光振興推進計画推進委員会の開催

 

豊川市観光協会の主な役割

・豊川市との緊密な相互連携

・観光資源の整備と活用、観光イベントやキャンペーン事業の推進、情報提供、地域DMO的な役割(観光地経営の視点に基づき、観光マーケティング、ブランディング、商品開発、情報発信、観光誘客など地域一丸となった取組)

・観光人材育成(郷土愛、探究心、実行力、情報発信力、データ分析能力、立案力、経営力)

・計画の関連主体の連携の促進

・観光関連事業者の意見・要望の吸上げによる相互連携の促進

 

推進機能

様々な主体が、各自の事業戦略に基づき事業を推進するとともに、豊川市観光振興推進計画の各種事業との関係性を築き、官民が連携して取組を進めることで、計画の着実な推進に繋げます。

 

誘客機能

日常的な事業実施の中で関わりを持つ来訪者等、豊川市に関わる人々との関係性を生かし、観光客として豊川市で滞在、周遊してもらえるよう、豊川市、豊川市観光協会とともに商工会議所、各種団体、民間企業等が積極的に関わり、誘客拡大に取り組みます。

 

受入機能

従来から観光客を受け入れてきた施設だけでなく、市内の様々な魅力的な空間を活用し、観光コンテンツが提供できる場所として活用していきます。また、観光コンテンツを提供する民間事業者の新たなチャレンジを受け入れられる環境・体制を整備していきます。

 

豊川市観光振興推進計画に関連する各主体と機能の関係性イメージの図は省略します。