「広報とよかわ」2015年6月号（MY COLOR）

MY COLOR

きらっと☆とよかわっ！輝くひとVol．3

リスナーと向き合い朝イチバンで元気を届ける

＜ミュージック・ナビゲーター＞小林 拓一郎さん

いつもの通勤、通学の時間、ラジオから聞こえてくる力強くも親しみのある声。このまちの朝に元気を届けてくれる、ZIP‐FMミュージック・ナビゲーターの小林拓一郎さんにお話を聞きました。

中学時代の夢は、本場アメリカでバスケットボールをすることだった。その夢は、高校3年間を通しても冷めることなく、アメリカの大学へ留学。しかし、「現地の学生たちとプレーをした瞬間、あまりのレベルの高さに、現実を突きつけらた」と振り返る。この時を境に、バスケットボール一色の自分を見つめ直し、さまざまなことに挑戦するようになる。その1つが、キャンパスDJへのエントリーだった。学校内にあるラジオ局から、学生たち自身が制作した番組を放送するというもの。「とにかく何でも挑戦しようと思った。日本語と英語を織り交ぜながら、見よう見まねで続けていた」と話す。

大学卒業後、東京のアナウンススクールで専門的な技術を学ぶ。「暇さえあれば発声練習を繰り返し、必死にしがみついた。できることは何でもやった」と当時の苦労を思い返す。

受講を終え、下積みを重ねる中、転機が訪れる。2004年に開催されたZIP‐FMのコンテストでグランプリを獲得。これを機に、ZIP‐FMからオファーが届き、ミュージック・ナビゲーターとしての人生がスタートした。

初めはうまくいかなかった放送も、リスナーの反応を確かめながら、自分のかたちを持つようになった。5年目を迎え、抜てきされたのは、自身が強く希望していた朝の帯番組。「おはようございますの声を届けたかった。聞いてくれている人を想像し、いかに共感できる言葉を伝えられるかをいつも考えている。自分の声を聞いて少しでも元気になってもらいたい」

ミュージック・ナビゲーターになって10年、「これまでは、自分の夢をかなえるためにがんばってきた。これからの10年は、培った経験を生かし、自分を育ててくれた地域や周りの人のためにできることをしていきたい」と新たなステージを歩もうとしている。