「広報とよかわ」2023年3月号(特集)
更新日:2023年3月1日
特集 未来へつなぐ、まちづくり 八幡駅周辺地区が生まれ変わります
市では、それぞれの地域の特性を生かしながら人が集い、交流し、にぎわいのあるまちづくりに向けて取り組んでいます。この春、八幡地区に大型商業施設がオープンし、八幡駅周辺が大きく変わろうとしています。今回の特集では、市が進めるまちづくりについてお伝えするとともに、新しく変わっていく八幡のまちを紹介します。詳しいことは、八幡駅周辺地区まちづくり推進室(電話:0533-95-0018)へお問い合わせください。
市が目指すまちづくりの姿
全国的に進む人口減少と少子高齢化。医療や福祉・商業といった都市機能は一定の人口密度に支えられており、将来、生活サービスの提供が困難な状況になることが懸念されています。豊川市の人口は令和2年の国勢調査において増加していますが、人口減少の問題と無関係ではありません。こうした背景を踏まえ、住民・民間事業者・行政が一体となってコンパクトシティ(歩いて暮らせるまちづくり)を目指しています。
市では、主要な鉄道駅周辺を拠点として位置付け、中心拠点(豊川・諏訪・中央通地区)と、八幡・国府地区など6つの地域拠点を設け、各拠点へ都市機能の誘導を図っています。また、各拠点間の移動を支えるための道路や公共交通などの交通ネットワークを形成し、豊かに暮らし続けられるまちを目指していきます。
地域の拠点 八幡地区のまちづくり
地域拠点の1つである八幡地区は、既存の市民病院を中心に、医療・福祉・公共施設・商業・住宅などの多様な都市機能の集積を高めていき、交流によるにぎわいづくりと雇用の創出を図るまちづくりを目指しています。そのために必要な基盤整備などを現在進めています。
八幡地区の移り変わり
昭和42年、八幡地区に豊川(通称・野路)工業団地が造成され、その後、日立製作所豊川事業所、スズキ豊川工場が建設されました。これにより多くの雇用が生まれ、工業都市としての発展に大きく貢献してきました。これに伴い、周辺では土地区画整理事業により、良好な住宅地が形成されました。
平成25年、市民病院が光明町から移転し、医療の拠点として開業。その後、日立製作所豊川事業所が平成28年に、スズキ豊川工場が平成30年に相次いで製造を終了することとなり、大規模工場の跡地活用が大きな課題となりました。現在、市では跡地を活用し、中心拠点を補完するにぎわいを生み出すまちづくりとして、福祉・公共施設・商業・住宅など、複合的な都市機能の集積に向けた整備を進めています。令和5年4月4日(火曜)に大型商業施設がグランドオープンし、令和7年度に総合保健センター(仮称)の完成が予定されています。
昭和32年12月撮影
豊川工業団地造成前の八幡地区。周辺には田畑が広がっている。
昭和43年10月撮影
豊川工業団地造成後の八幡地区。工場や住宅が建ち始めている。
令和元年12月撮影
八幡駅南側に市民病院が建設され、周辺には住宅街が広がっている。
八幡地区周辺の道路整備
大型商業施設や公共施設などの建設に伴う交流人口の増加に対応できるよう、次のとおり、八幡地区周辺の道路整備などを行っています。
(1)国道1号【穴田交差点】 蔵子線への右折帯延長
(2)蔵子線 緊急車両通行対策のため中央部にゼブラ帯を設置
(3)蔵子線【交差点】 道路を拡幅
(4)蔵子白鳥線外1路線 道路を拡幅
(5)姫街道線 片側1車線を2車線に拡幅
(6)姫街道線 【八幡町交差点】右折帯を延長
(7)篠束野口線 信号交差点を新設
(8)篠束野口線 片側2車線に加え右折帯を確保
(9)白鳥野畔原溝線 道路を拡幅
(10)伊奈鳥川線 道路を拡幅
こう変わる!八幡駅周辺地区の都市機能
八幡駅の徒歩圏内に、既にある市民病院に加え、新たな都市機能が集まり、さらに暮らしやすいまちへ変わり始めています。今後は、福祉・公共施設・商業施設・住宅地・広場などが整備されていく予定です。便利で多機能な都市空間を回遊できる地域の拠点になっていきます。
医療拠点地区:豊川市民病院
A地区:大型商業施設 令和5年4月4日(火曜)グランドオープン予定、事業所内保育事業、大規模小売店舗出店事業、アンテナショップ、チャレンジショップ、観光ブースの出店支援
B-1地区:公共施設整備 総合保健センター(仮称):令和7年度建設完了予定
B-2地区:住宅地 令和5年4月から入居開始予定、さくら広場・白川散策路 令和5年3月完成予定
八幡地区の公共交通がますます便利に!
・市民病院に乗り入れているバスが大型商業施設まで接続します。
・名古屋鉄道豊川線が臨時増便されます。
(注記)八幡地区の各施設へお越しの際は、時間にゆとりをもったお出かけや電車などの公共交通機関のご利用をお願いします。
豊川市長 竹本 幸夫
私のマニフェストにおける最重要施策は、八幡地区のまちづくりです。当該地区では、大型商業施設のオープンをはじめ、宅地分譲、総合保健センター(仮称)の建設など、多くの事業が展開しています。
前身となる豊川工業団地は、これまで多くの雇用を生み出し、豊川市が工業都市として発展する中心的な役割を担ってきました。これからは、大型商業施設により約三千人の雇用が生まれ、集客の核としてにぎわいを創出していきます。また、その隣接エリアには、市内初となる無電柱分譲地として、先進的な住宅地が形成されます。
市内には豊川稲荷をはじめとする魅力的な観光資源の他、とよかわブランドなど優良な商品が豊富にあります。中心拠点や、他の地区と連携し、市全体に波及効果を広げていきたいと考えています。
八幡地区が新たな機能を生かし、雇用、交流、情報発信の核として、豊川市の発展や定住人口の増加などに、今後も大きく貢献してくれるものと期待しています。
地域の声 堀川 貴志さん、綾さん、瑞斗くん(中野川町)
子どもが小さいので、健診を受けたり、買い物をしたり、歩いて回れる範囲でいろいろな用事を済ませることができるのは、便利で良いと思います。八幡のまちのにぎわいが、豊川のまちの発展につながっていくことを楽しみにしています。
まちの取り組み
八幡駅周辺地区の住民の皆さんが、まちを盛り上げるために行っているさまざまな取り組みを紹介します。
桜町連区
令和4年10月、桜町連区60周年記念事業「ふれあい祭り」が寄付公園で開催されました。地元商店などの出店やステージパフォーマンスが行われ、幅広い世代の方たちでにぎわいました。
代田校区「ポジティブチケット事業」
代田小学校の児童が、地域行事に参加したり、学校で良い行いをしたりするとスタンプが貯まり、協力商店で景品と交換できる仕組みです。コミュニティの活性化につながっています。
八南連区
八幡町の有志で構成される「八幡町なごみの会」。住民が「和(なご)める」地域づくりのため、八幡駅前ロータリーの花壇や歩道などの緑化を進めています。