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豊川市 きらっと☆とよかわっ!
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平成29年度施政方針並びに予算案大綱説明

更新日:2017年3月3日

 本日、ここに平成29年第1回定例市議会の開会にあたり、平成29年度予算案を始めとする諸議案のご審議をいただくのに際しまして、施政方針の一端と予算案の大綱を述べさせていただきます。
 私は、市長就任以来、一貫して政治姿勢であります「市民との対話」により、多くの方々からの意見を拝聴することを大切に、市政運営を進めてまいりました。
 そして、平成28年度からスタートしました「未来のとよかわビジョン2025・第6次豊川市総合計画」は、様々な方々からの意見をいただくなか、1市4町の合併後、初めての策定となり、本市の今後のまちづくりの指針となっております。
 この計画では、本市の未来像を「光・緑・人 輝くとよかわ」と定め、「光」は生命(いのち)を育み、平和で豊かな未来への希望を表し、「緑」は恵みをもたらす自然と住みよいふるさとを表しています。「人」は、先人により築かれた歴史と心豊かでやさしさに満ちた市民の姿を表しています。
 恵まれた自然と歴史、これまでに築かれた豊かさと住み良さを大切にし、市民が希望に向かって進む「輝くとよかわ」を実現するため、今年は「笑顔で・明るく・元気よく!」をキャッチフレーズに市民の皆様と共にまちの未来像の実現に向けてまい進してまいります。
 我が国は、今、まさに大きな変革の時代を迎えております。人口の減少と少子高齢化が進行し、その対応が大きな課題となっています。本市におきましても変貌する社会構造への柔軟な対応や地方創生の深化など、「第6次総合計画」や「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、勇猛果敢に諸課題へ立ち向かってまいります。職員の先頭に立ち、「政策ビジョン」を確実に実行し「子どもたちの笑顔があふれ安全安心で人にやさしいまちづくり」を進めてまいります。ここに、議員を始め関係各位のご支援、ご協力を心からお願い申し上げます。
 さて、昨今の社会経済情勢をみますと、国は、アベノミクスによる経済成長を一段と加速しデフレからの脱却をより確かなものとするため、平成29年4月に予定されておりました消費税率10%への引き上げを、さらに2年半延期することといたしました。これにより、社会保障と税の一体改革は道半ばとなり、先行きについては不安を残すものとなりました。
 そして、人口減少社会へ突入した今、都市間競争を勝ち抜くためには、地方創生をさらに深化させることが重要となります。27年度に実施した国勢調査では、本市は、東三河で唯一人口が前回の調査を上回る結果となり、これまで積み重ねてきたまちづくりの成果が現れたものと認識しております。しかしながら、本格的な人口減少社会の到来を見据え、引き続き子育て施策を中心に「定住・交流施策」を重点的に推進する必要性を強く感じているところでございます。
 また、昨年4月には最大震度7を観測した熊本地震が発生し、その後も、鳥取県や茨城県で震度6弱の地震が観測されるなど、全国各地で大きな地震が発生しております。被害に遭われた皆様方に、心からお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を願っております。本市としましても、南海トラフ地震への備え、防災対策のさらなる強化に取り組んでまいります。
 一方、海外では、昨年11月にアメリカ大統領選挙が行われ、先月、新大統領にドナルド・トランプ氏が就任いたしました。新大統領は環太平洋パートナーシップ(TPP)協定への不参加を表明するなど、国際情勢の先行きは不透明な状況となっております。また、ヨーロッパでは、イギリスが国民投票により欧州連合(EU)からの離脱を決めるなど、世界各国において保護主義的な流れが広がっております。
 私は、この様な大きな変革期だからこそ、職員一同が切磋琢磨し、一致団結して市政運営に取り組まなければならないものと考えます。少子高齢化、人口減少社会の進行は、著しく速いペースで人口構造に変化をもたらし、市民生活に大きな影響を及ぼしてまいります。また、市民が安全で安心して暮らせるまちづくりを進めていくには、社会保障、子育て支援、防災対策、都市基盤整備など、より一層きめ細かな行政運営を行う必要があります。このため、副市長を複数制とすることで、どのような場面においても可及的速やかに対応可能な体制とし、トップマネジメント機能の強化を図ってまいります。
 そして、八幡地区における工場跡地の利活用につきましては、本市の将来を左右する大変重要な課題と認識しております。本市の総合的な発展に繋がるよう関係する企業との協議を進めるとともに、公共施設の集約や住環境の整備など、用途地域の変更を含め慎重かつ、適正な対応を図ってまいります。
 また、市政運営にあたっては、これまでも、市民の皆様からの信任と信頼は欠くことのできない重要なものと認識しております。そのため、旧宝飯地区における合併満足度の低下を真摯に受け止め、全ての市民が一体感や愛着を感じ、誇りを持てるまちづくりを推進し、そして、行財政運営における不正会計や情報漏洩などを未然に防ぐため、内部統制によるリスク管理に取り組んでまいります。
 私は、市長3期目のスタートにあたり、「政策ビジョン」をお示しし、多くの市民が望んでいる「家族が将来にわたって、この地に住み続けたいと思うまちづくり」の実現をお約束しております。
 平成29年度予算への私の思いを「政策ビジョン」に掲げた4Sのまちづくりに沿って述べさせていただきます。
 初めに、スマイル【笑顔】「子育てするなら豊川市」といわれるまちでございます。
人口減少社会に突入し、子育てに関する施策の重要度はさらに増しており、「子どもたちは豊川市の宝」豊川市の将来を担う子どもたちを育てることは我々、社会全体の責務と考えております。このため、地域で子育て支援ができる環境づくりを構築し、誰もが「豊川市に住み、子を産み、子育てしたい」と思える子育て環境の整備に力を注いでまいります。
 まず、保育所では、育児休業からスムーズに職場復帰できるよう「保育所入所予約制度」を開始してまいります。そして、放課後児童健全育成では、児童クラブを4箇所増設し、小学6年生までの受け入れ体制の拡充を図り、子育て世帯が安心して働くことのできる環境づくりを進めてまいります。
教育環境の整備では、中学校の普通教室への空調整備を、国の平成28年度第2次補正予算により実施し、小学校につきましても、中学校への整備後、進めてまいります。
 そして、小学校の英語教科化への対応としまして、英語指導助手(AET)を2名増員し、英語教育の充実を図るとともに、国際社会に通用する人材の育成に努めてまいります。
 スポーツでは、昨年、リオ・オリンピック・パラリンピックが開催され、本市ゆかりの選手が出場し、夢と感動を与えてくれました。また、全国高校駅伝大会への豊川高校駅伝部男女アベック出場や箱根駅伝での市内の高校を卒業した選手の活躍など、「豊川市」を全国にアピールしていただいております。こうした機運を捉え、さらなるスポーツの振興を図るため、引き続きリレーマラソンへのトップアスリートの招聘など、スポーツ支援を積極的に行い、スポーツの盛んなまちづくりを進めてまいります。
 次に、セーフティ【安心】「安全安心で活気あふれるまち」でございます。
 昨年は、全国各地で地震や台風等による被害が発生いたしました。こうした自然災害などに備えた対策や危機管理体制のさらなる強化を図るため、防災の拠点施設となる防災センターの整備を早急に進め、災害時に迅速かつ、適切な対応がとれる体制づくりに努めてまいります。
 そして、市長就任以来、特別な思いで進めてきました平和公園(仮称)につきましては、「戦争の悲惨さ、平和の尊さを後世に語り継いでいく」施設として、交流施設、残存遺構などの整備やボランティアガイドを養成し、30年度の開園を目指してまいります。
 また、第6次総合計画で示す都市機能の集約と連携を進めるため「立地適正化計画」と連動し、市外から指定地区に転入された方に対し、固定資産税相当額の助成を行い、さらに中学生以下の子を持つ世帯へ奨励金を上乗せする制度を創設し、30年度からの交付に向け積極的に周知を行ってまいります。
 続きまして、ソフト【やさしさ】「人にやさしく健康で自然と共生したまち」でございます。
 日本は、諸外国に例のないスピードで高齢化が進んでいます。団塊の世代が75歳以上となる2025年以降は医療、介護など社会保障経費がさらに増加することが懸念されるとともに、認知症高齢者についても増加が見込まれています。こうした状況への対策として、現在、市内に4箇所ある高齢者相談センターに加え、5箇所の出張所を設置し、相談窓口の9箇所全てに生活支援コーディネーターを配置することで、きめ細かな対応が可能な体制としてまいります。また、高齢者を地域で支え、住み慣れた場所で自分らしい暮らしを続けることができる社会を実現するため、地域包括ケアシステムをさらに推進してまいります。
 健康づくりの推進では、新たにワンコインがん検診を開始します。がんは、死亡原因の第1位であり、早期発見が重要とされております。本市は、がん検診の受診率が県内平均以下となっておりますので、受診しやすい環境を整えてまいります。
 最後に、シンプル【わかりやすさ】「わかりやすく、無駄のない行政」についてでございます。
 まず、市債残高の削減につきましては、合併特例債を始め交付税措置のある有利な市債を厳選し、計画的に借入額を抑制することにより財政の健全化を図ってまいります。
 ファシリティマネジメントにつきましては、耐久性調査、劣化調査の結果に基づき計画的に予防保全を実施することとし、公共施設整備基金を有効活用することにより施設の長寿命化を推進してまいります。そして、小坂井地区公共施設再編整備基本計画につきましては、策定委員会において協議された地域住民の意見を反映し、基本設計に着手してまいります。
 また、本市では祭礼や民俗芸能などの伝統文化が数多く引き継がれ、各地域において催されておりますが、衣装、道具類の修理・新調に対する負担が課題となっております。そこで、大切な伝統文化を守るため、無形民俗文化財伝承支援事業費補助金を新たに創設してまいります。
 そして、東三河広域連合では、30年度の介護保険事業保険者統合に向け、新システムの構築を進め、東三河の発展に努めてまいります。
 以上、29年度に向けての私の思いについて述べさせていただきました。これからも諸課題に立ち向かうため、市民の皆様との信頼と絆を大切にし、全力で市政運営に取り組んでまいる所存であります。

 次に、平成29年度予算案の大綱について、申し上げます。
 国は、デフレから完全に脱却し、成長していく筋道をつけるため「未来への投資を実現する経済対策」を取りまとめ、昨年10月には平成28年度第2次補正予算において大胆な経済対策を打ち立てております。そして、平成29年度予算では、一億総活躍社会の実現に向け、アベノミクス「新・三本の矢」に沿った施策とともに「日本再興戦略2016」を着実に実施することで、第一の矢「戦後最大の名目GDP600兆円」に挑戦することとしています。さらに、第二、第三の矢「希望出生率1.8」及び「介護離職ゼロ」に向けては、少子高齢化社会などに対応するため、保育士、介護人材の処遇改善についての予算を盛り込み、潜在成長率の向上を目指すこととしております。
 また、財政の健全化につきましては、「経済再生なくして財政健全化なし」を基本に、32年度のプライマリーバランス黒字化という財政健全化目標の達成を目指すこととし、経済再生と財政健全化の両立を実現する予算としています。
 こうした中、国の平成29年度一般会計予算の総額は、対前年度比0.8%増の97兆4,547億円で過去最高の規模となっております。
 歳入予算は、税収では法人税率の引き下げの影響があるものの、緩やかな景気回復により対前年度比0.2%増の57兆7,120億円を見込み、歳入の不足分は、外国為替資金特別会計からの繰り入れなどで補い、これら税外収入は対前年度比14.7%増の5兆3,729億円としております。そして、新規国債発行額については、対前年度比0.2%減の34兆3,698億円とし、7年連続の減少となりますが、財政健全化への道は厳しい状況となっています。
 一方、歳出予算は、国債費を除く経費で73兆9,262億円、対前年度比1.1%の増となったものの、社会保障関係費については、「経済・財政再生計画」の目安に沿った5,000億円以内の増に抑制し、歳出改革を推進しております。
 次に、地方財政計画につきましては、公共施設等の適正管理の推進、まち・ひと・しごと創生事業費の継続、緊急防災・減災事業費の拡充・延長などを盛り込み、対前年度比1.0%増の86兆6,100億円としております。これに伴い一般財源総額は、対前年度比0.7%増の62兆803億円で、過去最高となっております。
 予算編成にあたりましては、一億総活躍社会の実現、働き方改革の動向、財政健全化及び消費増税の再延期に伴う影響など、国の動向を注視するとともに、歳入面では、できる限り適正な歳入の把握に努めました。一方、歳出面では、増大する社会保障関係費への対応と、まちづくりの指針となる第6次総合計画事業への適切な予算配分、また、市民の皆様とお約束いたしました政策ビジョンの確実な実行を念頭に置き、取り組んでまいりました。
 それでは、歳入について、一般会計の主なものを申し上げさせていただきます。
 まず、市税収入でございます。
 個人市民税につきましては、緩やかな景気回復に伴い個人所得が増加傾向にあり、対前年度比2.2%、2億2,200万円の増を見込んでおります。一方、法人市民税につきましては、国の法人税率の引き下げなどの影響により対前年度比7.3%、1億800万円の減としております。
 次に固定資産税につきましては、土地に関しましては、負担調整による伸びなどにより、対前年度比0.5%、2,900万円の増、家屋につきましては、新築家屋の伸びなどにより対前年度比4.0%、1億9,100万円の増、また、償却資産につきましては、企業の設備投資などが見込まれることから、対前年度比2.8%、6,100万円の増とし、固定資産税全体では対前年度比2.2%、2億7,600万円の増を見込んでおります。
 軽自動車税につきましては、税率改正の影響が継続するなど、対前年度比4.0%、1,700万円の増、市たばこ税については、健康志向等による売り上げ本数の減を見込み、対前年度比2.1%、2,500万円の減としております。都市計画税につきましては、固定資産税と同様の理由により対前年度比1.9%、4,100万円の増としております。
 以上、市税全体では、対前年度比1.5%、4億2,300万円の増を見込んでおります。
 また、地方消費税交付金につきましては、前年度と同額の31億円を見込んでおります。
 次に、地方交付税につきましては、普通交付税では、28年度の交付実績に、合併算定替の縮減などを考慮し、対前年度比9.3%減の39億円を見込み、特別交付税につきましては、前年度と同額の5億円とし、地方交付税全体では44億円、対前年度比8.3%、4億円の減としています。
 国庫支出金につきましては、社会保障関係費に対する負担金や保育所等整備交付金などは増額したものの、循環型社会形成推進交付金、臨時福祉給付金等給付事業費・事務費国庫補助金、社会資本整備総合交付金などの減により対前年度比7.4%、6億1,361万円の減とし、県支出金につきましても介護施設等整備事業費補助金や企業再投資促進補助金などの減により対前年度比11.7%、5億430万円の減としております。
 繰入金につきましては、財源調整のため財政調整基金から17億円、公共施設整備基金からはファシリティマネジメント事業のため1億5,000万円を繰り入れるなど、目的に応じた繰り入れを行ってまいります。
 そして、市債につきましては、できる限り借入れを抑制した結果、対前年度比45.0%減の20億2,870万円としております。

 続きまして、歳出でございます。第6次総合計画の6つの政策分野に基づき、新規及び拡充する事業を中心に申し上げさせていただきます。
政策1≪安全・安心≫であります。
 交通安全対策としましては、通学路のカラー舗装及び歩道等を整備し、歩行者の安全対策に取り組んでまいります。また、道路照明灯のLED化も進めてまいります。
 防犯対策につきましては、地域の防犯活動に必要となる物品等の購入に対し、拡充支援を引き続き行うとともに、町内会等への防犯灯、防犯カメラ設置に対する助成などを実施し、安心で快適なまちづくりを進めてまいります。
 防災対策につきましては、資機材等の購入、防災倉庫の設置、防災士資格取得に要する経費など、自主防災会の拡充支援を継続して実施し、地域の防災力を高めてまいります。
 また、いかなる災害が発生した場合においても、市民の生命・財産及び本市の社会経済活動が維持されることを目指し「豊川市国土強靭化地域計画」を策定してまいります。
 消防・救急体制につきましては、消防団員の処遇改善を図るため、退職報償金の支給区分を見直し、全国的に減少傾向にある団員の確保に努めてまいります。また、本署配備のはしご車や地域防災の要となる消防団の車両を計画的に更新してまいります。
 そして、無人航空機の「ドローン」を導入してまいります。熊本地震では現場確認などに大きな効果を発揮しております。このため、災害時などには被害状況の把握にも繋がることが期待され、操縦できる職員を養成し、効果的に活用できる体制を築いてまいります。
 次に、環境保全と生活衛生の向上につきましては、住宅用太陽光発電システム、クリーンエネルギー自動車購入費補助などの支援を拡充し、地球温暖化対策事業を推進してまいります。
 ごみの適正処理関係では、引き続き清掃工場B棟の基幹的設備改良事業を進め二酸化炭素排出量の低減を目指すとともに、資源化施設の稼働により、リサイクルをさらに推進してまいります。また、23年度に作成しました「家庭ごみ減量分別の手引き」の改定版を全戸配布し、ごみの分別や排出量削減の啓発に努めてまいります。
 このほか、都市基盤で重要となる公共下水道では、旧宝飯地区の基盤整備を図るため、音羽の萩地区における特定環境保全公共下水道事業を引き続き進めるとともに、御津の豊沢、赤根地区の実施設計、小坂井の宿・中島、佐脇原地区の工事に着手するなど、市街化調整区域の整備についても計画的に実施してまいります。
 水道事業では、引き続き中山配水池の整備を進めるとともに、施設改修工事や老朽管の更新事業に取り組み、水の安定供給に努めてまいります。
政策2≪健康・福祉≫であります。
 健康づくりの推進につきましては、子どもの任意予防接種のうちロタウィルス、おたふくかぜに対して新たに助成を開始してまいります。また、「豊川市国民健康保険データヘルス計画」に基づき特定健診受診率の向上を目指すとともに、集団方式での特定保健指導を開始するなど、市民の健康増進に繋がる取り組みを実施してまいります。
 子育て支援の推進につきましては、妊娠期から子育て期にわたるまで、子育てサービス等を円滑に利用できるよう開始しました利用者支援制度を引き続き実施し、切れ目のない支援を行ってまいります。また、子育て期の方からのニーズが高い発達に心配のある未就学児とその保護者を対象とした、新たな親子通所教室を開設し、相談支援業務を拡充するなど、児童発達支援体制を充実してまいります。
 さらに、本市初となる「認定こども園」の開設にあたり、園舎を改築する私立幼稚園に対し補助を行い、保育環境の整備を推進してまいります。
 高齢者福祉の推進につきましては、生活支援・介護予防の充実や高齢者の社会参加のために新しい総合事業を実施します。中でも、一般介護予防事業において、地域展開を目指して運動器機能向上教室の開催回数を増やし、高齢者にやさしい地域づくりを進めてまいります。
 障害者福祉の推進につきましては、利用頻度の高い障害種別の方に対し、タクシーチケットの配布数を増やし、医療機関への通院等にかかる日常生活支援を行ってまいります。
 そして、生活自立支援の充実につきましては、子どもの進路選択の幅を広げ、自立した生活を送ることを目的として、生活保護及び生活困窮世帯の中学生を対象に、学習支援を実施してまいります。
政策3≪建設・整備≫であります。
 住環境の整備につきましては、豊川西部及び豊川駅東の土地区画整理事業を計画的に推進し、良好な住環境整備を進め、一宮大木土地区画整理事業につきましては、事業の進捗状況に合わせた支援を行ってまいります。
 また、新たに小坂井地区の「宿伊奈土地区画整理事業(仮称)」の組合設立に向け、技術的援助を行ってまいります。
 道路交通網の充実につきましては、地元要望の多い市内道路整備事業を中心に市域の均衡ある発展に配慮した生活基盤整備を進めるとともに、街路・幹線道路の整備を計画的に行ってまいります。
 主な路線としましては、都市計画道路では、上宿樽井線市田野口工区の整備のための用地購入や桜町千両線の歩道整備に必要となる用地の鑑定評価を実施してまいります。そして、正岡牛久保線拡幅改良事業、篠田足山田線改良事業など、幹線道路整備につきましても計画的に進めてまいります。さらに、老朽化した国府駅東西連絡橋の改修工事に着手し、雨漏り対策などを実施してまいります。
 そのほか、国道151号一宮バイパス及び国道23号蒲郡バイパスの関連整備事業につきましても、国・県と連携し、積極的に進めてまいります。
 緑や憩いの空間の充実につきましては、一宮大木や豊川西部土地区画整理地内の公園整備を行い、三明公園につきましては、部分的に遊具広場の使用を開始し、30年度の開園を目指してまいります。
 また、スポーツ公園第2期整備工事に着手し、サッカー場、ソフトボール場、多目的広場の整備を2ヵ年で実施し、スポーツ環境の向上を図ってまいります。
政策4≪教育・文化≫であります。
 学校教育の推進につきましては、一宮東部小学校校舎改修工事に着手するとともに、小坂井東小学校の大規模改修に向けて実施設計を行ってまいります。
 また、理科の観察・実験などの体験的学習を充実させ、児童の興味を引き出す授業の実施や教員の授業力の向上を図るため、新たに小学校に理科教育支援員を派遣してまいります。
 文化の振興としましては、旅籠大橋屋の耐震・復元改修工事を2ヵ年で実施してまいります。また、隣接する脇本陣跡地を購入し、ポケットパークとして一体的に整備してまいります。これにより、旧東海道の歴史的景観を保存し、御油のマツ並木とあわせて歴史と文化が交わる観光資源としての活用を進めてまいります。
政策5≪産業・雇用≫であります。
 農業の振興につきましては、農業委員会制度が大きく変更されましたので、円滑な移行に努めるとともに、農地等の利用の最適化の推進に関する新制度を有効活用することにより、本市の農業の発展に寄与してまいります。
 工業の振興としましては、雇用や自主財源の確保に向け、新たな工業団地の開発を進めるための調査などを行ってまいります。
 商業の振興につきましては、旧宝飯地区で各商工会が中心となり開催されております4つの「まつり」に対する補助を拡充し、地域振興を後押ししてまいります。
政策6≪地域・行政≫であります。
 コミュニティ及び市民活動の推進につきましては、地区集会施設の改築・改修などに係る経費に補助を行い、町内会の活性化に繋げてまいります。
 また、市民協働基本方針の見直しを行い、さらに、市民、町内会、市民活動団体、事業所、行政が互いの役割と責任を明確にし、市民協働によるまちづくりを進めてまいります。
 健全で持続可能な行財政運営につきましては、市税等のクレジットカードによる収納を開始し、納付方法を増やすことで収納率の向上を目指してまいります。また、社会保障・税番号制度による個人番号カードを活用し、29年度内にコンビニエンスストアでの住民票等の交付を行い、市民の利便性の向上を図ってまいります。
 そのほか、結婚支援事業といたしまして、結婚相談・セミナーやイベントの開催など、「結婚・出産・子育ての環境づくり」の推進に取り組んでまいります。
 以上、予算案の大綱を述べさせていただきました。
 平成29年度の予算案は、
  一般会計 578億円、対前年度比4.4%の減
  特別会計 419億4,920万円、対前年度比1.4%の増
  企業会計 229億4,025万3千円、対前年度比1.4%の増
 全会計の総合計では、対前年度比1.4%の減となる1,226億8,945万3千円を計上いたしました。
 特に、一般会計については、一部の事業を28年度補正予算に前倒し計上を行った影響もあり、対前年度比4.4%減となったものの、28年度に次ぐ過去2番目の規模となっております。大型予算となった要因は、社会保障関係費への対応とまちづくりの指針となる第6次総合計画や政策ビジョン4Sのまちづくりへ重点的に予算を配分し、諸課題に対応する積極的な予算編成を行ったことによるものでございます。
 一方、歳入面では、合併算定替の縮減により普通交付税が減少するなか、基金の有効活用などにより財源を確保することで、28年度と同様に臨時財政対策債の借入れを行わず、財政の健全化についても配慮しております。
 今後、自治体を取り巻く環境はさらに厳しさを増してまいります。限られた資源を最大限に活用し、多様化する市民ニーズに応えなければなりません。
 私は、豊川市はまだまだ発展の余地があり、将来性があることを強く感じております。本田技研工業の創業者本田宗一郎氏の言葉に「チャレンジして失敗を恐れるよりも何もしない事を恐れろ」がございます。チャレンジ精神を持ち、何事にも積極的に立ち向い、豊川市民の皆様と力をあわせ「元気なとよかわ」をつくり上げてまいります。
 最後になりますが、平成29年度の施政の表明にあたり、18万市民の夢と希望を受け止め、市民の皆様一人ひとりの言葉を拝聴し、全身全霊市政運営にあたってまいる覚悟であります。
 ここに、議員各位並びに市民の皆様のご理解、ご協力を改めて心からお願い申し上げ、「平成29年度の施政方針並びに予算案大綱」の説明とさせていただきます。

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