「広報とよかわ」2020年3月号(モノ、ヒト、シゴト)

更新日:2020年2月28日

モノ、ヒト、シゴト TOYOKAWA PRODUCE

産業が盛んな豊川市。「モノ、ヒト、シゴト」では、豊川市が誇るモノづくりと、それに携わるヒトを紹介します。

vol.12
ご当地の味を世界に届ける
山本製粉株式会社 営業部部長・鈴木 利延さん

山本製粉株式会社 営業部部長・鈴木 利延さんの写真

愛されるご当地の即席麺
創業100年を超える老舗の製粉会社として、開発から製造・販売を手掛ける山本製粉。中でも年間約85万食を売り上げる即席麺・ポンポコラーメンは、東三河を中心に古くから親しまれている。「味はもちろん、安くてお腹いっぱいになる商品づくりがモットー」と鈴木さんは話す。
変わらぬこだわりの味
ポンポコラーメンを開発したのは昭和39年。食べごたえのあるラーメンにしたいと選んだのは中太麺。即席麺の主流であった細麺に比べ、太めの麺はお湯を注いでから戻るまでに時間がかかることが課題だった。そこで、麺のたたみ方を工夫し、お湯により多くの麺が触れるようにし、3分で戻る技術を開発した。
開発からおよそ半世紀。子どもの頃に食べた味をいつまでも食べられるように、味を変えずに販売してきた。その長い歴史の中には、苦しい時期もあったという。時代はバブル、好景気の影響で、消費者が高価な商品を好むようになり、安価が売りの即席麺は販売量が落ち込んだ。ポンポコラーメンの製造ラインも止まり、社内では生産をやめようという意見も出ていた。「こうした中、製造を続ける後押しとなったのは、消費者アンケートに寄せられたこの味を残してほしいという多くの声だった」懐かしの味を貫いた結果、東三河を中心に愛されるロングセラー商品となった。
海を越えるこだわりの麺
現在は、海外進出にも力を入れる山本製粉。各国が設ける食品安全規制に対応した商品を開発できる点が評価された。「さまざまなブランドがある中で、お客さんに選んでもらえることがうれしい。これからも国内外に山本製粉の商品を広めていくことが目標」と鈴木さんは話す。
受け継がれてきた技術をもとに、世界を見据える山本製粉の麺作りは続く。

山本製粉株式会社 小坂井町八幡田37-1

1916年創業の製粉・製麺会社。ポンポコラーメンは、発売から50年以上の歴史を持つロングセラー商品。現地の嗜好を調査し、開発した商品を販売している。

お問い合わせ

企画部 秘書課
電話:0533-89-2121

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