「広報とよかわ」2021年2月号(モノ、ヒト、シゴト)
更新日:2021年2月1日
モノ、ヒト、シゴト TOYOKAWA PRODUCE
産業が盛んな豊川市。「モノ、ヒト、シゴト」では、豊川市が誇るモノづくりと、それに携わるヒトを紹介します。
vol.22
リサイクルで新たな価値を
有限会社環境テクシス 代表取締役・高橋 慶さん
食品廃棄物をリサイクル
食品を加工する上で発生する食品廃棄物から、家畜の餌となる飼料や農作物用の肥料を作る環境テクシス。リサイクルされる食品廃棄物の量は年間1万トンにも上る。
ゴボウやモヤシなど、今まで再利用されてこなかった食品廃棄物をエコフィードと呼ばれるリサイクル飼料への加工に成功した高橋さん。「環境に優しく、品質も良い飼料を作ることを心掛けている」と話す。
エコフィードを全国へ
エコフィードを作るときに大切なのは、食品廃棄物に含まれる成分を把握すること。成分の分析は大学などの研究機関と協力して行っている。「例えば、塩分や脂質が多過ぎると、家畜の健康や肉質に悪影響を与える。分析結果から飼料に適しているかを判断する」という。飼料化が決まると、脱水や発酵など、腐りにくくなるように加工。確かな分析技術と豊富な知識が評価され、全国の食品加工工場から飼料化の相談を受けている。
エコフィードが肉質に与える影響を研究するため、ブタの飼育も行う環境テクシス。その結果を踏まえ、目指す肉質になるような飼料の配合を畜産農家にアドバイスしている。さらに、研究を生かして飼育したブランド豚を販売。「廃棄物からリサイクルされた飼料に抵抗がある消費者もいる。安全かつ高品質な肉をエコフィードで生産できると自ら発信していこうと考えた」と語る。
無駄のない世界を目指して
今までに100種類を超える食品廃棄物からエコフィードを製造してきた環境テクシス。「再利用できる食品がまだまだ捨てられている。食品加工業者と畜産農家をエコフィードでつなぐことで、食品廃棄物を減らすことに力を注ぎたい」と話す高橋さん。高品質なエコフィードを提供することで、無駄のない世界を目指し続ける。
有限会社環境テクシス 白鳥町山桃5-1
2005年創業。果物の皮や規格から外れたパンなど、食品廃棄物を飼料や肥料に加工・販売。研究機関と協力し、今まで捨てられていた食品を飼料にリサイクルすることに成功している
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企画部 秘書課
電話:0533-89-2121