「広報とよかわ」2022年2月号(モノ、ヒト、シゴト)

更新日:2022年2月1日

モノ、ヒト、シゴト TOYOKAWA PRODUCE

産業が盛んな豊川市。「モノ、ヒト、シゴト」では、豊川市が誇るモノづくりと、それに携わるヒトを紹介します。

vol.34
温もりのあるモノ作り
山本製作所有限会社 代表取締役・田中 倫子さん

山本製作所有限会社 代表取締役 田中倫子さん


暮らしを守る切削加工
主に真ちゅうを切削加工した金属部品などを製造している山本製作所。中でも、電柱に設置されていて災害時に電気の流れを制御する部品・絶縁筒は、国内トップレベルのシェアを誇っている。「人の暮らしを守り、役に立っているという実感がやりがいになっている」と田中さんは語る。

製造業を魅力的に
創業時から作り続けている絶縁筒は、地震や落雷などで電力の異常を感知した際に作動し、全世帯が停電しないように電気の流れを制御する役割を担っている。その芯材に使われる強化プラスチックは熱に強く非常に硬い。職人の切削技術と独自開発の専用機を使い0.01ミリ単位で調整しながら加工・製造している。「この製品と技術が私たちの製造の原点」という。
一方で、テクノロジーが進化していく中、田中さんは製造業の技術者が格段に減ってきていることに危機感を抱いていた。製造業の魅力ややりがいを、まずは社員に感じてもらいたいという強い思いが、感染症対策に使えるマスク掛けなどのツール「ワイエスエス ブランドしっぽシリーズ」発案のきっかけだった。見た人や触れた人が安心する丸みの角度を追求するなど、社員一丸となり、試行錯誤を重ねて製品を開発。「お客さんの声を直接聞きたい」と販売用サイトを立ち上げたところ、国内だけでなく海外からも注文が入った。これまでは使用する人の声を直接聞く機会が少なかったため、要望や感謝の言葉を聞けることがやりがいにつながり、製品の改良にも生かされている。

人を幸せにするシゴト
今後は、「自社の技術を生かしたモノ作りを大切にしながら、地域の人や企業とのつながりを広げていきたい」と話す田中さん。モノ作りを軸に新しい分野に挑戦することで、これからも人を幸せにするシゴトを追求していく。
 

山本製作所有限会社 宿町野川1-25

1975年創業。真ちゅうを使用した電気部品の加工を中心に自動車部品などを製造する切削加工メーカー。2020年、独自の切削技術を生かしてワイエスエス ブランド しっぽシリーズを開発した。

お問い合わせ

企画部 秘書課
電話:0533-89-2121

AIチャットボット
閉じる