「広報とよかわ」2019年2月号(MY COLOR)

更新日:2019年2月1日

MY COLOR

きらっと☆とよかわっ!輝くひとVol.47
さまざまな分野で活躍する豊川市出身のトップランナーを紹介します

多くの人が喜んでくれる映像を撮影したい 

〈撮影監督〉戸田 義久さん

戸田義久さんの写真

小学4年生のとき、初めて見た映画「ロボコップ」の迫力に衝撃を受け、映画に夢中になった戸田さん。中学生の頃には、「映画作りに関わりたい」と映画監督を志すようになる。高校卒業後は、専門的な知識を学べる大学に進学した。
さらにスキルを磨くため、22歳で専門学校に入学。自主映画作りに励んだが、人の心を引く作品を作り出せないでいた。そんな中、学校の友人に卒業制作作品の撮影を依頼される。カメラの知識はなかったが「どう撮れば見る人が喜んでくれるか、アイデアがどんどん沸いてきた」と、撮る楽しさに初めて気が付いたという。撮影した作品は、プロの撮影監督を多数輩出する「ぴあフィルムフェスティバル」で技術賞を受賞。これを機に、志望を映画監督から撮影監督に転向。卒業後は撮影会社に所属し、撮影助手として経験を積んだ。
27歳のとき、これまでの作品が評価され、映画の撮影監督デビューを果たす。自信を持って臨んだが、満足のいく撮影ができなかった。「良い映像を撮るためには、大勢のスタッフがいる現場を回すことが重要。撮影監督としての役割を全く果たせなかった」と実力不足を痛感したという。
その後も、映画やドラマ、CMなどさまざまな作品を手掛け、次第に技量を高めていった。そして、33歳のとき、ドキュメンタリータッチの映画「かぞくのくに」を撮影することとなる。撮影中、俳優がどう動くか分からない中で、臨機応変に対応できるよう現場を動かし、その時にしか出せない俳優の感情をカメラに収めた。この作品が、ベルリン国際映画祭で国際アートシアター賞を受賞。さらに、アカデミー賞外国語映画賞の日本代表として選出された。「多くの人に認められたことが自信につながった。この受賞が次のステージを目指すきっかけとなった」と話す。
現在は、映画などを撮影しながら、活躍の場を海外に広げようとしている。「ハリウッドで、世界中の才能のある人たちと一緒に作品を作りたい。より多くの人に映像を見てもらい、喜んでもらうことがテーマ」と、挑戦を続ける戸田さんを応援したい。

プロフィール

戸田 義久(とだ よしひさ)
1977年生まれ。赤坂小、音羽中、豊川高校、東京工芸大学、映画美学校を卒業。2006年に撮影監督としてデビュー。2012年公開の映画「かぞくのくに」が、ベルリン国際映画祭で国際アートシアター賞を受賞、アカデミー賞外国語映画賞の日本代表として選出。現在は、映画やドラマ、CMなど、数多くの作品を手掛けている。

お問い合わせ

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電話:0533-89-2121

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