「広報とよかわ」2019年6月号(モノ、ヒト、シゴト)

更新日:2019年5月31日

モノ、ヒト、シゴト TOYOKAWA PRODUCE

産業が盛んな豊川市。「モノ、ヒト、シゴト」では、豊川市が誇るモノづくりと、それに携わるヒトを紹介します。

vol.03

こだわりの「鮎」を届けるために
兼升養魚漁業生産組合 専務理事・井澤 靖さん

兼升養魚漁業生産組合 井澤 靖さんの写真

6年連続日本一の出荷量
日本一の鮎出荷量を誇る兼升養魚漁業生産組合。主力として養殖されている独自ブランド「和鮎」の出荷量は年間約600トン、多い日には1日に8トンにものぼり、東京、大阪、名古屋などの主要な市場を経由し、全国各地のスーパーなどへ流通。業界を牽引する存在となっている。
「和鮎」のこだわり
天然の鮎は川の水質や、鮎が食べるコケによって味や香りが左右され、漁獲量も少なく高価なものとなっている。品質、価格の安定を実現するため、「和鮎」は、各河川から選ばれた味や形、香りの良い親魚を掛け合わせた稚魚を育てる人工種苗により養殖されている。「良い鮎にするためには良い稚魚を、良い環境、良い餌で手間をかけて育てることが重要」と語る専務理事の井澤さん。 
多くの養殖場が鮎の養殖に川の水を使う。しかし、雑菌や鳥のふんに含まれる病原菌などにより感染の可能性があった。これを防ぐために地下水を使用し、ハウス内で飼育することで感染源の混入を防いでいる。また、鮮魚の出荷に不可欠なのは鮮度だ。以前は選別作業などを手作業で行っており、出荷までに多くの時間を要した。そこで、選別機を導入し省力化を図り、室温を一定に保つために冷房を設置し、鮮度の損失を最低限に抑えた。最高の飼養環境と温度管理など、多くのこだわりによってたいせつに育てられた「和鮎」は、市場や消費者から高い評価を得ている。
時代に合わせた商品開発
消費者のニーズの変化により、頭付きの魚の消費量は減少傾向にある。「時代の流れに合わせた商品形態を考えるとともに、和鮎というブランドを進化させていきたい」と話す井澤さん。
創業以来50年以上にわたって積み重ねてきた経験と知識を基に、これからも兼升養魚漁業生産組合の挑戦は続く。

兼升養魚漁業生産組合 本社 御津町下佐脇広野20-2

1967年創業。採卵、ふ化、育成、出荷、加工、販売を一貫して行う養殖事業を展開。アユの他にも、ヒラメ、アナゴの養殖も手掛けている

お問い合わせ

企画部 秘書課
電話:0533-89-2121

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