「広報とよかわ」2020年4月号(特集)

更新日:2020年4月1日

特集1 令和2年度予算「元気なとよかわ 子育てにやさしく 人が集うまち」の実現に向けて

総額1,151億482万円の令和2年度予算が第1回定例市議会で可決されました。今回の特集では、令和2年度施政方針の概要と主要事業を掲載しています。
詳しいことは、財政課(電話:0533-89-2127)へお問い合わせください。

施政方針概要

豊川市長 竹本 幸夫
私は、昨年10月の市長選挙におきまして、多くの皆さまからご信任をいただき、令和元年という節目の年に豊川市長に就任させていただきました。我が国は、人口減少・少子高齢化という大きな課題に直面する中、「ソサエティ5・0」実現に向けたデジタル化の加速や、行政のスマート化などによる「働き方改革」の推進、人材の質を高める「人づくり革命」とともに、全世代型社会保障の実現などを進めることとしております。本市では、こうした状況に対応するため、平成28年に策定した「第6次総合計画」や、「豊川市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に加え、市長選挙に際し市民の皆さまにお示ししたマニフェストの「3つの基本理念、10の戦略、42の提案」をもとに、雇用の創出と人口増を最重要施策に位置付けた「マニフェスト工程計画」を策定し、政策の柱として掲げました「元気なとよかわ 子育てにやさしく 人が集うまち」の実現に向け、着実に取り組んでまいります

「マニフェスト工程計画」に掲げる3つの基本理念

暮らしやすさ第一豊川市
八幡地区のまちづくりの推進、愛知御津駅の橋上化の整備をはじめ、防災行政無線の更新や豊川公園の再整備など、雇用の創出や定住促進などの施策に取り組むことで、将来にわたり自立可能な都市の形成を進めます。
子育て豊川応援団
高校3年生世代までの入院医療費無料化の実施をはじめ、妊産婦ケアセンターなどの機能を有する総合保健センター(仮称)の建設に向けた基本計画に着手するなど、子育て分野に重点を置いた施策の推進をさらに充実・強化し、「日本一子育てしやすいまち」を目指します。
市民と創る協働と健全財政のまち
町内会をはじめとする多くの市民活動団体との協働関係を強化し、市民が主役となる市政を進めるとともに、次の世代に過度な負担を残さないよう健全な財政運営に努めます。

総合計画の6つの政策に基づく主な事業

安全・安心 市内の主要な道路や交差点、市営自転車駐車場に防犯カメラを設置します。
健康・福祉 ワンコインがん検診では、集団健診の無料化や受診年齢の見直し、個別通知などを行い、より受診しやすい環境を整えます。
建設・整備 空き家対策では、老朽化した空き家などの解体費用に対する補助を増額して対応します。また、赤塚山公園のリニューアルに向け、トイレの洋式化や駐車場の改良工事を実施します。
教育・文化 令和元年度から試験的に実施している学校のICT環境整備では、可動式コンピュータの1人1台体制による授業の展開に向けた検討を行います。
産業・雇用 創業や販路開拓などを支援するチャレンジとよかわ活性化事業を拡充し、中小企業の振興対策を推進します。
地域・行政 地域コミュニティの核となる地区市民館の改修に順次着手します。また、インターネットバンキングによる収納開始に向けた準備を進めます。

令和2年度の予算概要

総額1,151億482万円
令和2年度予算の一般会計は対前年度比3.3パーセントの増、特別会計は1.8パーセントの増、企業会計は2.4パーセントの増となり、全会計の総合計では2.8パーセントの増となりました。

一般会計 643億4,000万円

歳入 643億4,000万円

市税内訳
個人市民税 107億8,300万円
 法人市民税 12億5,770万円
 固定資産税 131億1,479万円
 軽自動車税 5億1,390万円
 市たばこ税 9億9,000万円
 入湯税 4,300万円
 都市計画税 22億7,800万円

法人市民税では、法人税割の税率改正の影響などから対前年度比19.1パーセントの減を見込んでいるものの、個人市民税では、個人所得の伸びなどにより1.9パーセントの増を見込んでいます。また、固定資産税では、新築家屋や企業などの設備投資の増加から1.5パーセントの増を見込んでいます。この結果、市税全体では0.5パーセントの増となりました。その他、地方特例交付金は幼児教育・保育無償化に伴う臨時措置がなくなることから67.9パーセントの減、市債は財政調整基金などを活用して借入の抑制に努めましたが、防災行政無線整備事業や小坂井地域交流会館(仮称)整備事業などの大型事業の実施のため21.7パーセントの増となっています。

歳出 643億4000万円

民生費では、幼児教育・保育無償化に伴う私立幼稚園助成費の増加をはじめ、障害者自立支援事業や民間保育所運営費補助などの増加から対前年度比1.8パーセントの増となっています。また、総務費では、プリオビル管理運営費を新たに計上したほか、小坂井地域交流会館(仮称)整備事業や地区市民館施設整備事業などの増加から25.2パーセントの増となっています。その他、土木費では、八幡駅周辺地区整備事業費を新たに計上したことなどにより18.0パーセントの増となるなど、マニフェスト工程計画の「3つの基本理念」に基づくさまざまな事業の実施に向け、一般会計としては過去最大規模の予算となっています。

特別会計 191億4,040万円

【会計区分、予算額、構成比】
豊川西部土地区画整理事業、予算額 2億1,960万円、構成比 1.2パーセント
豊川駅東土地区画整理事業、予算額 2億8,970万円、構成比 1.5パーセント
公共駐車場事業、予算額 2億3,210万円、構成比 1.2パーセント
国民健康保険、予算額 152億2,360万円、構成比 79.5パーセント
後期高齢者医療、予算額 28億6,670万円、構成比 15.0パーセント
土地取得、予算額 2億9,300、構成比 1.5パーセント
一宮財産区管理事業、予算額 80万円、構成比 0.0パーセント
赤坂財産区管理事業、予算額 280万円、構成比 0.0パーセント
長沢財産区管理事業、予算額 370万円、構成比 0.0パーセント
萩財産区管理事業、予算額 840万円、構成比 0.1パーセント
合計 191億4,040万円、構成比 100.0パーセント

企業会計 316億2,442万円

水道事業会計

小計 49億6,021万円、構成比 15.7パーセント
下水道事業会計

小計 75億746万円、構成比 23.7パーセント
病院事業会計

小計 191億5,675万円、構成比 60.6パーセント
合計 316億2,442万円、構成比 100.0パーセント

総合計画に掲げる6つの政策

主な事業を紹介

安全・安心

安全で快適な生活環境が整っているまち

健康・福祉

誰もが健やかに生き生きと暮らしているまち

建設・整備

住み心地よい、訪れやすい都市環境が整備されているまち

教育・文化

あらゆる世代の人が豊かな心を育んでいるまち

産業・雇用

魅力と活力があふれているまち

地域・行政

地域と行政がしっかりと支えているまち

特集2 新たな防災拠点、始動。~豊川市防災センターが開館します~

「災害列島」と呼ばれる日本。近年、地震や局地的豪雨など、全国各地で大規模災害が多発しています。市では、災害への備えを強化するため、令和2年4月1日、市役所敷地内に豊川市防災センターを開館しました。今回の特集では、豊川市防災センター開館の背景や概要について紹介します。詳しいことは、防災対策課(電話:0533-89-2194)へお問い合わせください。

必ず起こる大規模災害

頻発する自然災害

東日本大震災、熊本地震、令和元年東日本台風など、近年、全国各地で多発する大規模災害。数十年に一度といわれる大きな災害が毎年のように発生しています。また、私たちが暮らす地域で懸念されているマグニチュード8を超える巨大地震・南海トラフ地震は、今後30年以内に発生する確率が70パーセントから80パーセント程度と予測されており、発生時は、広範囲に甚大な被害を及ぼすと想定されています。

防災意識の実情

自然災害の発生を防ぐことはできませんが、日頃から防災対策をしておくことで、被害を少なくすることは可能です。しかし、市民五千人を対象とした市民意識調査では、「日ごろの地震に備えた対策」という設問に対し、非常食や飲料水を用意している人は2人に1人、家具類に転倒防止対策を行っている人は3人に1人、自主防災会活動へ参加している人は12人に1人にとどまるなど、防災に対する意識の高揚を図ることが課題となっています。

南海トラフ地震発生時の豊川市の建物被害想定
揺れによる全壊 19,529棟
津波・浸水による全壊 14棟
地震火災による焼失 2,272棟
(注記)あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震・津波を想定。本市の全壊・焼失棟数の合計が最大となる冬季夕方18時の場合

日ごろの地震に備えた対策
対策していると回答した方の割合
非常用食糧や飲料水の用意 53.9パーセント
家具類の転倒防止 36.3パーセント
自主防災会の活動への参加 7.8パーセント
出典:豊川市市民意識調査(令和元年度)

豊川市防災センターとは

開館の背景

災害が発生した場合、市は市民の命や財産を守るため、初動体制の確保や被害の拡大防止、災害からの早期復旧を図らなければなりません。こうした状況に対応するため、発災時に被害情報などを集約し、関係機関と連携しながら、迅速に対応する災害活動拠点が必要となっていました。また、被害を最小限にとどめるためには、市民一人ひとりが自ら取り組む「自助」、地域で助け合って取り組む「共助」が不可欠となっています。そのため、防災意識の状況も踏まえ、市民が防災について、いっそう学ぶことができる場を創出する必要もありました。

防災センターの概要

こうして整備された防災センターは、建物全体が免震構造となっており、自家発電機や貯水機能付き給水管、井戸水を利用した屋上雑用水槽を整備するなど、地震や停電、断水などによる機能停止を防ぐ設計になっています。
1階には、自主防災活動の中心となる防災リーダーを養成する講座などを行う市民研修室や、誰でも自由に防災に触れ、学ぶことができる啓発展示スペースがあります。2階には、市や各機関が災害対応を行う災害対策本部室や災害活動センターを設けました。この災害活動センターは、自衛隊、警察、電気・ガス・通信のライフライン事業者など関係機関の連絡員が参集する災害活動拠点となります。災害が発生した際は、各機関と連携し情報を収集しながら、災害対策本部が適切な対応方針を決定します。

TOPICS 同報系防災行政無線を更新します
市内各所に設置されている同報系防災行政無線について、老朽化や電波法の改正に伴い、令和2年秋以降から順次改修作業を実施します。この改修では、屋外拡声子局の再配置や高性能スピーカーの使用などを行い、伝達範囲の拡大と聞こえにくさの解消を図ります。作業期間中、ご迷惑をお掛けしますが、ご理解とご協力をお願いします。

見て学んで備える啓発展示スペース

「見て、学んで、備える」をテーマに設置された啓発展示スペースでは、防災に関するさまざまな資料が展示され、被害想定をイメージしながら、災害の実態と対策を学ぶことができます。

Point1 住むまちの被害想定が一目で分かる!豊川まるごとプロジェクション

床一面に敷かれた巨大な地図上に、地震時の震度分布をはじめ、標高マップや洪水浸水・土砂災害想定など、さまざまな情報が投影され、お住まいの地域の状況などを把握することができます。

Point2 VR(バーチャル・リアリティ)でリアルに体験!豊川の揺れ体験・豊川空中散歩

頭にディスプレイを装着し、地震発生時の室内の揺れを体験できます。また、上空から市内を撮影したドローン映像と被害想定の情報を合わせた映像を見ることができます

Point3 地震発生時の行動を確認しよう!ある家族の7日間タイムライン

地震発生時から、ある家族の7日間を描いた行動記録です。その時々で必要となる非常持出品や備蓄品の実物も展示しています。

Point4 遊んで学ぼう!キッズスペース

防災や減災に関する本や絵本、かみしばい、かるたなどのゲームを用意しています。

Point5 見て、触れて、学べる防災教育教材 ぶるる実験装置など

家具の固定の有無によって地震時の家具の倒れ方を比べたり、筋交いや耐震壁が少ない建物の模型を揺らして強度を確認したりするなど、見て、触れて、学ぶことができます。

インタビュー 災害に負けないまちづくりを

自主防災会八南連区 神道 眞典さん
私たち八南連区は、いざという時を想定し、連区内の3町内会が一緒になって防災対策を進めています。防災センターでは、地域の地形的な特徴や想定される被害状況などを明確に知ることができ、地域で備えなければならないことが見えてきます。地域の被害を減らすため、地域の皆さんと一緒に防災センターで学びながら対策について検討し、地域一丸となって災害を乗り越えられるまちづくりを進めていきたいと思います。

インタビュー みんなで一緒に「防災」を

防災サークル・とよかわ防災ママ 石黒 美波さん・横澤 由佳さん
防災センターは、子どもも大人も楽しみながら学べる工夫がされています。地域の危険性についての展示やVRの映像などはとてもリアリティがあり、災害時のイメージがしやすいです。防災センターを見学した上で「こんな時、あなたならどうする?」と、友達同士や親子、家族などと話し合うことで、防災を身近に感じることができると思います。日常生活に取り入れられる防災情報もたくさんあるので、定期的に利用していきたいです。

見学のご案内

開館時間 平日 9時00分から17時00分まで(土曜日・日曜日、祝日は事前申込の団体だけ対応)
入場料 無料
見学エリア 啓発展示スペース
その他 事前申込の方法など詳しいことは、豊川市防災センターホームページでご確認ください

開館記念見学会

日時 4月11日(土曜)・12日(日曜)9時00分から17時00分まで
申込 当日、会場へ
その他 見学の他、各種プログラム(豊川まるごとプロジェクション・VR体験、災害対策本部・災害活動センター機能紹介、防災絵本の読み聞かせ)があります。各プログラムの整理券は当日配布します。詳細は豊川市防災センターホームページでご確認ください

Interview 必ず来る災害を乗り越えるために

名古屋大学減災連携研究センター センター長 福和 伸夫教授(啓発展示スペース監修)
大規模災害を乗り越えるためには、市民の皆さんや企業が自ら災害に備え、互いに助け合う必要があります。豊川市防災センターは、市民の皆さんの命を守るための、自助、共助、公助の力を育むさまざまな工夫が施されています。大きな地図とプロジェクションマッピングで、災害における危険度とともに、まちの歴史や魅力を学ぶことができます。さらに、手作りの防災学習教材や触って学べる展示物が多数用意され、他の防災センターでは味わえない体験ができます。市民の皆さんは、この環境を生かし、ぜひ創意工夫をしながら我が家の防災対策を進めてほしいと思います。必ず来る災害を乗り越えるために、一人ひとりが防災意識を高め、備えていただくようお願いします。

お問い合わせ

企画部 秘書課
電話:0533-89-2121

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