平和宣言

更新日:2023年8月8日

 
 本日、豊川市平和祈念式典を挙行するにあたり、ご来賓の皆様をはじめ、ご遺族の皆様、豊川海軍工廠関係者、多くの市民の皆様にご臨席を賜り、心からお礼を申し上げます。
 終戦間近の昭和20年8月7日、当時東洋一の兵器工場と称された豊川海軍工廠は、米軍の激しい空襲により壊滅的な被害を受けました。真夏の太陽が照り付ける中、工廠の辺り一面は焼き尽くされ、動員学徒や女子挺身隊員を含む2500人以上の尊い命が失われました。
 この悲しく痛ましい出来事を経験した本市では、豊川海軍工廠被爆から50年を迎えた平成7年8月7日に「平和都市宣言」を行い、以来、平和祈念式典を毎年開催し、平和の尊さを訴え続けてまいりました。
 そして、戦争の恐ろしさを体感し、考え、平和を愛する心を育んでいただけるよう、平成30年6月には、海軍工廠跡地の一画に「豊川海軍工廠平和公園」を整備し、資料展示や遺跡保存を行っています。今後も多くの方にご来園いただければ幸いに存じます。
 現在、世界ではロシアによるウクライナ侵攻などにより、国際社会の平和と安定が脅かされています。一方で、我が国では、戦争を知らない世代が多数を占めるようになりましたが、今を生きる私たちの使命は、78年前に起こった痛ましい出来事を風化させることなく、過去と向き合い、戦争の悲惨さと平和の尊さについて次の世代に伝え続けることであると考えます。
 豊川市は今年、市制施行80周年という大きな節目を迎えました。本市の繁栄は、誕生間もない豊川市の中心部で起きた海軍工廠の被爆による多くの犠牲の上に築かれたものであることを、あらためて心に刻むとともに、平和な日々が続くことを切に願うところであります。
 本日ここに、戦禍の犠牲となられた方々の御霊に心から哀悼の誠を捧げるとともに、将来を担う子どもたちの明るい未来のために、戦争のない世界、核兵器のない世界の実現を目指し、恒久平和に向けて全力を尽くすことをお誓い申し上げます。
   令和5年8月7日   
          豊川市長 竹本 幸夫

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