■認可地縁団体について

■認可地縁団体とは

 従来、自治会、町内会等が不動産を保有する場合、代表者の個人名義かあるいは複数の代表者の共有名義で登記する方法をとってきました。これに伴い多くの問題(代表者が死亡し、相続が開始した際、相続人と他の構成員との間で所有権争い等)が生じました。こうした問題を解消し、地縁による団体に不動産又は不動産に関する権利を保有させるため、法律上権利義務の主体となる途を開き、固有の権利能力がないことにより受けてきた制約から解放する措置が講じらました。

 地縁による団体とは、連区・町内会等(以下「町内会等」という。)一定の区域に住所を有するものの地縁に基づいて形成された団体を示すものです。婦人会、老人会、スポーツ少年団等のように、たとえ住所を有していても、年齢とか性別等の制限がある団体は含まれません。また、同様に文化団体等のような特定の目的を持つものにより構成された団体は含まれません。

 以前は町内会等は、法的には通常「権利能力なき社団」として団体名義では不動産登記ができませんでした。しかし、町内会等で不動産等の資産を保有している場合も多く、これらの町内会等では代表者の個人名義や複数の代表者の共有名義などで不動産登記等を行ってきましたが、個人名義の登記等は名義変更や相続などで問題が生じていました。こうした問題に対処するため、平成3年4月に地方自治法の一部が改正され、町内会等が一定の手続の下に法人格を取得し、「認可地縁団体」となることで町内会等の団体名義で不動産登記等ができるようになりました。
 不動産等を代表者の個人名義で所有している町内会等は「認可地縁団体」となることについて検討してみてはいかがでしょうか。



■認可地縁団体制度の見直しについて(地方自治法の改正について)

認可地縁団体制度が、地方自治法の一部改正により以下のとおり見直されます。

(1) 表決権の行使の電子化(令和3年9月1日施行)

 認可地縁団体の総会に出席しない構成員は、規約の見直しや総会での決議により、書面による表決に代えて、電子メールなど電磁的方法により表決権を行使できるようになりました。
 今後、総会での決議や規約の見直しにより、「電磁的方法も可」とすれば、メール等で表決することも可能となります。
 なお、規約を改正する場合は、「規約変更認可申請書」を市民協働国際課まで提出してください。
※電磁的な方法とは・・・電子メールなどによる送信、Webサイト、アプリケーションを利用した表決、磁
 気ディスク等に記録して、当該ディスク等を交付する方法による表決などがあります。

(2) 認可要件の見直し(令和3年11月26日施行)

 認可地縁団体制度は、地縁による団体が一定の要件を満たす場合に、市町村の認可を受けて法人格を取得し、不動産登記の登記名義人となることができるということを目的として導入されました。
 そのため、これまでは不動産の保有が前提要件とされていましたが、今回の改正により不動産等の保有の有無に関わらず、認可を受けることができるよう変更されます。これにより、不動産等を保有せず、幅広い地域活動を行う地縁による団体に法人格を付与することが可能となり、当該団体が地域で求められる役割を安定的・継続的に果たせるようになります。
 これに伴い、これまで認可申請の別添書類に必要だった保有資産目録または保有予定資産目録の提出が不要となります。
 ※認可地縁団体となることで、以下の効果が期待できます。
■自治会・町内会等が契約主体となることで、事業活動の充実化が図れ、
 また法律上の責任の所在が明確になり対外的な信用の獲得につながります。
 例えば・・・自治会・町内会名義での携帯電話の契約ができる
■集会施設等の不動産又は不動産に関する権利などの自治会・町内会が保有する資産を
 団体名義で保有することで個人財産と法人財産の混同を防止できます。
 例えば・・・自治会・町内会で保有する不動産を自治会・町内会名義で登記ができる

■問い合わせ

市民部 市民協働国際課
電話:0533-89-2165



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