障害者虐待防止について

更新日:2025年01月30日

ページID : 3570
  • 障害者虐待防止法について
  • 障害者虐待の定義
  • 養護者による障害者虐待
  • 障害者福祉施設従事者等による障害者虐待
  • 使用者による障害者虐待
  • 障害者虐待に関する相談・通報・届出について
  • 障害者虐待に関するパンフレット、マニュアル等

(補足)このページは、『市町村・都道府県における障害者虐待の防止と対応の手引き』(作成:厚生労働省)を参考に作成しています。

障害者虐待防止法について

障害者に対する虐待はその尊厳を害するものであり、障害者の自立と社会参加にとって障害者虐待の防止を図ることが極めて重要です。こうした点等に鑑み、障害者虐待の防止や養護者に対する支援等に関する施策を推進するため、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」(障害者虐待防止法)が、平成24年10月1日から施行されました。
この法律は、障害者に対する虐待の禁止、障害者虐待の予防及び早期発見その他の障害者虐待の防止等に関する国等の責務、障害者虐待を受けた障害者に対する保護及び自立の支援のための措置、養護者の負担の軽減を図ること等の養護者に対する養護者による障害者虐待の防止に資する支援のための措置等を定めることにより、障害者虐待の防止、養護者に対する支援等に関する施策を促進し、もって障害者の権利利益の養護に資することを目的としています。
障害者虐待防止法では、虐待を受けたと思われる障害者を発見した人は、通報をしなければならないと定められています。

障害者虐待の定義

障害者虐待防止法における障害者とは、「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」とされ、障害者手帳を取得していない場合も含まれます。
障害者虐待防止法では、「何人も、障害者に対し、虐待をしてはならない。」と規定され、広く虐待行為が禁止されています。

障害者虐待の種類

養護者による障害者虐待

障害者の生活の世話や金銭の管理などをしている家族や親族、同居する人による虐待

障害者福祉施設従事者等による障害者虐待

障害福祉施設や障害福祉サービスの事業所で働いている職員による虐待

使用者による障害者虐待

障害者を雇って働かせている事業主などによる虐待

養護者による障害者虐待

障害者の生活の世話や金銭の管理などをしている家族や親族、同居する人による虐待

身体的虐待

障害者の身体に外傷が生じ、若しくは生じるおそれのある暴行を加え、又は正当な理由なく障害者の身体を拘束すること。

  • 平手打ちをする。つねる。殴る。蹴る。やけど、打撲をさせる。
  • 刃物を近づける。刃物で外傷を与える。
  • 本人に向けて物を壊したり、投げつけたりする。
  • 移動させるときに無理に引きずる。
  • 無理やり食事や飲み物を口に入れる。
  • 縛りつける。
  • 閉じ込める。
  • 不要な薬を飲ませる。 など

性的虐待

障害者にわいせつな行為をすること又は障害者をしてわいせつな行為をさせること。

  • キス、性器などへの接触、性交。
  • 性的行為の強要。
  • 排泄や着替えの介助がしやすいという目的で、下半身を裸にしたり、下着のままで放置する。
  • 人前で排泄行為をさせる、おむつ交換をする。
  • 性器を写真に撮る、スケッチをする。
  • わいせつな映像や写真を見せる。
  • 自慰行為を見せる。など

心理的虐待

障害者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の障害者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

  • 障害に伴う言動などを嘲笑したり、それを人前で話すなどにより、障害者に恥をかかせる。(排泄の失敗、食べこぼしなど)
  • 怒鳴る、ののしる、悪口を言う。
  • 侮蔑を込めて、子どものように扱う。
  • 人格をおとしめるような扱いをする。
  • 無視する。
  • 排泄交換や片づけをしやすいという目的で、本人の尊厳を無視して、トイレに行けるのにおむつをあてたり、食事の全介助をする。
  • 家族や親族、友人等との団らんから排除する。など

放棄・放任(ネグレクト)

障害者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置、養護者以外の同居人による上記に掲げる行為と同様の行為の放置等養護を著しく怠ること。

  • 意図的であるか、結果的であるかを問わず、介助や生活の世話を行っている者が、その提供を放棄又は放任し、障害者の生活環境や、障害者自身の身体・精神的状態を悪化させていること。
  • 十分な食事を与えない、入浴しておらず異臭がする、不潔な住環境で生活させる。
  • 必要な医療や福祉サービスを受けさせない。
  • 徘徊や病気の状態を放置。
  • 入院や治療が必要にもかかわらず、強引に病院や施設等から連れ帰る。
  • 同居人等による障害者虐待と同様の行為を放置する。など

経済的虐待

養護者又は障害者の親族が当該障害者の財産を不当に処分することその他当該障害者から不当に財産上の利益を得ること。

  • 日常生活に必要な金銭を渡さない、使わせない。
  • 本人所有の不動産等の財産を、本人に無断で売却する。
  • 年金や賃金を管理して渡さない。
  • 年金や預貯金を無断で使用する。
  • 本人の財産を無断で運用する。など

障害者福祉施設従事者等による障害者虐待

障害福祉施設や障害福祉サービスの事業所で働いている職員による虐待

身体的虐待

障害者の身体に外傷が生じ、若しくは生じるおそれのある暴行を加え、又は正当な理由なく障害者の身体を拘束すること。

  • 平手打ちをする、つねる、殴る、蹴る。ぶつかって転ばせる。
  • 刃物や器物で外傷を与える。
  • 入浴時、熱い湯やシャワーをかけてやけどをさせる。
  • 医学的判断や個別支援計画等に位置付けられておらず、身体的苦痛や病状悪化を招く行為を強要する。
  • 介助がしやすいように、職員の都合で抑えつける。
  • 食事の際に、職員の都合で、本人が拒否しているのに口に入れて食べさせる。飲み物を飲ませる。
  • 縛り付ける。
  • 行動を制限するために介護衣を着せる。
  • 職員が自分の身体で利用者を押さえつけて行動を制限する。
  • 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。
  • 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。など

性的虐待

障害者にわいせつな行為をすること又は障害者をしてわいせつな行為をさせること。

  • キス、性器等への接触、性交。
  • 性的行為を強要。
  • 本人の前でわいせつな言葉を発する、または会話する。性的な話を強要する。(無理やり聞かせる、無理やり話させる)
  • わいせつな映像や写真を見せる。
  • 本人を裸にする、又はわいせつな行為をさせ、映像や写真を撮る。撮影したものを他人に見せる。
  • 更衣やトイレ等の場面をのぞいたり、映像や画像を撮影する。
  • 排泄や着替えの介助がしやすいという目的で、下(上)半身を裸にしたり、下着のままで放置する。
  • 人前で排泄をさせたり、おむつ交換をしたりする。また、その場面を見せないための配慮をしない。など

心理的虐待

障害者に対する著しい暴言、著しく拒絶的な対応又は不当な差別的言動その他の障害者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

  • 威嚇的な発言、態度。怒鳴る。ののしる。脅す。威圧的な態度。
  • 侮蔑的な発言、態度。
  • 排泄の失敗や食べこぼしなどを嘲笑する。
  • 日常的にからかったり、「バカ」「あほ」「死ね」など侮蔑的なことを言う。
  • 排泄介助の際、「臭い」「汚い」などと言う。
  • 子ども扱いするような呼称で呼ぶ。本人の意思に反して呼び捨て、あだ名で呼ぶ。
  • 無視する。
  • 他の利用者に、本人や家族の悪口等を言いふらす。
  • 本人が大切にしているものを乱暴に扱う、壊す、捨てる。
  • 意欲や自立心を低下させる行為。
  • 自分でできることなのに(トイレ、食事など)、職員の都合を優先し、本人の意思や状態を無視して介助する。
  • 「これができたら外出させてあげる」などの交換条件を提示する。
  • 心理的に、本人を不当に孤立させる行為。
  • 著しい心理的外傷を与える言動。
  • 宗教に加入するよう強制。
  • 本人の意思に反した異性介助を繰り返す。など

放棄・放置(ネグレクト)

障害者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置、当該障害者福祉施設に入所し、その他当該障害福祉施設を利用する他の障害者又は当該障害福祉サービス事業等に係るサービスの提供を受ける他の障害者による上記に掲げる行為と同様の行為の放置その他の障害者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ること。

  • 必要とされる支援や介助を怠り、障害者の生活環境・身体や精神状態を悪化させる行為。
  • 入浴させない。排泄介助をしない。髪、ひげ、爪が伸び放題。不衛生な状態で生活させる。
  • 褥瘡(床ずれ)ができるなど、体位調整や栄養管理を怠る。
  • おむつが汚れている状態を日常的に放置。
  • 健康状態の悪化をきたすほどに水分や栄養補給を怠る。暑すぎる、寒すぎる環境に長時間置かせる。
  • 室内にごみが放置されている。
  • 診療や支援を怠る。医学的診断を無視した行為。
  • 医療を受診させない。救急対応を行わない。
  • 処方通りの服薬をさせない。副作用が生じているのに放置。
  • 必要な用具の使用を限定し、要望や行動を制限させる行為。
  • 必要な車いす、めがね、補聴器、補助具等を使用させない。
  • 障害者の権利や尊厳を無視した行為、またはその行為の放置。
  • 他の利用者に暴力を振るう障害者に対し、予防的手立てをしていない。
  • 話しかけ等に対し「ちょっと待って」と言ったまま対応しない。など

経済的虐待

障害者の財産を不当に処分することその他障害者から不当に財産上の利益を得ること。

  • 本人所有の不動産等の財産を本人に無断で売却する。
  • 年金や賃金を管理して渡さない。
  • 年金や預貯金を無断で使用する。
  • 本人の財産を無断で運用する。
  • 事業所、法人に寄付・贈与するよう強要。
  • 本人の財産を、本人が知らないまたは支払うべきではない支払いに充てる。
  • 金銭、財産等の着服・窃盗
  • 立場を利用して「お金を貸してほしい」と頼み、借りる
  • 本人に無断で親族にお金を渡す、貸す。
  • 日常的に使用するお金を不当に制限する、生活に必要なお金を渡さない。など

使用者による障害者虐待

障害者を雇って働かせている事業主などによる虐待

身体的虐待

障害者の身体に外傷が生じ、若しくは生じるおそれのある暴行を加え、又は正当な理由なく障害者の身体を拘束すること。

  • 平手打ちをする、つねる、殴る、蹴る、ぶつかって転ばせる。
  • 刃物や器物で外傷を与える。
  • 本人に向けて物を投げつけたりする。
  • 本人が苦痛な姿勢や、危険が及ぶ環境での仕事を強要する。
  • 乱暴に車いすに移乗させる。
  • 縛り付ける。
  • 手指の機能を制限するためにミトン型の手袋をつける。
  • 行動を制限する。本人の意思で開けることのできない部屋などに隔離する。

性的虐待

障害者にわいせつな行為をすること又は障害者をしてわいせつな行為をさせること。

  • キス、性器等への接触。性交。
  • 性的行為の強要。
  • 本人の前でわいせつな言葉を発する、または会話する。性的な話を強要する。(無理やり聞かせる、話させる)
  • わいせつな映像や写真を見せる。
  • 本人を裸にする。わいせつな行為をさせ。映像や写真に撮る。撮影したものを他人に見せる。
  • 更衣やトイレ等の場面をのぞいたり、映像や画像を撮影する。など

心理的虐待

障害者に対する著しい暴言、著しく拒絶的な対応又は不当な差別的言動その他の障害者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

  • 威嚇的な発言、態度。怒鳴る。ののしる。
  • 「できないなら辞めろ」「辞めてもらうこといなる」「退職届持ってこい」などと脅す。
  • 侮辱的な発言、態度。
  • 排泄の失敗や食べこぼしなどを嘲笑する。
  • 日常的にからかったり、「バカ」「あほ」「死ね」など侮蔑的なことを言う。
  • 「臭い」「汚い」などと言う。
  • 「使えない」「クズ」「無能」「給料泥棒」「何をやらせてもダメ」「邪魔」「頭おかしい」「お前は嫌われている」などと言う。
  • 「障害者だからって甘えるな」「支援者がいないと何もできないのか」などと言う。
  • 「ブス」などの容姿を侮辱する発言をする。
  • 子ども扱いするような呼称で呼ぶ。
  • 体調が悪く休んだことに対し、「ずる休みするな」などと言う。
  • 他の社員に本人や家族の悪口を言いふらす。
  • 他の社員に個人情報を言いふらす。
  • 本人の意思に反して、本人の障害の内容を他の社員に伝える。
  • 話しかけ等を無視する。
  • 本人の障害から明らかにできない仕事を押し付ける。
  • 本人が仕事を要求しているにもかかわらず「忙しい」と言って取り合わない。
  • どうせできないと決めつけて仕事を与えない。
  • 本来の仕事ではない、お茶くみや草むしり等の過小な仕事ばかり与える。
  • 「これができたら辞めなくてもいい」などの交換条件を提示する。
  • 本人の意思を無視して、社内の懇親会や行事等に参加させない。
  • 面会者が訪れても、本人の意思や状態を無視して面会させない。
  • 宗教に加入するよう強制する。など

放棄・放置(ネグレクト)

障害者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置、当該事業所に使用される他の労働者による上記に掲げる行為と同様の行為の放置その他これらに準ずる行為を行うこと。

  • 必要とされる職場環境の改善や配慮を怠り、障害者の生活環境・身体や精神状態を悪化させる行為。
  • 本人にとって危険な状況を改善しない。
  • 健康状態の悪化をきたすような環境(暑すぎる、寒すぎる等)で働かせる。
  • 障害に配慮しない環境を継続させ、放置する。
  • 必要な用具の使用を限定し、障害者の要望や行動を制限させる行為。
  • 必要な車いす、めがね、補聴器、補助具等を使用させない。
  • 権利や尊厳を無視した行為。
  • 話しかけ等に対し、「ちょっと待って」と言ったまま対応しない。
  • 「自分で考えろ」と繰り返し、何も対応しない。
  • 他の社員がからかっている状況を放置する。
  • 他の社員が悪口を言っているのに注意しない。
  • 他の社員が無視をしている状況を放置する。
  • 他の社員が性的な言動をしたことを放置する。など

経済的虐待

障害者の財産を不当に処分することその他障害者から不当に財産上の利益を得ること。

  • 最低賃金を払わない。
  • 決められた給料を払わない。
  • 給料の支払いを遅らせる。
  • 不明な金銭を給料から天引きする。
  • 年金や賃金を管理して渡さない。
  • 立場を利用して、「お金を貸してほしい」と頼み、借りる。など

障害者虐待に関する相談・通報・届出について

障害者虐待の疑いがあると気づいた人は、どなたでも、市町村への通報義務があります。
障害者虐待に関わる相談・通報・届出は、「豊川市障害者虐待防止センター」(豊川市障害福祉課)へお寄せください。
障害のある当事者の方、ご家族、ご友人、近隣住民、支援者、障害福祉サービス事業所、医療機関、行政機関等、どなたでもご相談いただけます。
ご相談くださった方の情報は、外部に漏れることはありません。
匿名でもかまいません。
ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

障害者虐待に関する相談・通報・届出先

月曜日から金曜日(祝日をのぞく)

午前8時30分から午後5時15分まで
豊川市障害者虐待防止センター(豊川市役所福祉部障害福祉課 障害福祉係)にご連絡ください。

土曜日・日曜日・祝日・夜間

豊川市役所当直室にご連絡ください。折り返し、担当者から連絡します。
電話:0533-89-2111

障害者虐待に関するパンフレット、マニュアル等

豊川市が作成した周知用パンフレットです。事業所、会社での研修等にご活用ください。紙のパンフレットは、福祉課窓口で配布しています。

「大阪手をつなぐ育成会」が、厚生労働省平成27年度障害者総合福祉推進事業にて、主に知的障害のある人向けのものとして作成したパンフレットです。

障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(障害者虐待防止法)について掲載されたページです。

障害者虐待の防止と対応の手引き(施設・事業所従事者向けマニュアル)や、職場内虐待防止研修用冊子などが掲載されたページです。

(注意)パンフレットの内容の改編や、イラストの抽出などはおやめください。

この記事に関するお問い合わせ先

福祉部 障害福祉課
所在地:442-8601
愛知県豊川市諏訪1丁目1番地
電話番号:0533-89-2131
ファックス番号:0533-89-2137
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