令和8年度施政方針並びに予算案大綱説明
令和8年2月24日
本日、ここに令和8年豊川市議会第1回定例会の開会にあたり、令和8年度予算案を始めとする諸議案のご審議に際しまして、施政方針の一端と予算案の大綱を述べさせていただきます。
「ともに“かなえるなら”とよかわ」
これは、令和8年度を始まりとする豊川市シティプロモーション戦略の中で、豊川市のことが好きな人の輪を広げていくため、将来目標の核として位置付けたブランドメッセージでございます。
昨年12月の定例会で議決いただきました基本構想を柱とする「第7次豊川市総合計画」では、少子高齢化の進行と人口減少への的確な対応を意識し、まちづくりの基本方針の1つに、シティプロモーションを位置付けています。まちの魅力発信や磨き上げなどに資する施策を積極的に展開しながら、本市に住む人、訪れる人、関わる人がそれぞれに「叶えたいこと」を実現できる「とよかわ」を目指してまいります。
さて、令和7年に国内で起こった出来事を振り返ってみますと、大盛況のうちに終わった大阪・関西万博や、初の女性首相誕生など、エポックメイキング的な話題があった一方で、埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損による道路陥没事故、国際情勢や人手不足に起因する物価高騰、第2次トランプ政権により進められた関税政策への対応や長引く円安基調など、様々な社会課題が発生しております。
こうした状況の中、本市の令和8年度の予算では、第7次総合計画実施計画に位置付ける事業やマニフェスト工程計画に沿った事業へ重点的に予算を配分し、各分野の取組を着実に推進してまいりたいと考えております。
それでは、令和8年度予算を、マニフェストの3つの基本理念、10の戦略に沿って述べさせていただきます。
初めに、基本理念1「暮らしやすさ第一豊川市」でございます。
戦略1「雇用の創出など人口増施策」では、新たな雇用創出に向けた新規工業団地の整備事業として、豊川白鳥地区においては周辺道路整備に係る工事に着手し、昨年全線開通となった国道23号名豊道路の豊川為当インターチェンジ周辺においては、開発に向けた地区計画の策定業務などを進めてまいります。
戦略2「活気みなぎる元気なまち」では、市内中小企業者におけるスタートアップとの共創による新産業の創出を支援してまいります。また、長沢地区では土地改良事業による農業基盤整備を推進するほか、72年ぶりとなる豊川稲荷の午年開帳に向けた豊川稲荷表参道を始めとする門前周辺の基盤整備の実施を通じて、地域の魅力向上や賑わいの創出に繋げてまいります。
戦略3「市民の安全・安心を守る」では、自転車事故の被害低減を図るため、全年齢を対象としたヘルメットの購入補助事業を令和9年度末まで延長するほか、県の河川改修と連携しながら小坂井地域を流れる走川の治水対策を検討してまいります。そのほか、道路拡幅・改良工事やカーブミラー・区画線・グリーンベルトの整備に係る予算を拡充し、町内会の要望等にもしっかりと対応してまいります。
戦略4「市民が文化とスポーツに親しむ場づくり」では、御油生涯学習センターの建替工事に着手してまいります。
次に、基本理念2「子育て豊川応援団」でございます。
戦略5「子育て世代を全力で応援」では、保育園・幼稚園等の給食費や高校3年生世代までの医療費の無料化を継続することにより、子育て世帯の負担軽減に努めてまいります。また、令和8年度中の完成を目指して引き続き睦美保育園の改築工事を実施するとともに、平尾保育園改築工事への補助を行ってまいります。
戦略6「子どもたちに希望を与える教育」では、小坂井中学校の全面的建替整備に向け、実施設計及び仮設運動場等の整備に着手してまいります。また、部活動外部指導者やスクールソーシャルワーカーを増員するほか、小学校給食費は、国県が負担する基準額を上回る部分を物価高騰対策の一環として市費負担とすることで、完全無償化を実現してまいります。
戦略7「安心して暮らせるぬくもりのまち」では、重層的支援体制整備事業の担い手であるコミュニティソーシャルワーカーを増員するとともに、障害者の福祉タクシー利用や事業者が行う合理的配慮の提供に要する店舗等改修費への助成により、障害者の外出を引き続き支援してまいります。
最後に、基本理念3「市民と創る協働と健全財政のまち」でございます。
戦略8「市民の主体的な活動を応援」では、消防団員の処遇改善のほか、町内会運営の負担軽減に向け、電子回覧板アプリの導入支援を継続してまいります。
戦略9「みんなで行動する環境のまち」では、家庭における地球温暖化対策設備の導入や、次世代自動車の購入への補助などの支援を引き続き行うとともに、豊川市ゼロカーボンシティ宣言を踏まえ、リース方式を活用した公共施設における照明設備のLED化を進めてまいります。
戦略10「行財政改革と健全財政の堅持」では、市民から信頼される行政経営を実現するため、職員の資質向上に向けた新たな研修を実施するほか、公共施設の総量削減に向け、一宮地域交流会館(仮称)や市役所本庁舎等の整備に伴う分庁舎の整備工事などを引き続き進めてまいります。
以上、マニフェストに掲げました重点施策について申し上げてまいりました。これらの施策を柱とし、議員各位並びに市民の皆様と力を合わせ、複雑多様化する課題に対処し、「もっと元気なとよかわ」を全力でリードしてまいります。
続きまして、令和8年度予算案の大綱について、申し上げます。
国は、新年度予算編成にあたり、経済・物価動向等を的確に反映し、地方創生2. 0の推進により、「今日より明日はよくなる」と実感できる社会の実現を目指すとしており、閣議決定された令和8年度一般会計予算総額は、対前年度比6.2%増の122兆3,092億円と、予算規模は2年連続で過去最大を更新しております。
次に、地方財政計画は、総額で対前年度比5.5%増の102兆4,400億円となっており、給与改定に必要な地方負担分約6,800億円や公立小学校給食費無償化及び高校授業料無償化に必要な地方負担分約3,600億円の計上により、一般財源総額で対前年度比6.6%増の71兆9,878億円を確保しております。また、地方交付税につきましては、物価高や社会保障関係費の増加などを考慮し、出口ベースで6.5%、20兆1,848億円と8年連続の増加となっております。
しかしながら、国の新年度予算は、衆議院議員総選挙の実施により、年度内での成立が困難な状況であり、11年ぶりとなる暫定予算による対応が見込まれるなど、国民生活への影響が懸念されております。
こうした不透明な状況下ではありますが、本市の予算においては、「経済財政運営と改革の基本方針2025」に基づく、経済財政施策の動向などを注視しつつ、本市のまちづくりの指針となる第7次総合計画に位置付ける施策への重点的な予算配分とマニフェストの着実な推進を念頭に置き、編成を行いました。
それでは、歳入について、一般会計の主なものを申し上げます。
まず、市税収入でございます。
個人市民税につきましては、給与所得者の総所得額の増加などにより、対前年度比0.5%、6,000万円の増、法人市民税につきましては、内外需の緩やかな回復を受け、対前年度比2.7%、3,800万円の増としております。
次に、固定資産税では、土地については、ほぼ横ばいと見込み、対前年度比0.2%、900万円の増、家屋では、物流倉庫等の新築分などを考慮し、対前年度比3.4%、1億9,300万円の増、償却資産では、主要企業の設備投資の状況から、対前年度比1.6%、4,500万円の減としております。
また、軽自動車税につきましては、重課税率及び新税率対象車の増加が見込まれるものの、環境性能割の廃止に伴う減により、対前年度比1.3%、800万円の減としております。都市計画税では、固定資産税と同様の理由により、対前年度比1.7%、4,200万円の増としております。
以上、市税全体では、対前年度比1.0%、2億9,936万円の増を見込んでおります。
そして、地方譲与税では、地方揮発油譲与税において、ガソリン税の暫定税率廃止に伴い、対前年度5.2%、700万円の減としております。一方で、地方消費税交付金につきましては、国の消費税収入の状況を踏まえ、対前年度比4.3%、2億円の増としており、地方特例交付金につきましては、ガソリン税の暫定税率及び自動車税等の環境性能割の廃止に伴う地方の減収分を補塡するため、対前年度比68.6%、1億7,900万円の増としております。
また、地方交付税につきましては、普通交付税では、順調な国税収入を考慮し、対前年度比2.9%、2億円の増、特別交付税は昨年度と同額とし、地方交付税全体で76億5,000万円、対前年度比2.7%、2億円の増としております。
次に、国庫支出金につきましては、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の増加や社会資本整備総合交付金の増加などにより、対前年度比2.1%、3億1,175万円の増、県支出金では、土地区画整理事業費負担金の増加などにより、対前年度比7.8%、4億9,110万円の増としております。
繰入金につきましては、財政調整基金から27億円、ファシリティマネジメント事業のため、公共施設整備基金から4億円を繰り入れるなど、積極的かつ有効に基金を活用してまいります。
そして、市債につきましては、一宮地域交流会館(仮称)整備事業費、消防署本署改築事業費、分庁舎等整備事業費が増加したものの、総合保健センター(仮称)整備事業費の皆減などにより、68億4,800万円、対前年度比2.5%、1億7,480万円の減としております。
続きまして、歳出でございます。第7次総合計画の7つの政策分野に基づき、新規及び拡充する事業を中心に申し上げます。
はじめに、政策1≪安全・安心≫です。
交通安全対策の強化につきましては、引き続き、通学路安全プログラムに基づく総合的な対策を進めるほか、区画線・カラー舗装・道路反射鏡等の交通安全施設の整備を行うとともに、環境、健康、観光、安全など、様々な側面から自転車の活用を推進する自転車活用推進計画の策定に着手してまいります。
続きまして、防災対策の推進につきましては、宝陵高校の避難所及び信愛医療療育センターの福祉避難所への指定に伴い備蓄品を整備するほか、大規模災害時に地上の通信回線が途絶した際にもインターネット通信が利用できるスターリンクを導入するなど、災害に強いまちづくりを進めてまいります。
また、消防・救急体制の充実につきましては、令和9年中の完成に向け、消防署本署の建設工事を引き続き進めるほか、水槽付消防ポンプ自動車、消防団車両及び高規格救急自動車を計画的に更新し、消防力の強化及び救急体制の充実を図ってまいります。
環境保全と生活衛生の向上につきましては、カーボンニュートラルの実現に向け、引き続き中小企業向けの省エネセミナー・個別相談会の開催や省エネ設備の導入支援により、中小企業が行う脱炭素経営を支援してまいります。
生活排水対策の推進につきましては、下水道ストックマネジメント事業を中心とした汚水・雨水施設の老朽化対策を重点事業として計画的に推進するとともに、ウォーターPPPの導入に向けて取り組んでまいります。
次に、政策2≪子ども・若者≫です。
子どもや若者が未来に夢や希望を描いているまちづくりを目指して、第7次総合計画で新設する政策分野です。
子育て支援の充実につきましては、本年7月27日に供用開始する総合保健センターの本格稼働にあたり、こども家庭センターが持つ児童福祉機能を強化し、母子保健機能と一体的に運用するとともに、地域の関係機関と連携を図ってまいります。また、児童福祉法に基づく児童発達支援センターでは、通所する障害のある子どもに対して適切な発達支援を行うとともに、地域全体の障害児支援の充実を図ってまいります。
そのほか、青少年健全育成の推進につきましては、放課後児童クラブの通年拠点の新設及び夏季拠点クラブの増設により定員を拡充するとともに、放課後居場所緊急対策事業を実施する児童館にさくらぎ児童館を追加するなど、緊急的な措置も含めた児童クラブ待機児童の解消に努めてまいります。
次に、政策3≪健康・福祉≫です。
健康づくりの推進につきましては、集団健診の地域巡回とミニドックを統合し、より分かりやすく安心して健診が受けられる体制を提供するほか、産後ケア事業をより使いやすく、里帰り先でも利用できる制度に拡充してまいります。
地域医療体制の充実につきましては、本格稼働後の総合保健センターでは、医師会、歯科医師会、薬剤師会の事務局機能が集約され、災害時の医療体制が強化されるほか、内科、小児科の休日夜間診療に加え、障害者を含む歯科診療を実施することにより、一次救急医療等の安定的な提供に寄与してまいります。
高齢者福祉の推進につきましては、地域包括支援センターの人員体制を強化し、高齢者人口の増加に伴う総合相談やケアプランの作成をはじめとした介護予防ケアマネジメント業務等への支援を行ってまいります。
地域福祉の推進につきましては、引き続き、重層的支援体制整備事業により、地域住民の複雑化、複合化した支援ニーズに対応した包括的な支援を実施するとともに、現在試行導入中のWEBアプリケーション“じょいなす豊川”を本格導入し、市内の地域資源情報をリアルタイムに発信してまいります。
次に、政策4≪建設・整備≫です。
住環境の整備につきましては、組合施行による事業認可が見込まれる豊川宿長者松土地区画整理事業(仮称)の着実な事業進捗に向け、支援を行ってまいります。
コンパクトシティの推進につきましては、持続可能な公共交通施策の検討の一環として、社会実装を目指した自動運転のバス運行や、デマンド型タクシーの実証実験を引き続き実施してまいります。
続きまして、道路交通網の充実につきましては、町内会の要望に基づく市道の道路拡幅改良工事などにより、道路環境の向上を図るとともに、都市計画道路伊奈美和通線の整備に向けた用地買収に取り組みます。また、舗装の穴埋めなど機動班による緊急修繕の迅速な対応や路面下空洞調査の実施などを通じて、より安全な道路環境の整備を進めてまいります。
次に、政策5≪教育・文化≫です。
学校教育環境の充実につきましては、平尾小学校の外壁等改修工事などの整備のほか、校内教育支援センターを一部の中学校において新たに設置し、支援員を配置してまいります。これは、不登校傾向や学習・生活に課題を抱える児童生徒が自らの学びや成長を取り戻す拠点となるものでございます。
スポーツの振興につきましては、第3種公認競技場の公認更新に向けた陸上競技場の改修工事を実施するほか、9月から10月にかけて開催される愛知・名古屋2026アジア・アジアパラ競技大会における聖火リレーイベント及びフレンドシップ事業の実施を通じて、気運の醸成を図ってまいります。
次に、政策6≪産業・雇用≫です。
農業の振興につきましては、収入保険への加入を引き続き支援するほか、地域計画の充実を図る農地地図情報システムを新たに導入し、目標地図の管理・運用における事務の効率化や農地利用に関する情報共有の円滑化を図ってまいります。
商業の振興につきましては、とよかわ元気電子応援券及びプレミアム付電子商品券の発行や、売上高等の減少により愛知県の融資を利用した中小・小規模事業者への補助を通じた産業支援を行ってまいります。
中心市街地の活性化につきましては、豊川稲荷門前基盤整備事業として、JR豊川駅東西自由通路のエスカレーター改修工事などを実施するほか、市道稲荷通線改良工事や稲荷公園再整備工事などを引き続き実施してまいります。
観光の振興につきましては、豊川稲荷の午年開帳に向け、交通事業者とタイアップした観光プロモーション事業や、民間活力を活用したJR豊川駅東西自由通路へのデジタルサイネージの設置など、オール豊川での受入態勢を整えてまいります。
最後に、政策7≪地域・行政≫です。
コミュニティ活動・市民活動の推進につきましては、令和8年度半ばの完成を目指して、三蔵子地区市民館の改築工事を引き続き実施してまいります。
人権尊重の推進では、犯罪被害者等支援金給付制度を創設し、被害者等を支援してまいります。
公共施設の適正配置と長寿命化の推進につきましては、一宮地域交流会館(仮称)の整備工事を引き続き進めるほか、市役所本庁舎の実施設計及び分庁舎整備工事を着実に進めてまいります。
地域DXの推進につきましては、新たに生成AIサービスの利用により情報技術の活用を推進し、行政サービスの向上や事務の効率化を図ってまいります。
以上、予算案の大綱を述べさせていただきました。
令和8年度の予算案は、
一般会計 842億4,000万円、対前年度比0.8%の増
特別会計 211億2,020万円、対前年度比3.8%の増
企業会計 401億1,502万円、対前年度比9.7%の増
全会計の総額では、対前年度比3.6%の増となる1,454億7,522万円を計上いたしました。
一般会計は、令和7年度を上回る過去最大規模の予算となりました。これは、第7次総合計画及びマニフェスト事業への重点配分、人件費の上昇や物価高騰への対応に加え、国の経済対策に呼応する事業や社会保障関係費の増加、公共施設の統廃合や長寿命化といった諸課題に対し、積極的な予算を編成したことによるものです。
そして、歳入面では、特定目的基金や財政調整基金の活用などで財源を確保するとともに、交付税措置のある有利な起債を積極的に活用することで、健全な財政運営に配慮しております。
最後になりますが、昨年8月に「日経BP総合研究所」が発表した「シティブランド・ランキング住みよい街2025」において、本市が全国総合28位、中部エリアでは3位にランクインしました。
このことは、これまで進めてきた施策が、街の魅力アップに一定の寄与があったと評価されたものと、大変うれしく受け止めています。
このことも踏まえ、令和8年度当初予算においては、第7次総合計画で定めるまちの未来像「光・緑・人・輝くとよかわ」を実現できるよう、豊川海軍工廠の被爆から80年を迎えた本市が、先人の努力を未来へつなぎ、市民とともに歩み、選ばれ続けるまちの新たな価値を創造する「継往開来」の精神のもと、市政運営にあたっていく所存であります。
ここに、議員各位並びに市民の皆様のご理解、ご協力を改めて心からお願い申し上げ、「令和8年度の施政方針並びに予算案大綱」の説明とさせていただきます。
この記事に関するお問い合わせ先
- この情報はお役に立ちましたか?
-
より良いホームページにするために皆様のご意見をお聞かせください。
更新日:2026年02月26日