償却資産とは

更新日:2025年12月26日

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固定資産税の課税対象としては、広く知られている「土地」「家屋」のほかに、「償却資産」があります。

償却資産には、土地・家屋とは異なり、次のような特徴があります。

  • 不動産でなくとも該当しうる
  • 都市計画税の課税対象とならない
  • 同じ資産であっても、利用実態によって該当するかどうかが変わる(勘定科目の資産名称だけでは判別できない)
  • 登記制度がなく、所有者からの申告に基づいて課税される

このため、資産の所有者は「償却資産とは何か」を理解した上で、適正な申告をする必要があります。

償却資産の定義

償却資産とは、土地家屋以外事業用有形固定資産で、その減価償却費が国税(法人税・所得税)における所得の計算上、損金又は必要経費に算入されるものをいいます(地方税法第341条第4号)。
また、法人税・所得税を課されない者(公益財団法人、社会福祉法人、宗教法人等)の所有資産であっても、上記に類似する資産である場合は、償却資産に該当します。
ただし、以下の資産は償却資産ではありません。

  1. 取得価額が少額の資産や、政令で定める特定の資産
  2. 自動車税・軽自動車税の課税対象となる車両

土地以外の資産とは

例えば、駐車場は土地に該当しますが、駐車場の舗装部分は土地とは区別され、償却資産に該当します(事業用資産であるなどの要件を満たした場合)。

  • 土地に定着する岸壁、橋、桟橋、ドック、軌道(枕木、砂利を含む)、貯水池、坑道、煙突などは、構築物として償却資産に該当します。
  • 舗装道路(道路の舗装部分)及び舗装路面(工場の構内、作業広場、飛行場の滑走路、誘導路等の舗装部分)は、構築物として償却資産に該当します。
  • 立木、果樹、野菜等は、土地でも償却資産でもありません。ただし、緑化施設及び庭園、工場緑化施設は、構築物として償却資産に該当します。

家屋以外の資産とは

固定資産税における「家屋」は、以下の3つの要件の全てに該当するものをいいます。

  1. 外気分断性:屋根や周壁を有すること
  2. 土地への定着性:永続的に土地に付着していること
  3. 用途性:その目的とする用途に供しうる状態にあること

家屋に該当しない資産は、償却資産となります(事業用資産であるなどの要件を満たした場合)。

また、家屋に含めて評価する建築設備は、以下の3つの要件の全てに該当するものをいいます。

  1. 家屋の所有者が所有するもの
  2. 家屋に取り付けられ、家屋と構造上一体となっているもの
  3. 家屋の効用を高めるもの

建築設備に該当しない資産は、償却資産となります(事業用資産であるなどの要件を満たした場合)。

事業用資産とは

償却資産は土地・家屋とは異なり、事業用資産であることが必須要件です。

「事業」について定義した法律は多数ありますが、一般には「一定の目的のために一定の行為を継続、反復して行うことをいうものであって、必ずしも営利又は収益そのものを得ることを直接の目的とすることを必要としない」とされています。

  • 学校や町内会のバザーは、「継続、反復して行う」行為でないので、事業に該当しません。したがって、バザーのために取得した資産は償却資産となりません。
  • 公益法人等(公益財団法人、社会福祉法人、宗教法人等)の行う活動は、「営利又は収益そのものを得ることを直接の目的とする」わけではありませんが、事業に該当します。なお、これらの団体の所有する資産は、その用途によっては償却資産となります(下記「法人税・所得税を課されない者の所有資産の取扱い」も参照)。
  • 企業が従業員向け福利厚生施設で医療や娯楽を提供する場合なども、「営利又は収益そのものを得ることを直接の目的とする」わけではありませんが、事業に該当します。この場合、当該福利厚生施設内の医療機器や応接セット、ピアノ、麻雀牌、映写機、テニスコートの舗装などは償却資産となります。
  • 企業が事務所の屋上に設置した太陽光発電設備は、その企業が売電を業としていなくても、事業用に使用しているといえます。この場合の太陽光発電設備は、売電しているかどうかに関わらず、償却資産となります。
  • 個人が取得した太陽光発電設備で売電する場合は、それが自宅の屋上に設置したものであっても事業用に使用していることになるので、償却資産となります。
  • 家庭用の電気冷蔵庫は事業用に使用しているわけではないので、償却資産となりません。家電量販店に商品として陳列されている電気冷蔵庫も同様です。ただし、飲食店の厨房に設置されている電気冷蔵庫は、事業用に使用しているので、償却資産となります。
  • 清算中の法人が清算事務のために使用している資産は、事業用に使用していることになるので、償却資産となります。
  • 他者に貸し付けている資産は、借主がその資産を事業用に使用していれば、償却資産となります。また、貸主が貸付事業(リース業)の一環としてその資産を貸し付けたのであれば、償却資産となります。

なお、現に事業用に使用中の資産のみが償却資産となるわけではありません。償却済資産、簿外資産、遊休資産、未稼働資産などであっても、事業用に使用可能な状態にあれば、償却資産となります。企業会計や、国税(法人税・所得税)の税務会計とは大きく異なりますので、ご注意ください。

有形固定資産とは

償却資産は有形であることが必須要件であり、税務会計でいう「無形減価償却資産」は除外されます。

無形減価償却資産の例としては、鉱業権(租鉱権、採石権などを含む)、試掘権、漁業権、ダム利用権、水利権、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、育成者権、樹木採取権、営業権、水道施設利用権、工業用水道施設利用権などがあります。

ソフトウェアは、平成12年度から無形減価償却資産となりました。別売りで購入後、パソコンにインストールした表計算ソフトや税務会計ソフトなどがこれに該当します。

ただし、以下のようなソフトウェアは無形減価償却資産とはされず、償却資産となります。

  • パソコンのオペレーティングシステム(OS)のような、機械又は器具・備品を作動させる上で欠かせないソフトウェアは、その機械等の一部とみなされるため、無形減価償却資産ではありません。
  • DVD-ROM化された百科事典は、器具・備品としての百科事典の情報がDVD-ROMの形をとっているに過ぎないため、無形減価償却資産ではありません。

損金又は必要経費に算入される資産とは

償却資産は、その減価償却費が国税(法人税・所得税)における所得の計算上、損金又は必要経費に算入される資産であることが必須要件ですが、これは現に損金又は必要経費に算入されている資産のみを指すわけではありません。資産の性質上、損金又は必要経費に算入されるべき資産であれば、償却資産となります。

このため、償却済資産、簿外資産、遊休資産、未稼働資産なども償却資産となります(上記「事業用資産とは」も参照)。

なお、納税者がその年に計上する減価償却費を、一定の範囲内で自由に決められる制度(任意償却制度)があります。黒字の年には減価償却費を多く計上し、赤字の年には減価償却費を計上しないといった対応が可能ですが、任意償却は法人の決算処理上の取扱いに過ぎません。赤字の年には償却資産を申告しなくてよいというわけではありません。

法人税・所得税を課されない者の所有資産の取扱い

公共法人には法人税が課されません。また、公益法人等の場合は、収益事業から生じた所得以外の所得に対しては、法人税が課されません。

公共法人・公益法人等の例(法人税法別表1、別表2より)
公共法人 地方公共団体、国立大学法人、土地開発公社、土地改良区、日本中央競馬会、日本年金機構、日本放送協会など
公益法人等 学校法人、公益財団法人、公益社団法人、社会福祉法人、宗教法人、商工会議所、日本赤十字社など

また、障害者、未成年者、ひとり親、年間所得が一定額以下の者などに対しては、所得税が課されません。

法人税・所得税が課されない法人や個人は、税法上の所得計算を行う必要がありませんが、これらの者が所有する資産であっても、その減価償却費が損金又は必要経費に算入されるべき性格を有する資産であれば、償却資産となります(すなわち、固定資産税の課税対象となります)。

例えば、宗教法人が境内地の一部を営利目的の駐車場としている場合における、駐車場の舗装部分は償却資産となります。

ただし、上の表で挙げた団体のうち、地方公共団体が所有する資産は、どのような用途であっても非課税となります。

少額資産の取扱い

償却資産の定義によれば、「その取得価額が少額である資産その他の政令で定める資産」は償却資産から除外されます(地方税法第341条第4号、地方税法施行令第49条)。具体的には、以下の資産です。

  • 取得価額が10万円未満の資産のうち、一時に損金算入したもの
  • 取得価額が20万円未満の資産のうち、一括償却資産の3年償却したもの
  • ファイナンス・リース取引に係るリース資産のうち、取得価額が20万円未満のもの

中小企業者等が所有する取得価額30万円未満の資産は、租税特別措置法に基づく特例の適用対象となり、その取得価額の全額が即時償却されますが、当該資産は上に挙げた「少額資産」に含まれていないため、償却資産となります。固定資産台帳には記載されないため、申告漏れが非常に多いので、ご注意ください。

車両の取扱い

自動車税・軽自動車税の課税対象となる車両は、償却資産から除外されます。

償却資産となる車両は、大型特殊自動車です。ナンバープレートの有無や、公道走行の有無に関わらず、全て申告が必要です。

関連リンク

この記事に関するお問い合わせ先

財務部 資産税課
所在地:442-8601
愛知県豊川市諏訪1丁目1番地
電話番号:0533-89-2130
ファックス番号:0533-89-2299
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