豊川のシーンをより楽しく。20代店主が営むコーヒーのある“溜まり場”。

更新日:2025年01月30日

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コーヒーカップにコーヒーを注いでいる手元の写真

hikure. 石部 陸

木製のカウンターのような場所に手を置き一方を見つめている石部陸さんの写真

コーヒーから一日が始まる、メルボルンのカフェスタイル。

まちが動き出し始める、朝7時の開店。ロースタリーカフェ「hikure.(ヒクレ)」の扉を開けると、抜け感のある空間に自家焙煎コーヒーの香りが広がる。大きなL字型カウンターの前に立ち、笑顔で迎えてくれるのは、金髪がトレードマークの店主・石部陸さんだ。2022年4月8日にオープンして間もない新店だが、「おはようございます!」で会話が始まり、「行ってらっしゃい!」と見送られる気持ちいい時間は、少しずつ地域の日常になりそうな予感。

「以前バリスタとして働いていたメルボルンのカフェが、7時から15時までの営業だったんです。6時に出勤し、夕方にはスケボーで遊びに行く生活が充実していて。現地の人たちが毎朝カフェに寄り、コーヒーを飲んでから仕事に行く文化も好きだったので、自分なりに表現しました。ひとまず継続してみて、豊川にもそんな文化ができたら面白いですね」。

スペシャルティコーヒーのみを扱い、店内・テイクアウトのコーヒー提供と、オンラインショップも含むコーヒー豆の量り売りがメイン。コーヒー豆は浅煎り・中煎りのシングルオリジン数種類に加えて、喫茶店テイストの深煎りブレンドを用意する。「コーヒー単体でも楽しめるのが、スペシャルティコーヒーの魅力。料理の素材を引き出す考えで、時間によって表情が変わる一杯の豊かな味わいを、見出してもらえるように届けたいです」。

テーブルの上に腕を置いて笑顔を見せている石部陸さんの写真

石部さんのフレンドリーな接客は、肩の力が抜けるような居心地の良い距離感。JR愛知御津駅より徒歩6分、石部さんに会えるこのカフェを目当てに、名古屋や遠方から豊川を訪れ、初めてまちのことを知る人も。

黒と薄いピンクの色違いのTシャツを着た石部陸さんと外国人の男性が肩を組み笑顔で写っている写真

ワーキングホリデーを使い、石部さんのメルボルン滞在期間は1年と決めていたそう。「他の人よりも2倍速で働きました。台湾やLA、大阪など世界各地から集まるバリスタたちとのつながりができたのも良かったです」。

テーブルの上の白いプレートに置かれた1カットのパウンドケーキ、白いカップに入ったコーヒの写真

コーヒーに合わせて用意するパウンドケーキやオートミールクッキーには、酵母やてんさい糖などのなるべく体に優しいものを使用。テイクアウトのカップは、環境に配慮して、すべて紙製を選んでいる。

刷毛で壁を塗装している女性二人がカメラに向かって笑顔を見せている写真

給排水設備とカウンター、棚は業者に頼み、それ以外はデザインや設計を行う友人の手も借りつつ、仲間と一緒にDIY。「エスプレッソマシンと焙煎機にお金がかかったのもありますが、きれいに整いすぎてないのが僕の店らしいかなと」。

男性が、木製の棚のような物を作成している写真

カウンター横の広いスペースには、2022年8月頃には大きな焙煎機が届く予定。それまでは空いたスペースを生かし、ゲストバリスタやPOP-UPなどのさまざまなイベントも計画中なのだそう。

ガラスのドリッパーに入ったコーヒーの粉に、注ぎ口が細くなっている白いドリップポットでお湯を注いでコーヒーを淹れている写真

「コーヒーは誰でも淹れられるけど、よりおいしいもの、よりこだわった豆を追求すると深い沼になっていきます。コーヒーに興味を持つ若い子が多いので、影響を与えるためにも、最前線で勉強しなきゃいけないですね」と石部さん。

かっこいい大人に影響を受けて、まちと暮らしを考える。

石部さんがコーヒーに興味をもったきっかけは、写真家の叔父さんに連れられて、喫茶店に通っていたこと。大学時代に「コーヒーを勉強したい」と就職の内定を辞退し、メルボルンでバリスタ修業へ。

帰国後は地元の「スペシャルティコーヒー蒼」で、ロースターの専門知識を身につけた。入店当初の先輩だった後藤充暁さんのカレー屋「cojigoro(コジゴロ)」で平日働き、土曜日、日曜日は「蒼」の移動販売や焙煎を行う日々。「『蒼』の倉橋さんや『cojigoro』のミッチー(後藤充暁さん)の背中を見て、僕も頑張らなきゃ」と、27歳の春に独立を果たした。

石部さんに開業候補地は他にもあったのか? と尋ねると、「生まれ育った豊川がいいですね。子どもの時から可愛がってもらっているヘアサロンの『ParK(パーク)』さんから、『まちを一緒に盛り上げよう』と言われていたのがずっと心にあって。最近では若い子も、カレーは『cojigoro』、音楽は『LiE RECORDS(ライレコード)』、服は『analog(アナログ)』、家具や雑貨は『SPROOF(スプルーフ)』、焼菓子は『PORCO(ポルコ)』、コーヒーは『蒼』…という思いを持った店主のところに行く暮らしになってきました。これも先人たちのおかげです」。

店のある地名「日暮」の読み方を変えた「hikure.」のコンセプトは、“日が暮れるまでの溜まり場”。「イベントを企画したり、友人と話したり、一人で本を読んだり、自由に利用してほしいですね。そこに、僕のコーヒーがあればいいな」。

DATA

「hikure」と書かれた紙コップが、いくつも重ねて逆様に置かれている写真

hikure.(ヒクレ)

  • 住所:愛知県豊川市御津町西方日暮17
  • 営業時間:7時〜17時
  • 定休日:火曜日・水曜日・木曜日
  • 駐車場:6台

石部 陸(いしべ りく)

豊川市生まれ。小学校の5年間をベルギーで過ごし、愛知の中学・高校・大学へ進学。卒業後はメルボルンでバリスタ修業、豊川の「スペシャルティコーヒー蒼」でロースターやコーヒーについて学ぶ。2022年に「hikure.」をオープン。イベント出店や三河地方のコーヒーファン作りも積極的に行う。

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  • (a)転入前5年以上市外に在住
  • (b)2017年1月2日以降に都市機能誘導区域内に家屋を新築(分譲マンション・中古住宅も対象)。
  • (c)転入後10年以上市内に定住する意思がある。
  • (d)町内会へ加入する。
  • (e)市税等の滞納がない。
  • (f)暴力団員でない。

以上6点になります。

この記事に関するお問い合わせ先

企画部 元気なとよかわ発信課
所在地:442-8601
愛知県豊川市諏訪1丁目1番地
電話番号:0533-95-0260
ファックス番号:0533-89-2125
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