新しい時代の遊び場、県内初の“インクルーシブ公園”とは?

更新日:2025年01月30日

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カラフルな遊具の前で笑顔の成瀬さんを正面から写した写真

豊川市役所公園緑地課 成瀬 庸孝

机に両腕を乗せ真剣な表情で話をしている成瀬さんを左前方斜めから写した写真

誰もが、みんな一緒に遊ぶことのできる「こども広場」。

豊川市役所に隣接する「豊川公園」内に、2022年3月25日、好奇心旺盛な子どもたちの興味を集める「こども広場」がオープンした。まちなかにある従来の公園よりも、利用者の間口をさらに広げた“インクルーシブな広場”をコンセプトに、カラフルでユニークな形の遊具が勢ぞろいする。インクルーシブとは“包摂的な〜”という意味で、誰しもが利用できる公園を目指す、日本でも少しずつ増えてきている新しい公園のスタイルだ。

豊川市役所公園緑地課の整備係で働く成瀬庸孝さんは、「豊川公園」のリニューアルに関わる一人。構想段階から設計技術者や市役所の各部署などと連携し、地域の障がい者団体や福祉関係者にもヒアリングを重ねて、「こども広場」の実現に繋げた。障がいのあるなしに関わらず生き生きと自由に楽しめる、安全面を意識したユニバーサルデザインを採用。さまざまな声や思いを反映し、遊具だけではなく、ケガを防止するゴムチップ舗装の園路や見守りベンチ、空間にゆとりのある駐車場の併設など、細かい部分にも工夫を散りばめている。

「遊びに行きたくても行けない子は多くて、ヒアリングでは『豊川市がこういうコンセプトで考えてくれていること自体に感謝する』と言われ、励みになりました。小さい頃から遊びを通じていろいろな個性に接することで、人と人の間に垣根を作らない大人に育ってくれて、“ひとのわ”の広がりに繋がっていったらうれしいです」。

いなりコのワッペンがついた黒いジャンバーを着た成瀬さんが腰を低くして赤い遊具に手をかけている写真

「豊川のまちは、豊川稲荷という観光資源を中心に、人情味のある方が多くて温かみを感じます」と成瀬さん。豊川市のご当地キャラクター「いなりコ」のワッペンが付いたウィンドブレーカー(非売品)はお気に入りのアイテムなのだそう。

公園の資料を指さししている手元を写した写真

「こども広場」には、5つのインクルーシブ遊具を配置。段差のないアクセス通路や急な飛び出しを防ぐ柵、直射日光を遮る木陰、広場までの誘導ブロック、付近のトイレへの案内看板なども設けている。

スロープ付きで赤い滑り台などがついた遊具の全体を写した写真

車いすのままアクセスできるスロープやデッキ、乗り降りやすいステップを設置した、のぼる・すべる・はしる遊具「プレイポートワンダー」には、遊び要素が盛りだくさん。多様な子が自分のペースで楽しめる。

お団子のように三つの水色の玉がくっつきその上にとげのような持ち手がついている遊具を触っている成瀬さんの写真

のる・ゆれる遊具「ウゴウゴ」は実年齢と発達に差がある児童が乗っても、違和感のないデザイン。ゆらゆら振幅しながら前庭感覚への刺激となり、体の使い方を自然と学べる。一人でも、友だちと一緒に乗ってもOK。

赤いバケット型のブランコについているオレンジのハーネスの部分を手にもった成瀬さんを写した写真

一般的なバンパーシートのブランコの隣に、体をすっぽり包む大型バケットシートタイプのこぐ・ゆれる遊具。ジェットコースターのようなハーネスでしっかりと固定できるので、体幹が弱い子でも安心。また、たくさんの子たちが一緒に遊べるお皿型のブランコ「ウードルスイング」もおすすめ。

大きな朱色のドームに大小の丸い穴が開いている遊具の全体を写した写真

のぼる・もぐる遊具「コージードーム」に潜り込んでひと休みしたり、友だちとおしゃべりしたり。感情のコントロールが苦手な子どもが、ストレスのたまった時に心を落ち着かせるクールダウンスポットにも。

机に座りながら腕を伸ばし手を組みながら笑顔の成瀬さんの横顔を右斜め前から写した写真

お酒が大好き!という成瀬さん。名鉄諏訪町駅近くの「つくね専家 バードハウス 豊川店」は特におすすめなのだそう。「名物のつくねが最高です。鶏の刺身も美味いですよ」。

「豊川公園」を、市民にもっと親しまれる存在に。

市内に200近くある公園の中でも、「豊川公園」は陸上競技場や野球場、テニスコートを備えた総合運動施設で、県内外からたくさんの利用者が集まる。昭和30年代に整備され、時代の流れで公園の使い方が変わったり、施設が老朽化したりに伴い、市民の要望に応える形で大規模なリニューアルを行うことになった。令和元年度から工事が始まり、部分的にオープンしながら令和7年あたりまで続く予定だ。「こども広場」に加えて、砂入り人工芝12面のテニスコートや大きな芝生広場など、イベント会場に活用する計画も。

「現状は市民の皆さんにとって、ここが『豊川公園』であるという認識が薄いかもしれません。賑わいを創出することで、みんなが集まって使いやすい馴染みある『豊川公園』を目指します。現場で作業をしていると、『ここどうなるの?』『いつオープン?』と通りすがりの方と会話が弾み、市民の皆さんの期待を感じて、やり甲斐のある仕事ですね」と成瀬さん。

豊川市の公園といえばもう一つ有名な「赤塚山公園」も、2023年に迎える開園30周年及び市制施行80周年に向け、本格的なリニューアル事業が進行中だ。「水の広場に噴水を作ったり、畜舎を改築したり、芝生広場に大きな遊具を設置したり…。『豊川公園』も『赤塚山公園』も、何年もかけて自分が携わらせてもらう事業で、私も全面オープンが今から楽しみです」。

スロープ付きで赤い滑り台などがついた遊具の全体を写した写真

DATA

 豊川公園(とよかわこうえん)

  • 住所:愛知県豊川市諏訪1-78
  • 開園時間:施設により異なる
  • 定休日:無休

成瀬 庸孝(なるせ のぶたか)

愛知県新城市出身。豊川市内の高校に通い、栃木県の大学卒業後、「地元の市民と触れ合い、役に立つような仕事がしたい」と2007年に豊川市役所に入所。3年前から都市整備部 公園緑地課 整備係として勤務。

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対象条件は、以下のいずれかに該当する方です。

  1. 豊川市外に連続して5年以上住んでいたが、市内の特定の区域に家屋を購入して引っ越してきた
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さらに、対象世帯のうち、中学生以下の子を持つ世帯に対し、1人当たり10万円(1回限り)の奨励金を交付します。対象条件は、

  • (a)転入前5年以上市外に在住
  • (b)2017年1月2日以降に都市機能誘導区域内に家屋を新築(分譲マンション・中古住宅も対象)。
  • (c)転入後10年以上市内に定住する意思がある。
  • (d)町内会へ加入する。
  • (e)市税等の滞納がない。
  • (f)暴力団員でない。

以上6点になります。

この記事に関するお問い合わせ先

企画部 元気なとよかわ発信課
所在地:442-8601
愛知県豊川市諏訪1丁目1番地
電話番号:0533-95-0260
ファックス番号:0533-89-2125
お問い合わせフォーム(メールフォームへリンクします)

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