「広報とよかわ」2017年4月号(MY COLOR)
更新日:2017年3月31日
MY COLOR
きらっと☆とよかわっ!輝くひとVol.25
さまざまな分野で活躍する豊川市出身のトップランナーを紹介します
私たちが活躍して女子野球を広めていきたい
〈プロ野球選手〉寺部 歩美さん
昨年9月、女子野球ワールドカップで日本代表が5連覇を果たすなど、注目が集まる女子野球。このワールドカップに2回連続で出場し、女子プロ野球リーグの兵庫ディオーネに所属する寺部さんにお話を伺いました。
小さい頃から、兄たちに交ざって遊ぶことが大好きだったという寺部さん。野球を始めたのも兄の影響で、女子として初めて豊川イーグルスの選手となった。練習を重ね、めきめきと成長し、6年生のときには、エースピッチャーとして県大会で優勝。中学でも迷わず野球部に入部し、男子を相手に好成績をあげた。
卒業後の進路として、野球では女子が活躍できる場がないと諦めかけたが、女子硬式野球の存在を知り、埼玉の強豪高校へ進学。全国大会で春夏連続優勝を果たすなどの活躍をした。
さらに高みを目指そうと、トップレベルの大学へ進学。そこで元西武ライオンズの新谷監督と出会い、野球に対する考え方が変わる。「それまではただ全力で投げていただけだったが、力を抜くべきところは抜き、投球にめりはりを付けられるようになった」と振り返る。
そんな矢先、疲労が蓄積し肩を故障する。復帰したい一心で半年以上リハビリに励んだが、肩が元の状態に戻らず、投手の道を断念。かつて経験のあった捕手に転向し、がむしゃらに練習に打ち込み、試合で結果を出し続けた。4年生のとき、活躍が認められ、ワールドカップに出場。この大会を経て、「大きな舞台で野球をやりたい」とプロを目指す決意をした。
大学卒業後、トライアウトに合格し、プロ入りを果たす。すぐにスタメンとなり、数々のタイトルを獲得。所属するチームのリーグ総合優勝にも貢献した。しかし、「不調の中でも気持ちを切り替えて、試合に出場し続けなければならないというプロの厳しさを感じている」と話す。
プロ入り3年目の今シーズンは、キャプテンに就任し、チームを束ね勝利に導くという意欲に燃えている。「私たちが活躍して、もっと女子野球を広めていきたい」と熱く語る寺部さんを応援したい。
プロフィール
寺部 歩美(てらべ あゆみ)
代田小、代田中、花咲徳栄高校、尚美学園大学を卒業。現在、女子プロ野球リーグの兵庫ディオーネに所属。最優秀新人賞、最多勝利打点、ベストナイン(2回)、ゴールデングラブ賞を獲得。