豊川市制施行80周年記念式典式辞
更新日:2024年2月24日
令和6年2月24日
はじめに、令和6年能登半島地震における多くの犠牲者に哀悼の誠を捧げるとともに、今もなお避難所生活を余儀なくされている方々に心よりお見舞い申し上げ、一日も早い復興をお祈りいたします。
私たちの豊川市は、令和5年6月1日に市制施行80周年を迎え、本日ここに、「豊川市制施行80周年記念式典」を挙行いたしましたところ、ご来賓並びに多数の市民の皆様にご臨席を賜りまして、心より厚くお礼を申し上げます。
当初、昨年6月3日に予定をしておりました式典は、6月2日にこの地域を襲った大雨の影響でやむなく中止といたしましたが、再度準備を進め、本日の開催を迎えることができました。
ここにお集まりの皆様方を始め、市民の皆様とともに、80周年を祝い、市長として式辞を述べさせていただくことは、この上ない慶びであります。
さて、本市の歴史を振り返りますと、東洋一と言われた豊川海軍工廠が開設されたことを背景に、周辺地域の開発が急速に進み、昭和18年6月1日に3町1村の合併により愛知県下8番目の市として誕生いたしました。
しかしながら、市制施行間もない昭和20年8月7日には、海軍工廠の被爆という悲しく痛ましい出来事に見舞われます。戦争の影響により人口は激減し、昭和30年代には財政再建団体に指定されるなど、苦難の時代を経験してまいりました。
その後、昭和40年代に入り、豊川用水の全面通水や東名高速道路豊川インターチェンジの開通など、重要インフラの整備が進んだことで、多くの企業に進出をいただくことができ、また、農業産出額も大きく伸びることとなり、さらには商店街の活性化や人口の増加もみられ、農商工の産業バランスの取れた市へと成長することができました。
平成の時代に入り、全国的な少子高齢化の進行や、地方分権改革、多様化する行政需要などの新たな問題への対応として、市町村合併が推進されるようになりました。これを受け、住民の皆様のご理解とご協力のもと、平成18年に一宮町、平成20年に音羽町、御津町、平成22年に小坂井町との合併を果たし、山、川、海といった豊かな自然環境にも恵まれた本市は、東三河の中核都市として、人口18万人を超える規模にまで成長を遂げました。
合併後も、各種産業振興や定住交流の推進施策を積極的に進め、先の令和2年国勢調査において、東三河で唯一人口が増加するなど、近隣自治体からは「豊川市は非常に元気がある」との評価をいただいております。
これもひとえに、それぞれの時代を生き抜いてこられた先人のたゆまぬ努力と市政へのご理解、ご協力の賜物であると、心から敬意を表し、この場をお借りして、改めて深く感謝を申し上げます。
さて、私は、昨年10月の市長選挙におきまして、市民の皆様の負託を受け、再び市政を担わせていただくことになりました。市長1期目では、新型コロナウイルス感染症に翻弄され、また、物価高騰への対応などに追われる中ではありましたが、「元気なとよかわ 子育てにやさしく 人が集うまち」の実現に向けて様々な施策に取り組んでまいりました。
中でも、1期目のマニフェストの1丁目1番地として進めた八幡地区のまちづくりでは、昨年4月、待望の「イオンモール豊川」がオープンし、3,000人以上の新規雇用や新たなにぎわいを創出することができました。本市といたしましては、その集客力を生かし、今後は、市内や周辺地域への回遊性の向上を図るなど、本市のさらなる発展を目指したいと考えております。
また、昨年4月にリニューアルオープンした赤塚山公園には多くの来園者の笑顔が見られ、豊川公園の再整備も順調に進んでおります。子育て環境の充実にも力を注ぎ、今後も多くの方が豊川市に訪れ、住みたい、住み続けたいと思っていただけるよう、まちの魅力を総合的に高めてまいります。
そして、冒頭に申し上げた能登半島地震により、また、本市においても、昨年6月の大雨により、多くの方々が被害にあいました。こうした自然災害の激甚化に対応し、市民の皆様の命と暮らしを守るため、安全・安心なまちづくりに向けた基盤整備も進めてまいります。引き続き、皆様のご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
80周年は人間で言えば“傘寿(さんじゅ)”という記念すべき年であり、豊川市の新たな歴史を刻む大切な節目となります。市民投票により決定した80周年記念キャッチフレーズ「もっと、ずっと、豊川。」のもと、本市では皆様にご協力いただきながら123の記念事業を展開し、来月には最後の記念事業が開催されますが、今後も「もっと元気な豊川」を目指してまいります。
さて、記念事業の一つである本日の式典では、さまざまなアトラクションをご用意しております。
ご臨席の皆様におかれましては、ぜひとも最後までお楽しみいただき、本市の新たな門出をお祝いいただけましたら幸いに存じます。
結びに、今後も誠心誠意、市政運営に取り組んでまいりますことをお誓い申し上げるとともに、本日ご臨席の皆様方のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げ、式辞とさせていただきます。