「広報とよかわ」2023年12月号(特集)

更新日:2025年01月30日

ページID : 7522

特集1 地域に広がる支援の手~地域共生社会の実現に向けて~

少子高齢化や人口減少が進み生活スタイルが多様化する現代社会において、暮らしの中で人々が抱える問題は複雑化・複合化しています。こうした状況に対応するため、市では令和5年4月から、介護・障害・子育て・困窮など、世代や分野を問わない包括的な支援を実施しています。
今回の特集では、市が実施している支援について紹介します。詳しいことは、地域福祉課(電話:0533-95-0231)へお問い合わせください。

複雑化する問題を解決するために

核家族化が進み住民同士のつながりが弱まっている現代社会では、生活する上で問題を抱えながらも身近に相談する相手がなく、地域から孤立してしまう人が少なくありません。また、子育てしながら介護をしたり、障害がありながら生活に困窮していたりするなど、複数の問題を同時に抱えている人も増加しています。これまでのような介護・障害・子育て・困窮など、世代や分野ごとの支援体制では、複雑化した問題に対応できないケースが増えています。
このような状況を解決するためには、人々が生活する上で抱える問題を世代や分野に関係なく受け止め、さまざまな機関が連携しながら支援を行うことが重要です。また、住民同士や地域がつながり、生活や相談がしやすいまちづくりが求められます。
そこで、市では、令和5年4月から、世代や分野を問わない包括的な支援を行う重層的支援体制整備事業を開始しました。この事業では、福祉分野の窓口全体であらゆる相談を受け止める相談支援や相談者が社会とのつながりを絶やさないための参加支援、誰もが交流できる地域の居場所づくりなど、複雑化した問題の解決に向けた支援を行っています。また、支援が行き届いていない人を把握して継続的にサポートを行う他、関係機関の連携により複雑な問題を解きほぐすことで、適切な支援につなげるなど、さまざまな支援事業を一体的に実施し、生活する上で問題を抱える方たちへ支援が行き届くよう取り組んでいます。

地域共生社会に向けて

現代社会において、一人一人が生きがいを持ち、その人らしい生活を送るためには、住民同士や地域がつながり、お互いが支え合う「地域共生社会」の実現が求められています。市では、5つの事業を軸とした重層的支援体制整備事業を通じて、悩み事や困り事を気軽に相談し、解決できる環境を作ることで、地域共生社会を目指していきます。

悩み事・困り事はありませんか?

生活する上で、どこに相談したらよいか分からない悩み事・困り事はありませんか?
市では、5つの事業を通じて、相談者が本当に必要としている支援を届けていきます。一人で悩まず、まずは相談をしてみましょう。

  • 長年引きこもっていて、お金がない。でも働くのが怖い。
  • 高齢だけど社会参加をしたい。
  • 子育てと介護で自分の時間がもてない。

1 どんな相談でも受け付けています 包括的相談支援事業

介護・障害・子育て・困窮などの世代や分野を問わず、あらゆる相談を受け付けています。福祉に関する悩み事などがある場合は、市役所(地域福祉課・障害福祉課・介護高齢課・子育て支援課など)、または福祉相談センターにご相談ください。

西部福祉相談センター 鳥山 紫野さん

福祉相談センターでは、相談先が分からない福祉に関する悩み事や困り事の相談を受け付けています。普段生活する中で悩み事があっても、「こんなささいなことでも相談してよいのかな」と迷う方もいると思います。福祉相談センターは、「気軽に立ち寄ることができる地域の相談場所」です。ご本人からだけでなく家族や、「隣の家の方が心配」などといった近所の方からの相談でも大丈夫です。電話でも受け付けていますので、悩み事や不安などがあれば、一人で抱え込まずに、お気軽にご相談ください。

お近くの福祉相談センターに相談してみましょう

【名称、所在地、問合せ先】

  • 東部福祉相談センター、東新町33-1、電話:0533-85-6110
  • 東部福祉相談センター 一宮出張所、上長山町本宮下1-1685、電話:0533-93-0801
  • 西部福祉相談センター、国府町下河原61-2、電話:0533-88-8005
  • 西部福祉相談センター 音羽出張所、赤坂町狭石1、電話:0533-88-5940
  • 西部福祉相談センター 御津出張所、御津町広石枋ケ坪88、電話:0533-77-1502
  • 南部福祉相談センター、山道町2丁目49、(電話:0533-89-8820)
  • 南部福祉相談センター 小坂井出張所、小坂井町大堀10、電話:0533-78-4584
  • 北部福祉相談センター、平尾町親坂36、電話:0533-88-7260
  • 北部福祉相談センター 代田出張所、諏訪西町2丁目158-1、電話:0533-89-8070
  • 北部福祉相談センター 金屋出張所、金屋元町2丁目53-1、電話:0533-85-6258

2 全ての人に必要な支援を届けるために 多機関協働事業

相談窓口で受け付けたさまざまな分野が絡む複雑化した問題を、コミュニティソーシャルワーカーが間に入ることで解きほぐし、各支援機関と連携・調整しながら相談者が必要とする支援につなげていきます。

北部福祉相談センターコミュニティソーシャルワーカー 神谷 有美さん

私たちコミュニティソーシャルワーカーは、支援を必要とする人に対して、地域とのつながりや人間関係など、本人を取り巻く環境を重視した援助を行う専門職です。今まで、複雑な問題を抱えた人は、どこに相談してよいか分からなかったり、何らかの支援につながっても本当に必要な支援が行き届いていなかったりすることが多くありました。分野をまたいだ各支援機関との調整は難しい時もありますが、私たちが間に入り、連携を図ることで、問題を抱えている全ての人に必要な支援が届くよう努めていきたいと思います。

3 必要な人に支援を アウトリーチ事業

地域の方たちと協力し、必要な支援が行き届いていない方の把握に務めています。社会とのつながりや支援を拒む方には、訪問・面会を通じて信頼関係を構築し、適切な支援につなげています。また、その後も支援が適切に実施されているかを確認するなど、継続的にサポートを行います。

4 社会とのつながりを 参加支援事業

社会とつながりを持てるよう、相談者の要望に合わせて地域で開催されている催しなどへの参加を支援します。また、希望に合った活動ができているかなどの継続的な見守りも行い、地域住民が社会とのつながりを絶やすことがないよう、社会参加への支援を実施しています。

5 誰もが必要とされる地域の居場所を 地域づくり事業

地域での孤立を防止するため、高齢者や障害者など、立場や世代を問わず誰もが参加できる居場所づくりや活動の場の発掘を行います。誰一人取り残さない暮らしやすい地域づくりを進めています。

社会福祉協議会 地域共生推進員 柿田 真宏さん

地域づくり事業では人と人、人と地域を結び付けることで、互いを知り合い、支え合う地域となるような支援を進めています。現在は、「車いすでも入れる畑づくりプロジェクト」として、農家や介護事業所などの地域の方たちと共に、車いす利用者が収穫する際のスロープ設置など、何が必要なのかを話し合い、居場所づくりに取り組んでいます。今後も、皆さんが暮らす地域の中で、こうした結び付きやつながりを多く作り、誰もが役割や意欲を持ち、必要とされる居場所や活動の場が増えていくよう、支援を進めていきたいと思います。

特集2 令和4年度決算状況をお知らせします

市では、毎年、皆さんの納めたお金が、どのように使われているのかを知っていただくため、市の決算状況を公表しています。
詳しいことは、財政課(電話:0533-89-2127)へ、お問い合わせください。
なお、以下のリンクでもご覧いただけます。

一般会計

歳入

798億4966万円

  • 市税(37.4パーセント)298億6776万円
    (市税内訳:個人市民税 107億6018万円、法人市民税 15億1462万円、固定資産税 133億9988万円、軽自動車税 5億7928万円、市たばこ税 12億6780万円、入湯税 2778万円、都市計画税 23億1213万円、特別土地保有税 609万円)
  • 国庫支出金(17.9パーセント)143億1256万円
  • 地方交付税(9.9パーセント)78億8727万円
  • 市債(6.6パーセント)52億5360万円
  • 県支出金(6.5パーセント)52億2782万円
  • 地方消費税交付金(5.7パーセント)45億7848万円
  • 繰越金(5.1パーセント)40億3667万円
  • 諸収入(3.8パーセント)30億525万円
  • その他(7.1パーセント)56億8025万円

歳出

754億7115万円

  • 内人件費 121億388万円
  • 民生費(40.5パーセント)305億8014万円
    障害者、高齢者、児童に関する福祉や生活保護などの社会保障
  • 総務費(14.9パーセント)112億5025万円
    企画政策、文化振興、交通安全、徴税、選挙など
  • 教育費(10.1パーセント)76億2589万円
    学校、社会教育、スポーツ振興
  • 衛生費(9.1パーセント)68億6777万円
    保健衛生、清掃
  • 土木費(7.4パーセント)56億1162万円
    道路、橋りょう、河川、市営住宅、都市計画など
  • 公債費(7.1パーセント)53億6770万円
    市債の返済(元金、利子)
  • 諸支出金(3.5パーセント)26億3794万円
    公営企業への繰出、普通財産の取得
  • 商工費(3.2パーセント)23億7982万円
    商工業振興、観光など
  • その他(4.2パーセント)31億5002万円

特別会計

【会計別、歳入、歳出】

  • 豊川西部土地区画整理事業、歳入 3億9134万円、歳出 7944万円
  • 豊川駅東土地区画整理事業、歳入 2億3312万円 、歳出 1億3619万円
  • 公共駐車場事業、歳入 9760万円、歳出 7370万円
  • 国民健康保険、歳入 161億6673万円、歳出 152億684万円
  • 後期高齢者医療、歳入 28億9632万円、歳出 28億8079万円
  • 土地取得、歳入 1億5002万円、歳出 1億4861万円
  • 一宮財産区管理事業、歳入 81万円、歳出 30万円
  • 赤坂財産区管理事業、歳入 333万円、歳出 119万円
  • 長沢財産区管理事業、歳入 425万円、歳出 176万円
  • 萩財産区管理事業、歳入 1206万円、歳出 668万円
  • 合計 歳入 199億5558万円、歳出 185億3550万円

企業会計

【会計区分、収入、支出】

水道事業

  • 会計区分 収益的、収入 37億5054万円、支出 31億8205万円
  • 会計区分 資本的、収入 3億189万円、支出 17億2688万円
  • 小計、収入 40億5243万円、支出 49億893万円

下水道事業

  • 会計区分 収益的、収入 44億2461万円、支出 39億3583万円
  • 会計区分 資本的、収入 18億6148万円、支出 34億1398万円
  • 小計、収入 62億8609万円、支出 73億4981万円

病院事業

  • 会計区分 収益的、収入 183億3284万円、支出 183億4583万円
  • 会計区分 資本的、収入 9億2904万円、支出 15億8333万円
  • 小計、収入 192億6188万円 、支出 199億2916万円
  • 合計、収入 296億40万円、支出 321億8790万円

豊川市の家計簿

豊川市の財政状況を分かりやすくするために、令和4年度の市の一般会計決算額を市の人口186,314人(令和5年3月31日現在の住民基本台帳人口)で割り、市民1人当たりの金額に換算して、家計で使う項目に例えました。

収入
  • 給料(市税など):21万8千円
  • 親などからの援助(国・県支出金など): 18万3千円
  • ローンで賄っている額(市債):2万8千円

合計:42万9千円

支出
  • 食費(人件費):6万5千円
  • 医療費(扶助費):9万7千円
  • ローン返済(公債費):2万9千円
  • 自宅の増築(普通建設事業費・災害復旧費):5万6千円
  • 自宅の修繕(維持補修費):6千円
  • 光熱水費(物件費):5万9千円
  • お祝い金、町内会費(補助費等):5万6千円
  • 証券投資(貸付金、投資及び出資金):5千円
  • 子どもへの仕送り(繰出金):1万円
  • 貯金(積立金):2万3千円
  • 来期に支払うお金(翌年度繰越すべき財源):2千円
  • 繰越金(実質収支額):2万1千円

合計:42万9千円

備考

家計と市の財政では、お金の使い方も規模も違うため単純に比べられないところもありますが、おおよそこのようになります。

財政の健全度

令和4年度決算に係る財政の健全度を表す健全化判断比率と、公営企業の経営健全度を表す資金不足比率は下表のとおりです。いずれの値も基準を下回り、健全であることが分かります。

健全化判断比率

健全化判断比率における実質赤字比率や連結実質赤字比率など4つの指標のうち、確定値が1つでも早期健全化基準以上である場合には、早期健全化が求められます。
【区分、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率】
(単位 : パーセント)

  • 確定値、実質赤字比率 ー(黒字比率:-9.61 パーセント)、連結実質赤字比率 ー(黒字比率:-34.45 パーセント)、実質公債費比率 -0.8 パーセント、将来負担比率 ー(黒字比率:-82.6 パーセント)
  • 早期健全化基準、実質赤字比率11.43 パーセント、連結実質赤字比率 16.43 パーセント、実質公債費比率 25.0 パーセント、将来負担比率 350.0 パーセント
  • 財政再生基準、実質赤字比率 20時00分 パーセント、連結実質赤字比率 30.00 パーセント、実質公債費比率 35.0 パーセント
  • (注釈)実質赤字額、連結実質赤字額および将来負担額がないため、「-」と表示しています
  • (注釈)( )内は参考として黒字の比率を-表記しています。
資金不足比率

資金不足比率とは、事業ごとの資金の不足額が、料金収入などに対してどの程度の比率になるかを示します。確定値が経営健全化基準以上である場合には、早期健全化が求められます。
【特別会計などの名称、豊川西部土地区画整理事業、豊川駅東土地区画整理事業、水道事業 下水道事業、病院事業】
(単位 : パーセント)

  • 確定値、豊川西部土地区画整理事業、豊川駅東土地区画整理事業、水道事業、下水道事業、病院事業においてなし
  • 経営健全化基準、豊川西部土地区画整理事業、豊川駅東土地区画整理事業、水道事業、下水道事業、病院事業において20.0パーセント

(注釈)資金不足額がない会計は、「-」で表示しています。

健全化判断比率の指標
用語解説
  • 実質赤字比率
    一般会計などの実質赤字の比率であり、これが発生している場合は、単年度の収支均衡が図られていない状態を示します。
  • 連結実質赤字比率
    全ての会計の実質赤字の比率であり、これが発生している場合は地方公共団体全体として単年度の収支均衡が図られていない状態を示します。
  • 実質公債費比率
    公債費および公債費に準じた経費の比重を示す比率であり、公債費による財政負担の程度を客観的に表します。
  • 将来負担比率
    地方債残高の他、一般会計などが将来負担すべき実質的な負債をとらえた比率であり、これが高いほど地方公共団体にとっての将来負担が多いことを示します。

関連リンク

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愛知県豊川市諏訪1丁目1番地
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ファックス番号:0533-89-2124
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