「広報とよかわ」2017年8月号(MY COLOR)
更新日:2017年8月1日
MY COLOR
きらっと☆とよかわっ!輝くひとVol.29
さまざまな分野で活躍する豊川市出身のトップランナーを紹介します
サーカスを通して日本とフランスの架け橋になりたい
〈コーディネーター〉清水 真由美さん
カナダのシルク・ド・ソレイユに代表されるダンスや演劇の表現などを重視したサーカス「ヌーヴォー・シルク(新しいサーカス)」。その草分けとも言えるフランスのサーカスカンパニー「シルク・バロック」でショーの企画や開催地との調整など、コーディネーターとして活躍している清水真由美さんにお話を伺いました。
大学在学中、フランス人の教授や留学生が利用するレストランでアルバイトを始めたことがきっかけで、「自然とフランスの文化について学ぶようになった」と話す清水さん。
卒業論文のためにフランスを訪れたときヌーヴォー・シルクを見て、「これまでのサーカスのイメージと全く異なるパフォーマンスに圧倒された」と話す。特に、身体表現で魅せる従来の要素に加え、衣装や音楽、舞台演出に演劇的な要素を取り入れたシルク・バロックの虜となった。
大学を卒業し、フランスでの生活を始めるなか、シルク・バロックに付いて回るうちに、照明や衣装のアシスタントとして働き始めることになる。初めの頃は、衣装の制作や舞台の準備、サーカスに併設されるバーのウェイトレスなどの仕事が中心だった。しかし、経験を積み重ねるなかで、堅実な仕事ぶりが評価され、サーカスの企画段階からショーのプロモーションまで、重要な役割を任されるようになった。「フランスでは、良いショーをつくれば自然に人が集ってくる。芸術を正当に評価してくれることが嬉しい」と話す。
海外に活躍の場を求める日本のパフォーマーをフランスの舞台などに紹介する活動をしている。また、自身もステージに上がり、歌や踊りもこなすなど多彩な才能を発揮。日本人とフランス人、両方の気持ちを理解できることを生かして、両国のアーティストの交流や企業とのマッチングを手掛けている。
「サーカスの魅力は、言葉がなくても演出や表現で思いを伝えることができること。将来は、日本で自分のサーカスフェスティバルを開催したい」と夢を語る。
日本とフランスの架け橋として活躍する清水さんを応援したい。
プロフィール
清水 真由美(しみず まゆみ)
八南小、中部中、国府高校、京都精華大学人文学科を卒業。現在、フランスに在住し、サーカスカンパニー「シルク・バロック」で興行をサポートするコーディネーターを務める。その他、日本とフランスのアーティストのコーディネートなどを行っている。