「広報とよかわ」2018年1月号(MY COLOR)
更新日:2017年12月28日
MY COLOR
きらっと☆とよかわっ!輝くひとVol.34
さまざまな分野で活躍する豊川市出身のトップランナーを紹介します
アニメ業界全体を活性化させたい
〈声優〉森 訓久さん
子どもの頃から漫画やアニメが大好きだった森さん。特にヒーローものやロボットアニメを夢中で見ていたたという。
声優の道を目指そうと考えたのは高校生のとき。アニメ「天空戦記シュラト」のCDドラマで、音声だけで展開する物語の中、生き生きと自由に演じる声優たちの声を聞き、「こんなに楽しそうにできる仕事があるんだ」と感じた。
高校卒業後、代々木アニメーション学院の声優科に進学。発声やかつ舌、イントネーションの練習の他、演技や体を使った表現など、役者としてのトレーニングも行なった。
1年間のカリキュラムを終え、学院の最高顧問を務めていた声優・三ツ矢雄二氏が立ち上げた劇団兼事務所に一期生として入所。舞台やラジオなどの仕事をこなし、20歳のとき、アニメ「ドラゴンリーグ」で声優デビューを果たした。
その後、「赤ずきんチャチャ」をはじめ、数多くのアニメに出演。その中でも思い入れが深いのは、今年で放送20周年を迎えた「おじゃる丸」と、漫画、アニメ、ミュージカルなど、幅広いコンテンツを持つ「テニスの王子様」。「昔アニメを見ていた方が親になり、その子どももファンになってくれる。世代を超えて愛される作品に参加できていることがとてもうれしい」と語る。
声優の仕事は、有名・無名にかかわらず、オーディションで勝ち取ることがほとんど。イメージが違うという理由でキャストチェンジされてしまうこともある。そのため、演技の引き出しを増やすことが重要で、喉のケアやボイストレーニングに加え、観劇やスポーツなど、さまざまな体験を通して感性も養っている。
現在は、声優を続ける傍ら、役者仲間と演劇集団「イヌッコロ」を立ち上げ、舞台俳優としても活動。専門学校の講師も務めるなど、活躍の場を広げている。
「今後は、声優を含め、アニメ業界全体が活性化するためのお手伝いをしたい」と語る森さん。地方で声優について学べる場を設けるなど、才能のある若者を育てる環境づくりにも目を向けている。これからのさらなる活躍に期待したい。
プロフィール
森 訓久(もり のりひさ)
1972年生まれ。千両小、東部中、小坂井高校、代々木アニメーション学院を卒業。1993年、アニメ「ドラゴンリーグ」で声優デビュー。「おじゃる丸」「MAJOR」「テニスの王子様」など、数多くのアニメに出演。2009年からは演劇集団「イヌッコロ」で舞台公演を行うなど、幅広く活躍中。